パイオニア、ケータイ連携機能などを備えたサイバーナビ3機種 スマートループでVICSより詳細に渋滞を把握 |
パイオニアは5月下旬より、カロッツェリア サイバーナビ3機種を発売する。いずれも80GBのHDDを搭載したHDDカーナビで、1Dユニットタイプの「AVIC-H9900」と、2Dメインユニットタイプの「AVIC-ZH9900」、1D+1Dメインユニットタイプの「AVIC-VH9900」の3タイプで、価格はそれぞれ18万9000円、35万7000円、37万8000円。
「AVIC-H9900」 | 「AVIC-ZH9900」 |
■さらに進化したスマートループ
新型サイバーナビでは、利用者同士での情報を共有することで、VICSが整備されていない道路の渋滞情報も把握することができる「スマートループ渋滞情報」の対象道路をさらに充実。VICSが提供する7万kmに対し、70万kmもの道路の渋滞情報が提供可能。これは、細街路を除くほぼすべての道路を網羅すると言う。
また、新規に開通する道路は、道路開通日になるとメッセージが表示され、自宅などのブロードバンド環境や、携帯電話による通信などを使って新しい道路の情報をその日のうちに追加できる。ほかにも、インターネット経由による地点情報データのバージョンアップや、全データのバージョンアップも可能で、これらのダウンロードバージョンアップは、発売から3年間は無料で提供される。
■カーナビの機能性、利便性の向上
カーナビの検索機能においては、インターネット検索のように、思いついた言葉で検索が可能な「マルチ検索」に、入力した文字数に近い順で表示する一致順のソートを追加。また、AND検索や番地、号を含むピンポイント検索も可能とし、入力方式では、携帯電話と同様のテンキー方式を追加。さらに通信機能を利用して安いガソリンスタンドを検索できる「ガススタ価格情報」機能も採用している。
さらに、最新の機能として、2009年夏以降に発売予定の「フォトリモ@ナビ」対応携帯電話との連携機能も持つ。フォトリモ@ナビは、携帯電話とカーナビを連携することで、携帯電話で事前に調べた地点情報をカーナビに転送したり、逆にカーナビに表示されている現在地や到着予定時刻を携帯電話経由でメール送信したり、携帯電話の未読メールや不在着信の有無をカーナビで確認したりすることができるというもの。
また、次世代ETCとも呼ばれるDSRCにも、今後発売予定のDSRCユニット「ND-DSRC1」とリンクすることで対応可能。DSRCでは、従来のETC車載器の機能に加え、駐車場での自動料金決済や、合流車両や故障車の有無といった直近の道路情報の提供などが可能となる。
■AV機能の向上
AVIC-VH9900とAVIC-ZH9900においては、AV機能面でもさらなる向上が図られている。7.0型WVGAモニター(800×480ピクセル)の視野角を向上し、水平約30度以上上方から見た際の黒つぶれを改善。また、フルセグ対応の地デジチューナーを標準で搭載する。
さらにHDDへより高音質な録音が可能となる“ATRAC Advanced Lossless”エンコーダを採用。CDの音楽情報を失うことなく、約50%の圧縮が可能だと言う。パワーアンプ周辺の電源コンデンサーを、音響用コンデンサーに変更するなど、音質面でも向上を図っている。
このほか、別売のBluetoothユニット「ND-BT10」を使用することで、AVプロファイルに対応した携帯電話や携帯音楽プレーヤーの楽曲データを再生したり、iPod用接続ケーブル「CD-1021」を接続することで、iPodやiPhoneにも対応したりすることも可能だと言う。
(編集部:瀬戸 学)
2009年 5月 7日