スバル、最大50kg軽量化した「インプレッサWRX STI spec C」
限定900台の18インチタイヤ仕様は価格据え置き

インプレッサWRX STI spec C 18インチタイヤ仕様車(サンライズイエロー)

2009年7月23日発売
337万500円(17インチタイヤ仕様)
368万5500円(18インチタイヤ仕様)



 スバル(富士重工業)は「インプレッサWRX STI」に「WRX STI spec C」を追加設定し、7月23日より発売する。WRX STI spec Cは、アルミ製ボンネットや軽量ガラスの採用などによる軽量化と、ボールベアリングターボや専用ECUの採用による加速性能の向上などにより、モータースポーツでの使用を前提に、パフォーマンスの向上を図ったモデル。ベースモデルに対し30kg軽量化した18インチタイヤ仕様と、エアコンレスなどにより50kg軽量化した17インチタイヤ仕様が用意され、価格は18インチタイヤ仕様が368万5500円、17インチタイヤ仕様が337万500円。18インチ仕様は12月27日受注分までの900台限定となる。

18インチタイヤ仕様(WRブルー・マイカ)17インチタイヤ仕様(ピュアホワイト)HIDプロジェクターロービームランプは18インチタイヤ仕様のみに設定

 WRX STI spec Cは、モータースポーツにおける速さを追求したグレード。インプレッサでspec Cという名が最初に付けられたのは、2001年のこと。当時のインプレッサをベースに、90kgもの軽量化と、走りに特化した装備を与えられ発売された「WRX STi type RA spec C」が最初で、それ以来、インプレッサシリーズの中で、もっともスパルタンなグレードにspec Cの名が与えられている。現行のインプレッサでは初登場となるこのspec Cも同様で、速さをストイックに追求したグレードとして、軽量化や装備の変更が図られている。

 具体的には、まず軽量化として、アルミ製ボンネット、小型バッテリー、軽量ガラス(フロント、フロント&リアドアウインドー)、軽量タイプの18インチ鋳造アルミホイールを採用するほか、スペアタイヤを排しパンク修理キットに変更している。

アルミ製ボンネット小型バッテリー
軽量タイプの18インチ鋳造アルミホイールスペアタイヤを廃止し、パンク修理キットを用意する

 パワーユニットでは、タービンの軸受けにボールベアリングを採用し、フリクションの低減とともに、ECUを最適化することでアクセルレスポンスを向上。また、インタークーラーに水を噴くことで吸気温度を低下させるインタークーラーウォータースプレーを採用しているほか、燃料ポンプを構造変更し、燃料が偏りやすい高負荷旋回時にも、安定した燃料供給を可能にしている。最高出力は227kW(308PS)/6400rpm、最大トルクは422Nm(43.0kgm)/4400rpmとスペック的には従来と同様。また、トランスミッションも、従来と同様の6速MTを搭載する。

軸受け部分にボールベアリングを採用したツインスクロールターボ
インタークーラーウォータースプレーを装備ウォータースプレーの水タンクはリアサブトランクに設置。容量は3.7Lオートモードスイッチを備える

 シャシーでは、フロントクロスメンバーのエンジンマウント結合部と車体取り付け部の剛性を高め、ステアリングの応答性を向上するとともに、パワーステアリングのオイル吐出量を増やすことで、素早いステアリング操作時の操舵感を改善した。

 サスペンションはスプリングレート、減衰力ともに専用にチューニングされ、リアスタビライザーやリアサブフレームブッシュの仕様変更とあわせて、ロール剛性の最適化と路面接地性の向上を図り、足まわりのしっかり感を高めていると言う。

クロスメンバーの剛性を向上専用にセッティングされたサスペンション

 タイヤには歴代のspec Cと同様「POTENZA RE070」を採用。サイズは245/40 R18。ブレーキはブレンボ製でキャリパーはゴールドになる。また、駆動系では、リアのLSDを従来のトルセン式から機械式に変更している。

タイヤはブリヂストンのPOTENZA RE070ブレンボ製のキャリパーはゴールドに塗装されるリアのLSDは機械式を採用

 ボディーカラーには、専用色の「サンライズイエロー」「ピュアホワイト」に加え、「WRブルー・マイカ」「スパークシルバー」「オブシディアンブラック・パール」の計5色を用意。サンライズイエローは9月23日までの期間限定受注生産となる。インテリアでは、18インチタイヤ仕様車に、ファブリックとジャージー素材を組み合わせ、赤いステッチをあしらった専用バケットシートを標準装備するほか、オプションとしてブラックアルカンターラと本革を組み合わせ、赤いステッチをあしらったレカロ製専用シートも用意している。

18インチタイヤ仕様車のインテリア。標準で専用のバケットタイプフロントシートを装備するオプション設定のレカロシートもspec C専用となる
17インチタイヤ仕様車のインテリア。スポーティーフロントシートを装備赤ステッチ入り本革巻ステアリングホイールは全車標準装備

(瀬戸 学)
2009年 7月 23日