ホンダ、「アコード/アコードツアラー」をフルモデルチェンジ
ワイドトレッド化し、質感と走行性能を向上

アコード
12月5日発売
270万円~380万円(アコード)
295万円~410万円(アコードツアラー)



  本田技研工業は、セダン「アコード」とワゴン「アコードツアラー」を12月5日に発売する。価格は、アコードが270万円~380万円、ツアラーが295万円~410万円。

  今回発売するアコードは、1976年の登場以来8代目となるモデル。また、アコードツアラーは、前モデルまでの「アコードワゴン」から名称を変更している。新モデルでは、「アドバンスド・クオリティ」をテーマとして、全体の質感向上を図っている。取締役社長の福井威夫氏によれば、アコードシリーズはこれまで世界全体で累計1600万台を生産しており、「従来モデルよりも車格を上げて、ワンランク上の質感を目指し、走りやすさや快適さ、基本性能の向上に徹底的にこだわった、いつまでも走りたくなる車」とアピールした。

  エクステリアは、前モデルからのワイドトレッド化を図り、全幅を1840mmと80mm拡大。全長は、アコードで65mm延長されているほか、ホイールベースはアコードで35mm延長、ツアラーでは運動性能を向上させるとして15mm短縮し、アコードとツアラーで同一の2705mmとなっている。このほか、全高はアコードで10mm、ツアラーで25mm低く設定している。

アコード(リア)アコードツアラー
アコード(24TL、ブランシルバー・メタリック)アコードツアラー(24TL、コバルトブルー・パール)
ワイドトレッド化の概要本田技研工業株式会社の福井威夫取締役社長とアコード

株式会社本田技術研究所四輪開発センター第3商品開発室主任研究員の中井孝三郎氏
  インテリアは、ワイドトレッド化によって室内長が65mm(ツアラーのリアで60mm)拡大され、前席のカップルディスタンスも40mm拡大された。また、前後席乗員間距離もアコードで5mm、ツアラーで10mm拡大し、後席ニースペースも20mm拡大。床面も10mm低床化されている。デザイン面では、インパネなどの内装に革の風合いを演出する「パウダースラッシュ製法」の採用や、ドアエンドガーニッシュまでインテリアと同色とするといった質感の向上を図っている。

  車体構造やインテリアなどを担当した、本田技術研究所四輪開発センターの中井孝三郎氏によれば、「欧州車に十分対抗できるよう、トレッドを広げ車体剛性も高めた」とのこと。また、パウダースラッシュ製法はこれまで高級車「レジェント」のみで採用された製法で、新型アコードの車格が上げられたことから採用されたと言う。

  機能面では、メーターパネルに大型スピードメーターとタコメーターを設けた4眼メーターを搭載し、メーター中央部にシフトインジケーターやマルチインフォメーションモニターを装備した外周指針メーターを採用している。シートは、前席でシートバックの改良などによってホールド性を向上させたほか、運転席8ウェイパワーシートを装備。メーカーオプションで、本革シートや助手席8ウェイパワーシート、パワーシートのメモリー機能を追加できる「レザーインテリアパッケージ」も用意する。

  収納機能では、アコードのトランクは467Lの容量を確保し、開口地上高を80mm下げて積載性を向上。運転席のスイッチでトラックリッドを開けられる「電気式トランクオープンスイッチ」や、トランクからリアシートを前倒して容量拡大ができる「リアシートフォールダウンレバー」を装備。このほか、ヒンジアームの樹脂製カバーや、ストライカー部に可動式フラップを追加するなどして質感も向上させている。ツアラーのラゲッジルームは容量で406L、床面長で1085mm確保し、後席前倒し時は容量で660L、床面長で1835mmまで拡大できる。また、パワーテールゲートを装備するほか、スペアタイヤをパンク修理キットに変更したことで、床下収納の「フロアアンダーユーティリティスペース」を追加。リッド付き床下収納や、サイドパネルリッドを外して荷室幅の拡大ができる機能も装備する。

