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牧野任祐選手、佐藤万璃音選手も参戦する「フォーミュラ3 ヨーロピアンチャンピオンシップ」第7戦レポート

ミック・シューマッハ選手やペドロ・ピケ選手らとともに若き才能が火花を散らす

2017年8月19日~20日(現地時間) 開催

「FIA フォーミュラ3 ヨーロピアンチャンピオンシップ」第7戦のレース1、レース3で優勝したランド・ノリス選手(31号車)

 8月19日~20日(現地時間)、オランダのザントフォールト・サーキット(全長4307m)で「FIA フォーミュラ3 ヨーロピアンチャンピオンシップ」第7戦のレース1、2、3がそれぞれ19台で行なわれた。

 ミハエル・シューマッハの息子であるミック・シューマッハ選手(Prema Powerteam)、3度のF1ワールドチャンピオンを獲得したネルソン・ピケの息子であるペドロ・ピケ選手(Van Amersfoort Racing)、レーシングカー・デザイナーでF1レッドブル・レーシングのチーフ・テクニカル・オフィサーであるエイドリアン・ニューウェイの息子のハリソン・ニューウェイ選手(Van Amersfoort Racing)、日本から牧野任祐選手(Hitech Grand Prix)と佐藤万璃音選手(Motopark)が出場。牧野任祐選手は第5戦のノリスリンクでクラッシュして右手を負傷。第6戦のスパを欠場していたが、今回が復帰レースとなった。

フリー走行のミック・シューマッハ選手
父親ミハエルにそっくり!
片輪を上げて走行するミック・シューマッハ選手
牧野任祐選手
ハリソン・ニューウェイ選手の表情
ブレーキングでタイヤスモークを上げるハリソン・ニューウェイ選手
佐藤万璃音選手
ペドロ・ピケ選手
17歳の若さでマクラーレンのジュニアドライバーを務め、F3ルーキーながら前戦のスパから5連続ポールポジションを獲得したランド・ノリス選手
今大会からマシンのカラーリングを一新。フリー走行のブレーキングでタイヤスモークを上げるマキシミリアン・グンター選手

レース1

 土曜日に行なわれたレース1は、17歳の若さでマクラーレン・ジュニアドライバーを務め、F3ルーキーながら前戦のスパで3連続のポールポジションから2勝を挙げたランド・ノリス選手(Carlin)が、スパに続いて5連続のポールポジションからスタート。

 スタート直後の1コーナで8号車のガン・ユーゾ選手(Prema Powerteam)が激しいブレーキングをしながらインから進入。7号車のラルフ・アロン選手(Hitech Grand Prix)、55号車のダビッド・ベックマン選手(Motopark)の3台が横並びで1コーナーに進入し、互いに引かない激しいポジション争いでラルフ・アロン選手とダビッド・ベックマン選手がクラッシュ。ダビッド・ベックマン選手が1コーナーのグラベルで転覆した。救急車も出動し、4周にわたりセーフティカーが導入された。

 再スタートすると、ランド・ノリス選手が激しいブレーキング競争で1号車のジョエル・エリクソン選手(Motopark)を抑えると、周回ごとに後続車との差を広げ2位以下に大差をつける独走態勢で今季6勝目を挙げ、トータル273ポイントとした。2位はジョエル・エリクソン選手、3位にマキシミリアン・グンター選手(Prema Powerteam)が入り、281ポイントで首位を堅守。ミック・シューマッハ選手は6位、ペドロ・ピケ選手は7位、ハリソン・ニューウェイ選手は10位だった。18番グリッドからスタートした牧野任祐選手は、8周でリタイヤ。16番グリッドからスタートした佐藤万璃音選手は15位でレースを終えた。

