プジョー、「3008」の発表会を開催 トルシエ監督に「3008」のキーを贈呈 |
プジョー・シトロエン・ジャポンは6月3日、都内でプジョー「3008」の記者発表会を開催。「3008」の実車を公開し、その概要を説明した
■「3008」の実車を報道陣に公開
3008は既存の「308」シリーズと共通のプラットフォームをベースとしてクロスオーバー車を作り上げたもの。3008の「3」はプジョーにおけるクラスを示し、末尾の「8」は世代、中間の「00」は従来のモデルシリーズとは異なったラインナップを示している。
プジョーと分かるスタイリングでありながら、クロスオーバーらしい2ボックスのボディーを持つ3008のサイズは4365×1835×1635mm(全長×全幅×全高)と、既存の308ハッチバックから全長が75mm、全幅が15mm、全高が120mmそれぞれ拡大、アイポイントの高いドライビングポジションが可能としている。
プジョー「3008」のスタイリング。クロスオーバーらしい2BOXのボディー。ボディーカラーはアビサル・ブルー | ||
リアにはブーメラン型のテールライト | ||
フロントマスクは下部にアンダーガード風の演出 | テールライトに細かい円形のデザインが施されているのは他のプジョー車と共通 |
エンジンは直列4気筒DOHC 1.6リッター直噴ツインスクロールターボで、6速ATを介して前輪を駆動する。
グレードは「Premuim」と「Griffe」が用意されるが、走行系などのメカニズムは同一。外見ではタイヤとホイールが異なるほか、「Griffe」はヘッドライトがプロジェクタータイプのバイキセノンとなり、ステアリング操作に応じて照射角度を自動的に変える機構を装備する。内装では「Griffe」に電動のレザーシートを装備する。
前後1382mmにおよぶパノラミックガラスルーフを両グレードともに標準装備。ダッシュボード上に透明のポリカーボネート製のポップアップ式情報ディスプレイが起き上がる「ヘッドアップディスプレイ」も全車に標準装備される。
会場では両グレードを展示、「ヘッドアップディスプレイ」は実演されなかったが、3008に乗り込んで実車を確認することができた。
ターボ付きの1.6リッターエンジンはフロントに横置きで前輪を駆動する | Griffeのタイヤは前後とも235/45 R18 | |
上下に開くテールゲートの上部だけを開いた。ラゲッジルームのフロアは3段階の高さに設定できる。この写真ではハイポジション | テールゲートの下部も開いたところ。フロアはミドルポジション | フロアをローポジションまで下げると、深い収納スペースとなる |
さらにその下にはスペアタイヤを収納できる場所があるが、パンク応急修理キットを備える | ラゲッジスペース側からレバーひとつでリアシートを倒すことができる |
リアシートの片側を倒したところ | ダブルフォールディングではないが、リアシートの背もたれを前に倒すと座面が下に沈んでフラットなラゲッジスペースとなる |
フロントシートまわり。シートカラーは受注生産仕様のグレージュ・レザー | リアシート | |
飛行機の操縦席をイメージしたというコクピット | 国内仕様では6速ATのみ。手前の引き起こすスイッチは電動式パーキングブレーキ |
オーディオは2DINのスペースに1DIN分が取り付けられ、AUXも装備。その上にはヘッドアップディスプレイ操作などのトグルスイッチが並ぶ | パノラミックガラスルーフは標準装備 |
バビロン・レッドの「Griffe」 | ヴェイパー・グレーの「Griffe」 |
「Griffe」に標準装備のブラック・レザーのシート | 「Griffe」に標準装備のバイキセノンヘッドライト | |
「Premuim」のシート、カラーは「ブラック・ファブリック」 | ||
「Premuim」のタイヤは225/50 R17となり、ホイールのデザインも異なる | 「Premuim」はハロゲンヘッドライトとなる |
■3008は常識にとらわれない、独創的なソリューション
発表会では、同社の代表取締役社長、ティエリー・ポワラ氏が「3008」の登場した背景を説明、「現在販売されているクロスオーバー車は、大型で魅力的だが、お客様はさらなるモダンさと実用性、安心、ドライビングプレジャーを常に求めている」と語った。
そして、3008は「単にクロスオーバー車であるだけでなく、クルマの運転に関わるさまざまなコンセプトが、既存の車種の中間地点に位置している、常識にとらわれない、独創的なソリューション」と説明、特徴的な装備のひとつでもあるヘッドアップディスプレイなどについては「セグメントではめずらしいテクノロジー」と評価した。
マーケティング部商品企画グループマネージャーの関博幸氏は3008には3つの要素があると言い「SUV的要素として、スタイリング、趣味性、多用途性。モノスペース的要素として、ゆとりの室内空間と豊富な装備類。ハッチバックやセダンと同じ要素として、ドライビングプレジャーと質感高い内装」を挙げ、それらを凝縮したのが3008とした。
メカニズムの特徴では、新採用の第2世代6速ATについて「日本における走行パターンを考慮しながら、非常にスムースでなめらかなと言えるシフトチェンジ、高い静粛性が特徴」と説明、3つのショックアブソーバーを持つリアサスペンションは「走行安定性と快適な乗り心地」を実現するとした。
3008は3つの要素が凝縮されたクルマ | ヘッドアップディスプレイを全車に標準装備する | ラゲッジスペースのフロアは3段階に高さが変化する |
第2世代になった6速ATを搭載する | 3つのショックアブソーバーを持つリアサスペンション | 3008の価格 |
トルシエ監督とティエリー・ポワラ社長 |
■トルシエ監督に3008のキーを贈呈
発表会では、プジョーのスポンサー活動についても発表された。同社がスポンサードするプロゴルファーの北田瑠衣選手には、プジョー407、308SWを提供してきたが、今月からは3008に乗ってもらうとした。
また、プジョーは6月末から子供向けサッカークリニックを開催するが、指導にあたる予定の元サッカー日本代表監督で現在はFC琉球総監督のフィリップ・トルシエ氏が発表会に訪れた。ティエリー・ポワラ社長は「リラックスして、安全な旅をしてもらいたい」としてトルシエ氏に3008のキーを贈呈した。
トルシエ氏は「2年間、パートナーシップを通して日本のサッカーを発展させるためにともに協力してきた。今年、2010年はワールドカップが開かれる。それをきっかけに新しいイベントを開きたいと思う。それは、日本代表の新しい世代を探す目的のイベント」と述べ、子ども向けのサッカークリニックの開催の意義を語った。
スポンサードする女子プロゴルファーの北田瑠衣選手は今月から3008のハンドルを握る | トルシエ監督を指導者として子供向けサッカークリニックを開催 | トルシエ監督にキーが手渡された |
(正田拓也)
2010年 6月 3日