アコードのインテリアインパネ外周指針メーター採用のメーターパネル
イアコードのインテリアイメージフロントシートリアシート
運転席8ウェイパワーシートパワーシートのメモリー機能アコードのトランクルーム
電気式トランクオープンスイッチとリアシートフォールダウンレバーアコードツアラーのラゲッジルームフロアアンダーユーティリティスペース
リアゲートに装備されたパワーテールゲートのボタントノカバーのほか、一部グレードではカーゴネットも標準装備

  エンジンは、可変バルブタイミング・リフト機構の「i-VTEC」を採用した直列4気筒 DOHC 2.4リッターエンジン「K24A」型を搭載し、最高出力は151kW(206PS)/7000rpm、最大トルクは232Nm(23.7kgf)/4300rpm。10・15モード燃費はアコードで11.4~11.8km/L、ツアラーで11.4km/Lとなる。トランスミッションは変速機能付きの5速ATを搭載し、照明付きのパドルシフトを装備。2速ギアをローギア化して加速性能を高めたほか、アクセル操作による無駄な変速を抑えてエンジンブレーキや加速の向上を図る「コーナリングGシフト制御」採用している。駆動方式は前輪駆動のみとなる。

  低重心シャシーや225/50 R17以上の大径ワイドタイヤを採用することで操縦安定性と乗り心地を向上。エンジンマウント変更や、低重心化に対応させた新開発ダンパーのサスペンション、プラシレスモーターを採用した電動パワーステアリングなどを搭載することで、旋回性や旋回時のフィーリングも向上させている。このほか、ロアメンバーの追加や新工法によるルーフとピラーの連続閉断面構造の採用などで軽量化と高剛性を実現している。安全機能では、操舵アシスト機能の「モーションアダプティブEPS」、車速や車間距離を制御する機能「アダプティブ・クルーズ・コントロール」、車線維持支援システム「レーンキープ・アシストシステム」を搭載するほか、サイドカーテンエアバッグを標準装備としている。

K24A型エンジンK24A型エンジンのスペックパドルシフト付き5速AT

  グレードは、アコード/ツアラー共に「24E」「24TL」「24iL」の3グレードを用意。24TLには、内装色をブラックとし、ダーククロームメッキフロントグリル、フロントチンスポイラー、サイドシルガーニッシュ、235/45 R18タイヤ&18インチアルミホイール、本革&合成皮革シート、メタルスポーツパッドなどを追加装備する「SPORTS STYLE」も用意する。ボディーカラーは、新色の「ブランシルバーメタリック」「コバルトブルーパール」を含む7色を用意する。ボディサイズと重量は、アコードが4730×1840~1850×1440mm(全長×全幅×全高)で1500~1520kg、ツアラーが4750×1840~1850×1470mm(全長×全幅×全高)で1560~1590kg。生産は埼玉製作所で行い、月間販売台数はアコード/ツアラー合計で1000台を計画している。

アコード 24TL SPORTS STYLE (ポリッシュドメタル・メタリック)SPORTS STYLE専用装備の18インチ アルミホイールアコードツアラー 24TL SPORTS STYLE (ポリッシュドメタル・メタリック)
SPORTS STYLEのブラックインテリアブラックインテリアと本革&合成皮革シートメタルスポーツパッド

ラインナップ

アコード
タイプエンジンミッション駆動方式価格
24E直列4気筒
DOHC
2.4リッター
i-VTEC
5速AT前輪駆動270万円
24TL290万円
24TL SPORTS STYLE316万円
24iL380万円
アコードツアラー
タイプエンジンミッション駆動価格
24E直列4気筒
DOHC
2.4リッター
i-VTEC
5速AT前輪駆動 295万円
24TL315万円
24TL SPORTS STYLE338万円
24iL410万円

URL
本田技研工業株式会社
http://www.honda.co.jp/
ニュースリリース
http://www.honda.co.jp/news/2008/4081204-accord.html
製品情報
http://www.honda.co.jp/ACCORD/
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(編集部:大久保有規彦)
2008年12月4日