ルノー・ジャポンは、「メガーヌ ルノー・スポール」を2011年2月10日に発売する。価格は385万円。

　CセグメントのFFサルーン「メガーヌ」の高性能バージョン。　欧州発表から2年を経て日本に導入される3代目メガーヌだが、先陣を切るのは3ドアのルノー・スポールバージョン。40代後半のクルマ好きをターゲットとした、左ハンドル＋6速MTにシャシー カップ、レカロ製バケットシート標準装備というスパルタンな仕様となった。

　搭載するエンジンは2リッター4気筒DOHC 16バルブ ツインスクロールターボ。形式こそ前モデルと同じだが、吸気側に無段階可変バルブタイミング機構を備え、タンブル生成シリンダーヘッド、ハードカーボンコーティングピストン、ナトリウム封入バルブを採用するなど、25％のパーツが新しくなっている。加給圧は2.5barで、最大トルクの80％を1900rpmで発生する。欧州排ガス規制ユーロ5に対応する。

　組み合わされるトランスミッションは6速MTのみ。前輪を駆動する。

　フロントサスペンションには、ダブルアクスルストラット（DASS）を採用。サスペンションの上下動に関わらず常にタイヤ接地面の中心に荷重がかかり、キングピンオフセットを最小化してトルクステアを低減する。DASSは先代メガーヌ ルノー・スポールから採用されているが、新型はルーテシア ルノー・スポールと同様にロワーアームをスチールからアルミに変更し、軽量化した。

　前後ブレーキディスクはブレンボ製で、フロントにはブレンボ製のモノブロック4ピストンキャリパーを装備。キャリパーは赤く塗装される。

　ホイールは標準が18インチだが、オプションで19インチを用意する。なお18インチの装着タイヤはミシュランのパイロットスポーツ、19インチはコンチネンタルのスポーツコンタクト5となる。

　メガーヌ ルノー・スポールにはシャシー カップとシャシー スポールの2仕様があるが、日本に導入されるのはシャシーカップのみ。シャシー カップはシャシー スポールよりも、アンチロールバーが13％、前ダンパーが35％、後ダンパーが38％、ぞれぞれ剛性が向上しており、全体としてアンチロール剛性を15％上げている。さらに、GKN製のヘリカルLSDを標準で装備する。

　ESP（横滑り防止装置）は「ノーマル」「スポーツ」「オフ」の3モードに設定が可能な、「RSダイナミックマネジメント」を採用。オフではESPとトラクションコントロールが作動しない。スポーツとオフでは、スロットルレスポンスも向上する。

ボディー

パワートレーン

足まわり

RSモニター

　インテリアでは、フロントにレカロのバケットシートを採用。ステアリングはイエローのセンターポイントステッチを持つレザータイプ。ドリルドアルミペダル、イエローのシートベルトなどを備える。

　通常のメガーヌはデジタルメーターを採用しているが、メガーヌ ルノー・スポールはアナログ。盤面が黄色のレブカウンターにはシフトアップインジケーターを備える。

　ダッシュボードには「RSモニター」と呼ばれるディスプレイを装備。ブースト圧、スロットル開度、トルク、出力、ブレーキ圧、油温、前後左右のG、0-100km/hと0-400mのタイム、ラップタイムを表示できる。さらにアクセル感度を「スノー」「プログレッシブ」「ライナー」「スポーツ」「エクストリーム」の5段階に設定する機能もある。

　このほかクルーズコントロール、バックソナー、Bluetooth機能付きオーディオを搭載する。

　スタイリングは、ファストバックのフォルムに小さめのリアウインドーを備える、特異な3ドアクーペ形状。フロントエアインテークにはF1のフロントウイング風のブレード、リアにはやはりF1風のディフューザーと1本出しのセンターマフラーを備える。

　ボディーカラーはブラックのバンパー/ミラー/ディフューザーに「ジョン スポール」「ルージュ ピフ」「グリ プラティヌM」「グリ カシオペM」「ブルー エクストレームM」の組み合わせと、グレーのバンパー/ミラー/ディフューザーに「ブラン グラシエ」「ノワール エトワールM」の組み合せが用意される。