仏大使館で「No Man's Land」開幕、アートな207CCが登場 |
東京 広尾の在日フランス大使館で11月26日、アートイベント「No Man's Land」が開幕した。会期は2010年1月31日までで、木曜日~日曜日のみ開館する。入場は無料。
新庁舎への移転に伴い解体される同大使館旧庁舎を舞台に、さまざまなジャンルのアート作品が展示されるイベント。普段はビザの手続き以外では入館できない建物の中に入れる最後のチャンスであると同時に、アートを通じた日仏交流ができる場でもある。
展示されているのは「インスタレーション」と呼ばれる作品。絵画や彫刻などの創作物だけでなく、展示されている場所、空間も作品を構成する要素ととらえた表現形態で、旧庁舎の多数の事務室だけでなく、中庭や廊下、階段、はてはトイレまでが“作品”になっている。したがってこれらの作品は旧庁舎の解体とともに消えてなくなる運命にあり、この形態ではまさにただ1度切りの展示となる。
またそのほとんどは、展示期間中も制作が続けられるために日を追うにしたがって様相が変わっていくものもあれば、見学者が作成に参加する作品もあり、さらに作者とコミュニケーションすることもできるといった具合に、現代美術らしい多種多様な表現を体験できる。
このイベントにプジョー・シトロエン・ジャポンも参加している。同社はリトラクタブル・ハードトップを持つコンパクトクーペ「207CC」を提供。旧庁舎前の駐車場に置かれた207CCを、ベルリン在住のフランス人女性アーティスト、アガット・ド・バイヤンクール氏がペイント。もちろん他の作品と同じように、207CCだけでなく駐車場全体と一体のアート空間を現出させている。
バイヤンクール氏による207CCと駐車場。クルマのペイントと地面のペイントが一体化しているのに注目 |
プジョー・シトロエン・ジャポンはさらに、旧庁舎内の2部屋でプジョーとシトロエン、両ブランドの歴史やモデルラインアップ、ブランドの特長を展示。1部屋はプジョーの青、もう1部屋はシトロエンの赤と、両ブランドのイメージカラーで壁が塗るという大胆な展示は、個性的な作品群の中でも見逃すことはないだろう。
プジョー(左)とシトロエン、両ブランドの歴史などの展示室 |
「No Man's Land」の会期中はファッションショーや子供向けワークショップが開催されるほか、カフェテリアやブックショップなどが開設され、家族連れで楽しめるよう配慮されているとのこと。イルミネーション見物や年末の買物がてら、現代美術とプジョー・シトロエンに触れてみるのもよいだろう。
主催 | 在日フランス大使館 文化部 |
期間 | 2009年11月26日~2010年1月31日 |
場所 | フランス大使館旧館(港区南麻布4-11-44) |
開催時間 | 木・日曜日10時~18時 金・土曜日10時~22時(月~水曜日は休館) |
入場料 | 無料 |
(編集部:田中真一郎)
2009年 11月 26日