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日産、「セレナ」のリコール未実施車両で負傷事案発生

リコール対象車計72万7000台の入庫促進と注意喚起を実施

2016年7月14日 発表

リコール未実施の「セレナ」において、バックドアの操作時にガスステーが破損して、ユーザーが負傷する事案が発生

 日産自動車は7月14日、バックドア ガスステーの不具合でリコール対象車となっていた「セレナ」のリコール未実施車両において、バックドアの操作時にガスステーが破損して、ユーザーが負傷する事案が発生したと発表した。

 今回、負傷事案が発生したバックドア ガスステーに関するリコールは、4月14日に国土交通省に届け出ているもので、対象となるのはセレナや「エクストレイル」など、計72万7000台。

 同社では今回の事案を踏まえて、今後、同社ホームページで告知するとともに社告(7月16日付け掲載予定)にてユーザーの入庫促進を行なうとともに、当該リコールが実施されるまでの間、ユーザーの安全確保のためバックドアを使用しないよう注意喚起するとしている。

 同リコール原因による不具合事象はこれまで13件(リコール発表前:「セレナ」5件、リコール発表後8件:「セレナ」7件/「NV200」1件)。ユーザーが負傷する事案は、今回7月4日に発生した1件以外ないとし、海外においても不具合の発生事象は報告がないとしている。

 リコールとなっている不具合は、バックドアのガス封入式ステーにおいて、外筒のエンドキャップ部の塗装が不適切なため、早期に腐食するものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると腐食が進行し、封入されたガスにより外筒が破損して当該ステーが車体の外に飛び出し、路上に落下して交通の妨げになるおそれがある。また、バックドアを開く際に当該ステーが破損すると、周囲の人が負傷するおそれがあるというもの。

 対策として、当該ガス封入式ステーを対策品と交換。交換部品の準備に時間を要することから、暫定措置として、当該ステーを点検し、腐食による板厚低下が認められる場合は、対策品と交換。板厚低下が認められない場合は、後日対策品と交換するとしている。