「2009東京トラックショー」が東京ビッグサイトで開幕
EVコーナー「次世代電池が拓く未来展」も併催、10月31日まで

2009東京トラックショー

2009年10月29日~31日
入場料:1000円(事前登録で無料)



 10月29日、東京ビッグサイトで「2009東京トラックショー」が開幕した。期間は31日までの3日間で、入場料は1000円。ただしWebサイトからの事前登録で入場無料となる。Car Watchでも開幕初日となる29日に訪れてきたので、その模様をお届けする。

 東京トラックショーはトラックユーザーや運送業者を主な対象とした展示会で、屋内や屋外の展示会場には、トラックやトレーラーそのものから、関連する装備、運行管理システムなど、業者向けの商品が並ぶ。しかし中には全長20mを超える大型トレーラーや特殊車両なども展示されていたり、展示とは別に変わったクルマが展示されていたりと、いちクルマ好きにとっても楽しめる内容となっていた。また、EVコーナー「次世代電池が拓く未来展」も併催されており、電動カートからEVフォーミュラカーまで、さまざまなEVが展示されていた。また、30日、31日にはEV組み立て教室などが企画され、家族で楽しめる内容となっている。

屋内展示

新型のトラックやトレーラーなど業者向けの展示がメインとなる。写真はトヨタが参考出品していたダイナ2tハイブリッドの次世代アイドルストップ対応冷凍車。ハイブリッド駆動用バッテリーの電源で動く電動コンプレッサーを持つ
運送業者向けの運行管理システム「ひのこんぱす」。双方向通信で車両の位置や積載状況を管理するほか、渋滞情報を一斉送信するといったことも可能トラック向けのコンプレッサーといったパーツの展示や、車両管理用の点検機器なども多数展示されていた
ボルボのボンネットトラクターなども展示。実際に運転席に座ることもできた福岡運輸は、同社の創業者が開発した国産第1号の機械式冷凍車を復元したものを展示
日本リフトが展示していた車両運搬用リフトだが、気になるのは乗っている車両の方。奥にあるのがプリンス・スカイライン・スポーツ。手前がハセミトミカスカイラインRSスーパーシルエットさらに手前のリフトにはR390GT1が乗っていた

屋外展示

屋外展示エリアにも多数の車両が展示されていたフレームが伸縮し、最大全長は23mを超えるコンビネーショントレーラー。6軸仕様で計24輪油圧による車高調整が可能なほか、各輪にステアリング機構を持つ
2軸8輪の特殊トレーラー。ステアリング機構を持ち、舵角が付いているのが分かるだろう油圧懸架装置付きの3軸24輪トレーラー
ウォーキングフロアという特殊なフロアが付いたトラック縦に分割されたフロア材が20cm程度動くのだが、その独特の動き方により、積載している物を手前や奥に自動で移動することができる。積載されてるマネキンや植木が手前に移動しているのが分かるだろう
LPG車も多数展示されていたヒュンダイのLPG車「グレンジャーLPI Q270」。トランクに燃料タンクを備える。価格は309万7500円
ボルボの次世代量産型LPGコンセプト「LPG BI-FUEL」。LPGのほか、予備燃料としてガソリンタンクも持つ。改造車ではなく、メーカーが開発したため、車室内のスペースを犠牲にしていないのが特徴LPGタンクはフロア下に収め、荷室を犠牲にしていない給油口はガソリン用とLPG用の2つを備える
屋外展示場でもトラックより気になる車両を発見。このガライヤは、大阪産業大学がEV化したもので、草木や廃プラスチックから可燃性ガスを製造し、燃料電池により発電するバイオリアアクターシステムを搭載するとのこと操作系はシフトまわりを含めノーマルのようだ
ルーフにはソーラーパネルを装備資料ではインホイールモーターとのことだったが、外からモーターを確認することはできなかった

EVコーナー

一角にはEVコーナーが設けられ、多数のEVが展示されていたモンスタースポーツの名で有名なタジマモーターコーポレーションでは、Formurla EV コンセプトを展示。来シーズンの全日本ジムカーナへ参戦を計画していると言う350kgのボディーを124kWのモーターと155Vのリチウムポリマー電池で駆動。0-100km/h加速3.0秒以下、0-400mタイムは9.0秒以下になるとのこと
ガソリン自動車を低価格でEVにコンバージョンしたモデル。バッテリーやソーラーパネルを除いて100万円台でできるよう開発中とのこと充電器やコンバーターは前席シート下に配置荷室部分はノーマルのスペースをすべて確保している
モーターはフロア下でプロペラシャフトに直結。トランスミッションはなく、80km/hは出るとのこと。後方にはバッテリーが搭載されているルーフには曲面にも取り付けられるソーラーパネルを装備こちらもタジマモーターコーポレーションのEVミニスポーツ
原動機付き自転車 ミニカーとしてナンバー登録もされているトーションビームの支点付近にモーターを搭載。市販時にはカバーがされると言うコクピット。ミニカーは50ccバイクと異なり60km/hまで認められ、ヘルメットも不要
EVにコンバージョンされたモーガン「4B」。米野電機の手によるものモーターはトランスミッションの前、エンジンと置き換える形になる
操作系はノーマルのまま。変速もできれば、クラッチを切って「空ぶかし? 」もできる充電器やコンバーターは後部に搭載。これは重量配分を考えてのことと言うトランスミッションにモーターを装着するためのケーシング。これによりさまざまなクルマをEV化できる

(瀬戸 学)
2009年 10月 29日