フォルクスワーゲン、“R”シリーズ初のFF車「シロッコR」
「シロッコ 2.0TSI」も仕様変更しエンジン出力を向上

シロッコR

シロッコR:2010年2月5日発売
515万円
シロッコ 2.0TSI:2010年1月14日発売
457万円



 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは1月14日、「シロッコ」版スポーツチューニング仕様の“R”シリーズとなる「シロッコR」を導入し、2月5日に発売すると発表した。価格は515万円。あわせて「シロッコ 2.0TSI」の仕様を一部見直し、出力をアップして1月14日から販売する。価格は457万円。

シロッコR
 シロッコRは、日本における“R”シリーズとして、ゴルフ、パサート ヴァリアントに次ぐ第3弾。2年連続クラス優勝を果たしたニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦を通じて培った性能、安全性を盛り込んだハイパフォーマンスモデルだと言う。同日発表した「ゴルフ R」と同じ2リッターターボのTSIエンジンを搭載し、最高出力188kW(256PS)/6000rpm、最大トルク330Nm(33.7kgm)/2400-5200rpmを発生。これは同じ2リッターターボエンジンを搭載する「シロッコ 2.0TSI」よりもパワーで20%、トルクは18%向上したスペックとなる。トランスミッションにも、ゴルフRと同様にデュアルクラッチトランスミッションの6速DSGを組み合わせるが、シロッコRは、“R”シリーズとしては初の2WD(FF)モデルとなる。燃費性能では、 TSIエンジンと6速DSGにより、高性能モデルながら13.0km/Lを実現し、2010年の燃費基準も達成している。

シロッコR外観
2リッターインタークーラー付きターボを搭載トランスミッションは6速DSGで2WD(FF)となる

 足まわりには、専用チューニングを施したスポーツサスペンションを採用するほか、アダプティブシャシーコントロール「DCC」や、電子制御式ディファレンシャルロック「XDS」を採用。さらに電動パワーステアリングの特性をよりスポーティな設定に変更し、ブレーキの強化も行い、運動性能を向上している。

アダプティブシャシーコントロール「DCC」電子制御式ディファレンシャルロック「XDS」作動イメージ“R”のロゴが刻まれるブラックキャリパー

 エクステリアでは、専用の前後バンパー、フロントグリル、サイドスカート、リアスポイラーなどのエアロパーツに加え、ブラックドアミラーやダークテールレンズなどで個性を主張。さらに専用デザインの18インチアルミホイールやクロームツインデュアルエキゾーストパイプもおごられる。

専用のエアロパーツで武装したエクステリア
ヘッドライトはバイキセノンでスタティックコーナリングライト付きブラックのドアミラーとボディーカラー同色のサイドスカート。ホイールも専用デザインとなるフロントグリルやリアゲートに配される“R”のエンブレム

 インテリアにおいては、“R”ロゴ付の専用レザーシート、レザー3本スポークマルチファンクションステアリングホイール、アルミニウムデコラティブパネル、ドアシルプレート、メータークラスターなどの専用装備を採用。また、HDDカーナビの「RNS510」やETC車載器といったユーティリティ面の機能も充実させている。

インストゥルメントパネル
ステアリングホイールにも“R"のロゴがあしらわれる。また、HDDカーナビも標準装備青い指針のメーター
“R"のロゴ入りレザースポーツシート

シロッコ 2.0TSIの仕様を一部見直し
 2009年5月に発売したシロッコの、上位グレードであるシロッコ 2.0TSI。その仕様変更として、エンジンスペックを一部変更し、最高出力を147kW(200PS)/5100-6000rpmから155kW(211PS)/5300-6200rpmに、最大トルクを280Nm(28.6kgm)/1700-5000rpmから280Nm(28.6kgm)/1700-5200rpmに改良。出力で8kW(11PS)向上し、最大トルク発生回転数域がよりワイドになっている。また、ナビゲーションシステムの機能も向上したと言う。

シロッコ 2.0TSIインストゥルメントパネル。機能が向上したHDDカーナビのRNS510を装備
直列4気筒2リッターのインタークーラー付きターボエンジン。最高出力を向上し、トルクバンドがさらに拡大した

(瀬戸 学)
2010年 1月 14日