トヨタ、「ランドクルーザープラド」をフルモデルチェンジ
いつでもどこへでも行ける“安心感”と“快適性”を両立

ランドクルーザープラド TZ-G(ホワイトパールクリスタルシャイン)

2009年9月14日発売
315万円~475万円



 トヨタ自動車は9月14日、ミッドサイズ4WD「ランドクルーザープラド」のフルモデルチェンジを行い、発売を開始した。価格は315万円~475万円。

 今回で4度目のフルモデルチェンジを受けるランドクルーザープラドは、オフロードおよびオンロードで快適な走行性能を進化させ、さらにユーティリティを徹底的に追求し、「いつでもどこへでも行ける安心感と快適性」を備えたモデルとした。

エクステリアは機能性とスタイリッシュさを両立
 エクステリアでは4WDらしい躍動感をイメージし、フロントビューはワイドスタンスに低重心を強調することにより安定感を演出。前後フェンダーはボディーパネルと一体構造としたほか、流麗な造形を実現したサイドビュー、立体感を強調したバックドア、機能別に張り出したリアコンビネーションランプ、ワイパー格納式リアスポイラーなどにより、機能性とスタイリッシュさを両立したと言う。

 また、直前側方死角の確認もできるマルチテレインモニターやワイドビューフロント&サイドモニターを採用したことにより、従来は助手席側のフロントフェンダーに装備していた補助ミラーを不要としている。

 ボディーカラーはスーパーホワイトII、ホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、グレーメタリック、ブラック、ブラッキッシュレッドマイカ、ベージュメタリック、グリーンマイカメタリック、グレイッシュブルーメタリックに、新色のダークスチールマイカを加えた全10色を用意。

TZ-GTX(5人乗り、ブラック)
TZ-G(ダークスチールマイカ)TZ(ブラキッシュレッドマイカ)TX Lパッケージ(グレイッシュブルーメタリック)

エンジンは2.7リッターと4.0リッターの2種類
 プラットフォームは、フルフレーム構造をベースに強度と剛性を向上させ、優れた操縦性や走行安定性、乗り心地、衝突安全性能を実現したと言う。エンジンは直列4気筒 DOHC2.7リッターエンジンとV型6気筒 DOHC4.0リッターエンジンを設定する。2.7リッターエンジンの最高出力は120kW(163PS)/5200rpm、最大トルクは246Nm(25.1kgm)/3800rpm。4.0リッターエンジンの最高出力は203kW(276PS)/5600rpm、最大トルクは380Nm(38.8kgm)/4400rpm。2.7リッターエンジンは4速ATを、4.0リッターエンジンは5速ATをそれぞれ採用。全グレードともトルセンLSD付きフルタイム4WDとなる。

V型6気筒 4.0リッターの1GR-FEエンジン直列4気筒2.7リッター 2TR-FEエンジン

機能面の装備が充実
 機能面では、オフロード走行時にエンジンとブレーキを自動制御して極低速を維持する「クロールコントロール」のほか、トラクションコントロールの制御変化により車両側で駆動と制動を最適に制御し、オフロードの走破性を向上する「マルチテレインセレクト」を装備。マルチテレインセレクト作動中はフロント・リア、左右サイド前方・後方の計6エリアの映像を確認できる「マルチテレインモニター」も連動して作動する。その他、中立および左右3段階の、計7段階のタイヤ切れ角をメーター内のディスプレイに表示するタイヤ切れ角表示機能を持つ。

 また、油圧システムにより前後スタビライザーを最適に制御し、オンロードでロール剛性を確保し優れた車両安定性を実現するいっぽうで、オフロードで大きなサスペンションストロークを確保し卓越した悪路走破性を実現する「キネティックダイナミックサスペンションシステム」を、4.0リッターエンジン搭載車のTZ-GおよびTZに標準装備した。

 TZ-Gには車両姿勢に配慮した乗り心地や、悪路での操縦性・走行安定性を確保する「AVS&リア電子制御エアサスペンション」も採用された。スイッチで「コンフォート/ノーマル/スポーツ」の3つの走行モードが選択できる。さらにHDDカーナビ装着車両はAVSとカーナビを連動させ、カーナビからの路面インフォメーションに基づき、ショックアブソーバーの減衰力を制御することで、高い操縦性・走行安定性を確保する「NAVI・AI-AVS」を採用する。

マルチテレインモニターのセレクト画面キネティックダイナミックサスペンションシステム
標準装備は7.5Jアルミホイールと265/65 R17タイヤTZ-GおよびTZには18×7.5Jアルミホイールと265/60 R18タイヤが組み合わせられる

インテリアは上質で快適な空間を追求
 インテリアでは、上質で快適な空間を追求した。風切音を低減する高遮音性「フロントウインドシールドガラス」や、ロードノイズ・エンジン音を低減する吸・遮音材を最適に配置させ、静粛性を向上した。

 メタル調リングが奢られたオプティトロンメーターは高い視認性を誇り、メーター中央部には燃費・航続距離などの車両情報の表示が可能なマルチインフォメーションディスプレイを設置する。オーディオは5.1chサラウンド・サウンドに対応する「プラド・スーパーライブサウンドシステム」を装着し、スピーカーは14個配置。また、AUX端子やUSB端子を装備し、ポータブルオーディオプレーヤーなどの接続も可能としている。

 4:2:4分割可倒式のセカンドシートは、足元スペースを広げるスライド機構(スライド幅135mm)を装備。3列目シートには乗降性を高めるウォークイン機構(助手席側)のほか、スイッチでシートの格納・復帰が可能な電動フロア格納機構を採用し、さらに3列目の足元を約50mm低床化することで、利便性と居住性を両立させた。

TZ-G(アイボリー)TZ(アイボリー)TX(ミディアムグレー、5人乗り)
TZ-G(アイボリー)TX(ミディアムグレー、5人乗り)セカンドシートはスライド機構を備える
センターコンソールにAUX端子やUSB端子を装備する

快適・安全装備も多数備える
 また、バックドアを開けないでも荷物の出し入れができる「バックドアガラスハッチ」を採用するほか、ラゲッジルームで荷物の固定などに使用するラゲッジユーティリティレールを新たに設置した。

 その他、キーを携帯しているだけで施錠・解錠ができる「スマートエントリー&スタートシステム」、肩や腰、脚部にヒーターを配置し、無段階式ダイヤルノブで任意の温度設定ができる「快適温熱シート」を運転席・助手席に装備。また先行車との車間距離を走行速度に応じて維持する「レーダークルーズコントロール」を採用するなど、快適・安全装備を多数備える。

バックドアガラスハッチSRSエアバッグシステム全席に3点式シートベルトとヘッドレストを装備する
 
グレードエンジン変速機駆動方式定員数価格
TX直列4気筒 DOHC2.7リッター4速AT4WD5

315万円

TX7

330万円

TX“Lパッケージ”

374万円

TXV型6気筒 DOHC4.0リッター5速AT

370万円

TZ

410万円

TZ-G

475万円

(編集部:小林 隆)
2009年 9月 14日