パイオニアとコニカミノルタ、テールランプなどに採用する有機EL照明事業の合弁会社設立

　パイオニアとコニカミノルタは1月31日、有機EL照明事業に係る合弁会社を設立すると発表した。設立する合弁会社では、両社が持つ有機EL照明事業に係る事業企画、商品企画、商品開発、生産技術開発および販売機能を統合し、「両社の強みを結集させて有機EL照明事業の立ち上げ加速を図る」としている。商号は「コニカミノルタパイオニアOLED株式会社」で、設立予定日は5月。

　車載用市場では、自動車の付加価値の1つであるデザイン性のニーズが高まっており、自動車テールランプでは一部の高級車から有機EL照明の採用が始まっている。今後はデザイン性だけでなく、自動車の省エネ性能向上に向けてさらなる部材の小型化、軽量化が求められることが想定されるという。

　こうした背景を受けて設立される合弁会社については、「コニカミノルタのロール・ツー・ロール方式のフレキシブルパネルの製造装置および量産技術、パイオニアの有機ELパネルの量産および市場導入実績とカーエレクトロニクスOEMビジネスのノウハウといった両社の強みを合わせることで、お客様に新たな価値を持った照明の提供が可能になるとの判断」と説明している。

　今後の目標としては、今回の合弁会社を通じてこれまでコニカミノルタが推進してきたインジケーター用照明や広告用照明、パイオニアが展開してきた美容照明、医療照明などの特殊用途に加え、新たな領域の車載用照明を軸としてフレキシブル有機EL照明の地位を確立し、中長期的に250億円の売上を目指すとしている。