 ルーキーチャンピオンシップは、優勝ランド・ノリス選手、2位ミック・シューマッハ選手、3位ジェハン・ダルバラ選手(Carlin)が表彰台に上がった。

ランド・ノリス選手を先頭に、レース1のスタート
スタート直後の1コーナで8号車のガン・ユーゾ選手(Prema Powerteam)が激しいブレーキングをしながらインから進入
7号車のラルフ・アロン選手、55号車のダビッド・ベックマン選手、ガン・ユーゾ選手が3台横並びで1コーナーに進入
7号車のラルフ・アロン選手、55号車のダビッド・ベックマン選手がクラッシュ
転覆した55号車のダビッド・ベックマン選手
クラッシュした7号車のラルフ・アロン選手
転覆から救助された55号車のダビッド・ベックマン選手
再スタートの1コーナー手前のブレーキングで、1号車のジョエル・エリクソン選手を抑える31号車のランド・ノリス選手
62号車のフェルディナンド・ハブスブルグ選手と53号車のカリウム・イロット選手のサイド・バイ・サイドのバトル
16番グリッドから15位でレースを終えた佐藤万璃音選手の走り
左から2位のジョエル・エリクソン選手、優勝のランド・ノリス選手、1人置いて3位のマキシミリアン・グンター選手
17歳でマクラーレンのテストドライバーを務める非凡さを発揮するランド・ノリス選手
ルーキーチャンピオンシップ。左から2位のミック・シューマッハ選手、優勝のランド・ノリス選手、3位のジェハン・ダルバラ選手
ルーキーチャンピオンシップの表彰台とパルクフェルメ

レース2

 トップタイムをマークして6戦連続ポールポジションかと思われたランド・ノリス選手だったが、予選の黄旗時にスピードを落となかったとしてグリッド降格のペナルティで3番グリッドからスタート。ポールポジションから逃げ切ったカリウム・イロット選手(Prema Powerteam)が優勝となり、今季4勝目を挙げた。

 3番グリッドからスタートしたランド・ノリス選手は3位に入り、ポイントを288とし、7位で6ポイントしか獲得できなかったマキシミリアン・グンター選手(287ポイント)を1ポイント差で抜いてランキングトップに浮上した。

 2位はジェイク・ヒューグ選手(Hitech Grand Prix)。5番グリッドからスタートしたハリソン・ニューウェイ選手は11レースぶりとなる自己最高タイの4位でチェッカー。14番グリッドからスタートした牧野任祐選手は15位。18番グリッドからスタートした佐藤万璃音選手は18位ながらしぶとく完走した。

 ルーキーチャンピオンシップは、優勝ランド・ノリス選手、2位ミック・シューマッハ選手、3位ジョエイ・マウソン選手(Van Amersfoort Racing)。

レース2前のセレモニー
レース2のスタート
18番グリッドからスタートした佐藤万璃音選手(33号車)
チームメイトのガン・ユーゾ選手にインを取られるミック・シューマッハ選手(奥)
96号車のジョエイ・マウソン選手にインを取られる佐藤万璃音選手
佐藤万璃音選手の走り
牧野任祐選手の走り
優勝したカリウム・イロット選手
表彰。左から2位のジェイク・ヒューグ選手、優勝のカリウム・イロット選手、3位のランド・ノリス選手
ルーキーチャンピオンシップ。左から2位のミック・シューマッハ選手、優勝のランド・ノリス選手、3位のジョエイ・マウソン選手
ルーキーチャンピオンシップの表彰台でシャンパンファイトするミック・シューマッハ選手ら

レース3

 ポールポジションからスタートしたランド・ノリス選手がぶっちぎりで優勝、今季7勝目を挙げ313ポイントでランキングトップを維持。2位はフェルディナンド・ハブスブルグ選手(Carlin)。3位はマキシミリアン・グンター選手で302ポイントとし、ランド・ノリス選手を追う形となった。ペドロ・ピケ選手は6位、ハリソン・ニューウェイ選手は7位、ミック・シューマッハ選手は11位。牧野任祐選手は16位、佐藤万璃音選手は17位で7戦を終えた。

 ルーキーチャンピオンシップは、優勝ランド・ノリス選手、2位ジョエイ・マウソン選手、3位ミック・シューマッハ選手。

レース3のスタート、先頭はランド・ノリス選手(31号車)
ランド・ノリス選手を追う3号車のマキシミリアン・グンター選手
7号車のラルフ・アロン選手ら中盤グループ
96号車のジョエイ・マウソン選手、25号車のミック・シューマッハ選手ら
ランド・ノリス選手を追うマキシミリアン・グンター選手(3号車)ら
25号車のミック・シューマッハ選手ら
11号車の牧野任祐選手、33号車の佐藤万璃音選手
17号車 ハリソン・ニューウェイ選手
ラルフ・アロン選手(手前)とニキータ・マゼピン選手によるサイド・バイ・サイドのバトル
ダビッド・ベックマン選手(手前)とジョエル・エリクソン選手
ジョエイ・マウソン選手(左)とミック・シューマッハ選手のバトル
ブレーキングバトルで白煙を上げる5号車のペドロ・ピケ選手
圧勝したランド・ノリス選手
表彰式。左から2位のフェルディナンド・ハブスブルグ選手、優勝のランド・ノリス選手、3位のマキシミリアン・グンター選手
ルーキーチャンピオンシップの表彰台のパルクフェルメ