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仏ブガッティ、「シロン」が0-400-0km/h走行で世界最速の41.96秒を記録

1500PSのスーパーカーをファン・パブロ・モントーヤ氏がドライブ

2017年9月11日(現地時間)発表

2017年のフランクフルトモーターショーで展示されたスーパースポーツカー「シロン」

 仏ブガッティ オートモビルズS.A.S.は9月11日(現地時間)、同社のスーパースポーツカー「シロン」が0-400-0km/h走行で世界最速となる41.96秒を記録したと発表した。シロンの生産台数は500台で、発表時点で300台を受注していることをアナウンスしている。

 今回の計測は8月に行なわれたもので、1500PSを発生するW型16気筒8.0リッター4ターボエンジン搭載のシロンが静止状態から400km/hに加速し、停止するまでのタイムを計測。ドライバーはF1モナコグランプリ覇者であるレーシングドライバー、ファン・パブロ・モントーヤ氏が務めた。

 計測では時間にして32.6秒、距離にして2621mで400km/hに到達。そこからフロント8ピストン、リア6ピストンのブレーキキャリパーにカーボンセラミック製ブレーキディスク(直径フロント420mm、リア400mm)を組み合わせるブレーキシステムによって9.3秒で停止。このフルブレーキで車両とドライバーに掛かる力は、スペースシャトル打ち上げ時の感覚に近い約2Gに達した。

 このテスト走行を監督した独立検査認証機関SGS-TUV SaarはV-Box 3i、GPSに基づく計測システムを使用し、41.96秒を記録した。シロンが必要とした距離は3112mで、これは前身のブガッティ ヴェイロン 16.4よりも速いことを意味するという。

 この結果について、ブガッティ オートモビルズS.A.S.のウォルフガング・デュルハイマー社長は「ブガッティは0-400-0km/hのタイムをコンピュータで計測するだけでなく、実際に走行した初めての自動車ブランドです。他社は理論だけを展開し、我々は現実に立証しました。まさにシロンの誕生と同じです」と述べるとともに、「我々の顧客はベスト・オブ・ベストを求めます。この記録はさらにシロンが世界一のスーパースポーツカーだと印象付けます」「生産台数500台限定のシロンは、すでに300台の受注を完了しました。この類まれなるスーパースポーツカーのサクセスストーリーはこれからも続きます」とコメント。

 また、モントーヤ氏は「初めてシロンを運転する時は“落ち着け!どれだけじゃじゃ馬かわからないぞ”って思ったんだ。でもスロットルを開ければターボチャージャーが動き出すのが聞こえ始め、トルクがかかるのを感じる。幸せへのまっすぐなパワーカーブって感じだよ」「このチャレンジをするのに面倒な準備が要らないなんて感動だよ。シロンだったら本当に簡単なんだ。ただ乗って、走り出せば良い。素晴らしいよ」と感想を述べている。