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ホンダとヤマハ、50cc原付スクーターなど原付一種領域で業務提携

ホンダ「タクト」「ジョルノ」を2018年中にヤマハ「ジョグ」「ビーノ」として発売

2016年10月5日 発表

ホンダの「タクト」「ジョルノ」を2018年中にヤマハへOEM供給する(写真はジョルノ)

 本田技研工業とヤマハ発動機は10月5日、日本国内の50cc原付スクーターや電動2輪車を含めた原付一種領域での協業に向け、業務提携の検討を開始したと発表した。

 今回の業務提携の背景として、近年は原付一種市場が縮小していること、強化される保安基準や排出ガス規制など法規制への対応が必要なこと、電動化の推進などといった課題を挙げており、この課題解決に向けた協力が必要との共通認識に立ち、以下の項目に関して日本国内での原付一種領域における協業を検討開始した。

50cc原付スクーターのOEM供給

ホンダが生産・販売を行なう日本市場向け50cc原付スクーター「TACT(タクト)」「Giorno(ジョルノ)」をベースとしたモデルを、2018年中の開始を目標にヤマハへOEM供給。ヤマハはこのOEM供給を受け、それぞれ「JOG(ジョグ)」「Vino(ビーノ)」に該当するモデルとして販売する予定。

次期50cc原付ビジネススクーターの共同開発・OEM供給

現在、日本市場向けにホンダ「BENLY(ベンリィ)」、ヤマハ「GEAR(ギア)」としてそれぞれ開発・生産・販売している、50cc原付ビジネススクーターに関して、次期モデルの共同開発およびホンダからヤマハへのOEM供給を検討する。

原付一種クラスの電動2輪車普及に向けた協業

日本市場における原付一種クラスを中心とした電動2輪車の普及を目的に、航続距離・充電時間・性能・コストといった課題の解決を目指した基盤づくりの協業を検討。今後生まれる取り組みの成果を同業他社、異業種にも広く提案することで、電動化の普及に取り組む。

 今回の発表について、本田技研工業 取締役 執行役員の青山真二氏は「今回の協業を通じて、お客様の期待を超える原付一種商品を提供することで、日本の2輪車市場の活性化と、将来の電動2輪車の一刻も早い普及に向けた市場環境づくりに全力で取り組みます」、ヤマハ発動機 取締役 常務執行役員の渡部克明氏は「このたびのOEM提携をきっかけとしてスタートすることとなった協業は、単なる製品供給の枠を超えた、日本の2輪車文化の未来を拓く活動であると確信しています」とそれぞれ発表している。