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【SUPER GT 第3戦オートポリス】“逆襲のホンダ”をリードした100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)がポールポジション

GT300は25号車 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太組)がシーズン初ポール

2017年5月20日~21日 開催

第3戦オートポリスのポールポジションを獲得した100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也組、BS)

 2016年4月14日に発生した「平成28年(2016年)熊本地震」の影響で、昨年は開催が中止されることになったSUPER GTのオートポリス戦だが、今年は地震から復旧なっオートポリス(大分県日田市)で「2017 AUTOBACS SUPER GT Round 3 SUPER GT in KYUSHU 300km」として5月20日~21日の2日間にわたり開催されている。

 晴天に恵まれたオートポリスは路面温度も上がり気味で、各チームともタイヤ選択に悩む予選となった。予選はQ1、Q2の2回に分けて実施され、GT500は上位8台が、GT300は上位14台がQ2へ進むという通常のフォーマットで行なわれた。

 予選でポールポジションを獲ったのは第1戦、第2戦と厳しい結果に終わってしまったホンダ勢の最速ランナーとなる100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也組、BS)。逆襲のホンダを演出した100号車の2人は、どちらも今回がGT500で初めて(記録としてはQ2を走った山本選手が初ポールとなる)のポール獲得となった。GT300は25号車 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太組、YH)が今シーズン初めて獲得した。

ホンダの逆襲なるか、100号車 RAYBRIG NSX-GTがポールポジションを獲得

 GT500の予選1回目(Q1)は15分で行なわれたが、当初の5分はどのチームもコースに出てこなかった。これは後半になって路面温度が上がって、路面ができあがってくるタイミングを狙ってきていたものとみられる、残り9分を切って最初に出て行ったのは、16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組、YH)、64号車 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット/松浦孝亮組、DL)、24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)などの横浜ゴム、ダンロップタイヤ勢。どうやら、これらのチームはタイヤの暖まりに関して、ミシュランやブリヂストンを履くチームに比べてやや遅いようだ。

 コースとしてはあまり大きくないオートポリスでは15台がフルに出走していると、各車とも前走車との差を取るのが難しく、ポジション取りに四苦八苦していた。そうした中で、2位にコンマ7秒差と大差のトップタイムでQ1を通過したのは、100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也組、BS)。伊沢拓也選手が操る100号車は、午前中のフリー走行から好調で、フリー走行でもトップタイムをマーク。実は今回からNSXはミッドシップエンジンのレイアウトを採用していることによるハンデ重量が軽減されており、それがコーナリング速度などによい影響を与えていると考えられる。

 実際走りを見ているとコーナーでは安定したコーナリングができており、それが好タイムにつながっているようだ。Q1の2位は36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組、BS)、3位は38号車 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)。

 なお、日産勢はウエイトハンデのない46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正組、MI)が5位でQ2に進んだ以外はQ1落ち。午前中のフリー走行で2位だった17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組、BS)は、残り数分でクラッシュ、15位に終わった。

 Q2でも、100号車の快進撃は続いた。12分で行なわれたQ2では最初の5分はどの車両もピットで待機していたが、走り始めると山本尚貴選手がドライブする100号車は2位以下にコンマ6秒近い差をつけて見事にポールポジションを獲得した。なお、山本選手、伊沢選手ともに、GT500でポールポジションを獲るのは初めて。ホンダ勢としては5位にも16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤 英紀/中嶋 大祐組、YH)が入り、全体的にパフォーマンスが底上げされた感があるのは間違いないところだ。

 予選2位には日産勢として唯一Q2に進んだ46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-R、3位には1号車 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/平手晃平組、BS)、4位は38号車 ZENT CERUMO LC500という結果になった。

公式練習から好タイムを記録し、ポールポジションを獲得した100号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也組、BS)
予選2位は46号車 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正組、MI)
予選3位は昨年のチャンピオンマシン1号車 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/平手晃平組、BS)
17:10 GT500追記

 Q2のチェッカー直前に36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組、BS)がクラッシュ。その結果イエローフラッグが出されたのだが、4位だった38号車 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組、BS)と7位だった6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組、BS)がイエローフラッグ中の原則義務違反に問われて、それぞれベストタイム抹消となった。6号車に関しては順位に変動はなかったが、38号車に関しては8位に降格になり、5位だった16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT以下の順位がそれぞれ1つずつ繰り上がることになった。

チェッカー直前に中嶋一貴選手のドライブする36号車 au TOM'S LC500がコースアウト
GT500 予選結果(公式)
順位号車マシンドライバータイヤウェイトハンデQ1Q2
1100RAYBRIG NSX-GT山本尚貴/伊沢拓也BS101'34.3331'33.740
246S Road CRAFTSPORTS GT-R本山哲/千代勝正MI-1'35.2701'34.331
31DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/平手晃平BS301'35.2271'34.749
416MOTUL MUGEN NSX-GT武藤英紀/中嶋大祐YH41'35.6351'34.858
537KeePer TOM'S LC500平川亮/ニック・キャシディBS621'35.3051'35.025
66WAKO'S 4CR LC500大嶋和也/アンドレア・カルダレッリBS601'35.5491'35.657
736au TOM'S LC500中嶋一貴/ジェームス・ロシターBS241'34.9621'37.949
838ZENT CERUMO LC500立川祐路/石浦宏明BS581'35.0841'40.207
912カルソニック IMPUL GT-R安田裕信/ヤン・マーデンボローBS61'35.675-
1019WedsSport ADVAN LC500関口雄飛/国本雄資YH121'36.025-
1123MOTUL AUTECH GT-R松田次生/ロニー・クインタレッリMI241'36.296-
1264Epson Modulo NSX-GTベルトラン・バゲット/松浦孝亮DL-1'36.737-
1324フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラYH21'36.820-
148ARTA NSX-GT野尻智紀/小林崇志BS61'36.961-
1517KEIHIN NSX-GT塚越広大/小暮卓史BS61'44.816-

