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ダイハツ、両側スライドドアをクラス初採用した新型軽自動車「ムーヴ キャンバス」

1655mmの全高に「タント」同等のスライドドア開口部を持つ「新感覚スタイルワゴン」

2016年9月7日 発売

118万8000円~166万8600円

新型「ムーヴ キャンバス」

 ダイハツ工業は9月7日、「ムーヴ」シリーズの派生モデルとなる新型軽自動車「ムーヴ キャンバス(MOVE canbus)」を発売した。価格は118万8000円~166万8600円。

モデルエンジン変速機駆動方式価格減税レベル(取得税/重量税)
L直列3気筒DOHC 0.66リッターCVT2WD(FF)1,188,000円免税(100%減税)
4WD1,312,200円80%/75%
L“SA II”2WD(FF)1,252,800円免税(100%減税)
4WD1,377,000円80%/75%
X2WD(FF)1,296,000円免税(100%減税)
4WD1,420,200円80%/75%
X“SA II”2WD(FF)1,360,800円免税(100%減税)
4WD1,485,000円80%/75%
X“メイクアップ SA II”2WD(FF)1,414,800円免税(100%減税)
4WD1,539,000円80%/75%
X“リミテッド SA II”2WD(FF)1,425,600円免税(100%減税)
4WD1,549,800円80%/75%
X“リミテッド メイクアップ SA II”2WD(FF)1,479,600円免税(100%減税)
4WD1,603,800円80%/75%
G“SA II”2WD(FF)1,490,400円免税(100%減税)
4WD1,614,600円80%/75%
G“メイクアップ SA II”2WD(FF)1,544,400円免税(100%減税)
4WD1,668,600円80%/75%
G“SA II”
X“メイクアップ SA II”
X
L“SA II”
運転席側、助手席側とも595mmの開口幅を備える両側スライドドアを全車で採用

 帆布を表わすキャンバスという言葉に、「CAN(何でもできる)」「BUS(ミニバスのようなデザイン性)」という意味合いを付け加え、暮らしの可能性を広げられるクルマを表現する車名が与えられたムーヴ キャンバスは、3395×1475×1655mm(全長×全幅×全高)というベース車のムーヴより25mm車高が高いボディ(ホイールベースはムーヴと同じ2455mm)に、全高1700mm以下の軽自動車で初めて両側スライドドアを採用。スライドドアの開口幅はダイハツのスーパーハイトワゴン「タント」とほぼ同等となる両側595mmを実現し、左右2分割で前後に240mmスライドするリアシートと合わせて高いユーティリティを発揮。ムーヴ+αの全高で市街地を軽快に走りつつ、大きく開くスライドドアで使い勝手を兼ね備える「デザイン性と機能性を両立した新感覚のスタイルワゴン」となっている。

ムーヴ キャンバスの寸法図
片手で気軽に開けられるスライドドアからリアシートに荷物を載せ、スマートに運転席へ、という乗車イメージ
G系のグレードとX“リミテッド メイクアップ SA II”、X“リミテッド SA II”は両側ともパワースライドドアが標準装備となる
リアシートは左右2分割で、座面横のレバーで前後に240mmスライド。さらにシートバック中央側のレバーでリクライニング&可倒する
リアシートの座面とシートベースのあいだにあるスペースを活用して使い勝手を高める「置きラクボックス」

 このほかにもリアシートの利便性を高める独自のアイテムとして、シート下のスペースを有効活用する「置きラクボックス」をL、L“SA II”以外のグレードに新採用。317×272×30mm(長さ×幅×高さ)のサイズでリアシート下にスライド格納でき、日ごろは隠しておきたい折りたたみ傘や洗車道具、ブランケットなどを収納できる「ケースモード」のほか、リアシートを最後端までスライドさせた状態でスペース内側のユーティリティボックスを立ち上げることにより、高さがあったり倒れてほしくない荷物をしっかりと載せられる「バスケットモード」の2種類を用意。人が座らないときの後席空間を手近なラゲッジスペースに変身させてくれる。

高さは30mmながら、リアシートの座面下に荷物を収納できる「ケースモード」
引き出した状態で内側のユーティリティボックスを立ち上げ、高さを130mmまで増やす「バスケットモード」
買い物の荷物が入ったバッグを置いたり、助手席にも人が座っている状態で手荷物を気軽に置けることがメリットとなる
助手席下にも樹脂製の大型シートアンダートレイを設定
大容量深底ラゲージアンダーボックス(デッキボード固定フック付)

 デザインコンセプトは「ナチュラル・愛着・アクティブ」となっており、おおらかな面構成と角を落として丸みを与えたシルエットを持つ。各ピラーをブラックアウトすることで、ルーフが浮いているように見せる構成も特徴となる。また、ムーヴやタントで力強さをアピールしている「カスタム」に変わり、ムーヴ キャンバスでは上質感を表現する「メイクアップ」をボディタイプに設定。ボディのアンダーラインやアウタードアハンドルなどにメッキ加飾を使うほか、クリアクリスタルタイプのLEDリアコンビネーションランプ、メッキリング付きのLEDフォグランプなどを装着して個性を主張している。