GT300は、JAF-GT勢有利と考えられる中で絶対本命の25号車 VivaC 86 MCがポールを獲得

GT300のポールポジションは25号車 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太組、YH)

 14台が予選2回目に進めるGT300の予選1回目は、走り始めてすぐに52号車 埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC(番場琢/脇阪薫一組、YH)がクラッシュしてグラベルに停まるというアクシデントが発生し、それにより赤旗中断。各車とも1回目のアタックを始めていた段階だったので、チームによってはタイヤのおいしいところを使えないことになってしまった。

 そうした中で予選1回目のトップタイムをマークしたのは25号車 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太組、YH)。今回はJAF-GT勢が有利なレースになると考えられており、そのJAF-GT勢のフロントランナーである25号車は絶対本命と考えられていたが、そのとおりの結果となった。2位には4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組、YH)、3位は7号車 Studie BMW M6(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組、YH)となった。

 予選2回目のQ2も、25号車 VivaC 86 MCは快調そのもので、松井孝允選手のドライブでポールポジションをゲットした。2位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)、3位は5号車 マッハ車検 MC86 GTNET(坂口 夏月/藤波清斗組、YH)が獲得した。

予選2位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)
予選3位は5号車 マッハ車検 MC86 GTNET(坂口 夏月/藤波清斗組、YH)。予選トップ3はJAF-GT勢が占めた
GT300 予選結果(公式)
順位号車車両ドライバータイヤWHQ1Q2
125VivaC 86 MC松井孝允/山下健太YH161'44.3461'43.702
261SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝DL-1'44.9541'44.336
35マッハ車検 MC86 GTNET坂口夏月/藤波清斗YH-1'45.8151'44.359
455ARTA BMW M6 GT3高木真一/ショーン・ウォーキンショーBS121'45.8591'44.430
511GAINER TANAX AMG GT3平中克幸/ビヨン・ビルドハイムDL301'45.7751'44.523
64グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也YH421'44.7071'44.800
751JMS P.MU LMcorsa RC F GT3中山雄一/坪井翔BS461'45.7791'45.046
865LEON CVSTOS AMG黒澤治樹/蒲生尚弥BS441'45.3371'45.127
97Studie BMW M6ヨルグ・ミューラー/荒聖治YH81'44.9241'45.515
1031TOYOTA PRIUS apr GT嵯峨宏紀/久保凜太郎BS21'45.7111'45.557
1118UPGARAGE BANDOH 86中山友貴/川端伸太朗YH41'44.9381'45.903
1250Ferrari 488 GT3都筑晶裕/新田守男YH-1'45.6511'46.125
1330TOYOTA PRIUS apr GT永井宏明/佐々木孝太YH-1'45.7661'47.020
142シンティアム・アップル・ロータス高橋一穂/加藤寛規YH-1'45.3111'47.846
1510GAINER TANAX triple a GT-R富田竜一郎/吉田広樹DL101'45.926-
1633D'station Porsche藤井誠暢/アンドレ・クートYH261'46.016-
173B-MAX NDDP GT-R星野一樹/高星明誠YH181'46.124-
189GULF NAC PORSCHE 911ジョノ・レスター/峰尾恭輔YH241'46.303-
1921Hitotsuyama Audi R8 LMSリチャード・ライアン/柳田真孝DL-1'46.360-
2088マネパ ランボルギーニ GT3織戸学/平峰一貴YH-1'46.479-
2160SYNTIUM LMcorsa RC F GT3飯田章/吉本大樹YH61'46.549-
2287ショップチャンネル ランボルギーニ GT3細川慎弥/佐藤公哉YH161'46.720-
23111エヴァRT初号機 Rn-s AMG GT石川京侍/山下亮生YH-1'46.870-
24360RUNUP GT-R柴田優作/田中篤YH-1'47.247-
2526TAISAN SARD R8 FUKUSHIMA山田真之亮/ジェイク・パーソンズYH-1'47.281-
26117EIcars BENTLEY GT3井出有治/阪口良平YH-1'47.631-
2748植毛 GT-R高森博士/田中勝輝YH-1'48.104-
2835ARTO 86 MC 101ナタウッド・ジャルーンスルカワッタナ/ナタポン・ホートンカムYH-1'48.372-
2922アールキューズ SLS AMG GT3和田久/城内政樹YH-1'48.775-
3052埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC番場琢/脇阪薫一YH---