 ボディカラーでは「ファインミントメタリック」「スムースグレーマイカメタリック」「ナチュラルベージュマイカメタリック」の3色を新色として採用し、モノトーンカラー9種類に加え、ルーフやボンネット、フロントグリル、ボディ下側などをホワイト、またはグレーで塗り分ける「ストライプスカラー」の8種類を設定。全17色をラインアップしている。なお、ストライプスカラーは独自開発のラッピング技術で2トーンボディを生み出す「Dラッピング」ではなく、より高い艶感にこだわり塗装によって仕上げている。

「ナチュラル・愛着・アクティブ」のコンセプトでデザインされた外観は、水平基調で広さを感じさせつつ、要所に丸みを与えて愛らしさを表現。メッキ加飾やLEDフォグランプなどは「メイクアップ」専用装備
メッキリング付きのLEDフォグランプ
LEDリアコンビネーションランプ(クリアクリスタル)
パールホワイトIII×ファインミントメタリック
パールホワイトIII×スムースグレーマイカメタリック
パールホワイトIII×ナチュラルベージュマイカメタリック
パールホワイトIII×ライトローズマイカメタリックII
パールホワイトIII×シルキーブルーパール
スムースグレーマイカメタリック×ファイアークォーツレッドメタリック
スムースグレーマイカメタリック×プラムブラウンクリスタルマイカ
スムースグレーマイカメタリック×ブラックマイカメタリック
ファインミントメタリック
スムースグレーマイカメタリック
ナチュラルベージュマイカメタリック
ライトローズマイカメタリックII
シルキーブルーパール
ファイアークォーツレッドメタリック
プラムブラウンクリスタルマイカ
ブラックマイカメタリック
パールホワイトIII
インパネはセンターメーターのある中央部分をわずかに高め、緩やかなアーチによって柔らかな印象を表現する

 インテリアでもナチュラルで居心地のよい空間を演出するため、センターメーターとおおらかな面構成のインパネデザインで運転席周辺のすっきり感や見晴らしのよさを実現している。車内でもメイクアップとほかのモデルで細部の仕上げを変更。メイクアップではインパネやドアアームレストなどにボディカラーとコーディネートしたインテリアアクセントカラーを設定するほか、インナードアハンドルやエアコンルーバーなどをメッキ加飾。シートはソフトタッチの表皮となり、専用シートパイピングを設定して仕立てのよさを強調する。

左がG“SA II”、右がL“SA II”のインパネ。「プッシュボタンスタート」や「キーフリーシステム」「オートエアコン」などはL、L“SA II”以外のグレードで標準装備となる。全車で16cmフロントスピーカーを備え、オーディオレスが標準仕様
自発光式のセンターメーターは、G“メイクアップ SA II”とG“SA II”はタコメーターを備える大型3眼、そのほかのグレードは大型1眼となる
メイクアップのモデルではボディカラーとコーディネートしたインテリアアクセントカラーを装備
シート表皮は全車フルファブリックで、メイクアップ(左)ではパイピングを備えるソフトタッチの表皮となる
シートアレンジの「ロングソファモード」
「フロントサイドフラットモード」
「ハーフラゲッジモード」
「フルラゲッジモード」
車内には助手席のインパネトレイや運転席前のインパネアッパーボックス、ワンプッシュ式オートオープンカップホルダーなど多数の収納スペースが用意される

 シャシーやパワートレーンなどの構造はムーヴで培ってきた技術を継承しているが、ムーヴから車両重量が90kg前後増えていることに対応し、市街地走行での安定性を高めるため、軽量で高剛性な「Dモノコック」シャシーのアンダーボディに補強を施しているほか、CVTの制御で変速比を低めにするチューニングを実施。

 一方で燃費がわるくならないよう、フロントフェンダーやリアハッチの樹脂化、低フリクションエンジンオイルの採用などに加え、これまで「ミラ イース」にしか使っていなかった高着火スパークプラグを導入。JC08モード燃費は2WD(FF)で28.6km/L、4WDで27.4km/Lとして、それぞれエコカー減税の対象となっている。

アンダーボディの補強やサスペンションセッティングの最適化、タントより95mm低い全高などによって安定感のある走りを実現する
最小回転半径はムーヴと同じ4.4m

 このほかに安全面では、「Bi-Angle LEDヘッド ランプ」に軽自動車で初採用となるステアリング連動ヘッドランプ「AFS」機能を搭載。コーナーのイン側ライトが最大15度、アウト側ライトが最大7.5度まで動き、夜間走行時の視界確保を手助けする。衝突回避支援ブレーキ機能などを持つ先進安全装備「スマートアシストII」を各モデルにグレード展開するほか、メーカーオプションナビに追加してアップグレードする「パノラマモニター」をダイハツ車で初採用。フロントとリア、両サイドに計4個装備するカメラで車両周辺を撮影し、自分の車両を上から見ているような映像を表示する「トップ&フロントビュー」「トップ&リアビュー」など6種類の画面表示で安全確認をアシストしてくれる。

先進安全装備「スマートアシストII」は各“SA II”グレードで標準装備
8インチ(写真)、または7インチのパノラマモニター対応ナビゲーションを装着することで、ダイハツ車初採用となるパノラマモニターを追加できるようになる
パノラマモニターの「トップ&フロントビュー」表示
パノラマモニターの「トップ&リアビュー」表示
パノラマモニターの「レフトサイド&リヤビュー」表示
パノラマモニターの「レフト&ライトサイドビュー」表示