トヨタ、アイドリングストップ搭載の新型「ヴィッツ」発売 1.3リッターエンジン搭載の2WD車は燃費26.5km/Lを達成 |
トヨタ自動車は12月22日、コンパクトカー「ヴィッツ」をフルモデルチェンジし、発売した。価格は106万~179万円。
ボディーカラーは全12色に加え、Jewela専用に5色を用意する |
新型ヴィッツは“新世代のコンパクトカー”を目指し、「上質で躍動感のあるスタイル」「外観はコンパクトでも、広い室内空間と高いユーティリティ」「圧倒的な低燃費」「コンパクトカーらしいバランスのよい走りの表現」の4点を開発ポイントとした。
グレードはベーシックモデルの「F」、上質なファブリックシートやインストゥルメントパネルにソフトパッド表皮をあしらった上級モデルの「U」、各所にメッキ加飾などをあしらうなど女性向けに用意された「JEWELA(ジュエラ)」、専用エアロや16インチアルミホイールなどを装備したスポーティグレードの「RS」の4モデルを設定。Fグレードにラインアップする「F“SMART STOP パッケージ」はアイドリングストップ機構を備え、10・15モード燃費はクラストップの26.5km/Lを実現した。
ボディーサイズは従来モデル(2WD車)よりも100mm長く、20mm低い3885×1695×1500mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは50mm長い2510mmとなった。
エクステリアデザインは押し出し感のあるフロントまわりや、大きく張り出したフェンダーなどにより安定感と存在感を表現したほか、傾斜の強いショルダーラインで躍動感を演出。また、従来モデルでは0.30だったCd値を0.285とし、空力特性の改善も図られている。
ボディーカラーは全17色と豊富に用意され、そのうちレディッシュパープルマイカメタリック、ダークレッドマイカ、ターコイズメタリック、グリーンマイカメタリック、ブルーマイカメタリックの5色はJEWELA専用オプション「シルバーデコレーション」で用意される。同オプションを選択すると、ドアミラーとアウトドアサイドドアハンドルがシルバーになる。
ベーシックモデルのFグレード |
グレード | F“SMART STOPパッケージ” | F | F“Mパッケージ” | ||
駆動方式 | 2WD(FF) | 4WD | 2WD(FF) | ||
価格 | 135万円 | 129万円 | 147万9000円 | 119万5000円 | 106万円 |
乗車定員 | 5名 | ||||
サイズ(全長×全幅×全高)[mm] | 3885×1695×1500 | 3885×1695×1530 | 3885×1695×1500 | ||
ホイールベース[mm] | 2510 | ||||
トレッド(前/後)[mm] | 1585/1470 | ||||
重量[kg] | 1000 | 990 | 1080 | 970 | 970 |
エンジン | 直列4気筒DOHC 1.3リッター | 直列3気筒DOHC 1.0リッター | |||
最高出力[kW(PS)/rpm] | 70(95)/6000 | 51(69)/6000 | |||
最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 121(12.3)/4000 | 119(12.1)/4000 | 92(9.4)/3600 | ||
燃料消費率(10・15モード燃費)[km/L] | 26.5 | 24 | 19 | 23 | |
燃料消費率(JC08モード燃費)[km/L] | 21.8 | 20.6 | 18 | 20.8 | |
トランスミッション | CVT |
Uグレードはインストゥルメントパネルやドアトリムにソフトパッド表皮をあしらうほか、運転席シートヒーターや、本革巻きステアリングを採用するなど、上質感を高めた |
グレード | U | ||
駆動方式 | 2WD(FF) | 4WD | |
価格 | 160万円 | 150万円 | 168万9000円 |
乗車定員 | 5名 | ||
サイズ(全長×全幅×全高)[mm] | 3885×1695×1500 | 3885×1695×1530 | |
ホイールベース[mm] | 2510 | ||
トレッド(前/後)[mm] | 1585/1470 | ||
重量[kg] | 1040 | 1000 | 1080 |
エンジン | 直列4気筒DOHC 1.5リッター | 直列4気筒DOHC 1.3リッター | |
最高出力[kW(PS)/rpm] | 80(109)/6000 | 70(95)/6000 | |
最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 138(14.1)/4400 | 121(12.3)/4000 | |
燃料消費率(10・15モード燃費)[km/L] | 20 | 24 | 19 |
燃料消費率(JC08モード燃費)[km/L] | 18.8 | 20.6 | 18 |
トランスミッション | CVT |
JEWELAはメッキ加飾フロントグリル、専用加飾ハロゲンヘッドランプ、専用内装色(トリュフ)、スーパーUVカットガラス(フロントドア)などを標準装備。JEWELA限定のボディーカラーも用意される |
グレード | Jewela | ||
駆動方式 | 2WD(FF) | 4WD | 2WD(FF) |
価格 | 136万円 | 154万9000円 | 126万5000円 |
乗車定員 | 5名 | ||
サイズ(全長×全幅×全高)[mm] | 3885×1695×1500 | 3885×1695×1530 | 3885×1695×1500 |
ホイールベース[mm] | 2510 | ||
トレッド(前/後)[mm] | 1585/1470 | ||
重量[kg] | 990 | 1080 | 970 |
エンジン | 直列4気筒DOHC 1.3リッター | 直列3気筒DOHC 1.0リッター | |
最高出力[kW(PS)/rpm] | 70(95)/6000 | 51(69)/6000 | |
最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 121(12.3)/4000 | 92(9.4)/3600 | |
燃料消費率(10・15モード燃費)[km/L] | 24 | 19 | 23 |
燃料消費率(JC08モード燃費)[km/L] | 20.6 | 18 | 20.8 |
トランスミッション | CVT |
RSは専用スポーツグリル&エアロバンパー、専用LED式リアコンビネーションランプ、16インチアルミホイール、専用シート表皮などを装備するスポーティグレード。CVT車はパドルシフトを備え、5速MT車も用意される |
グレード | RS | RS“Cパッケージ” | |
駆動方式 | 2WD(FF) | ||
価格 | 179万円 | 172万円 | 160万円 |
乗車定員 | 5名 | ||
サイズ(全長×全幅×全高)[mm] | 3885×1695×1500 | ||
ホイールベース[mm] | 2510 | ||
トレッド(前/後)[mm] | 1460/1445 | ||
重量[kg] | 1030 | 1020 | 1030 |
エンジン | 直列4気筒DOHC 1.5リッター | ||
最高出力[kW(PS)/rpm] | 80(109)/6000 | ||
最大トルク[Nm(kgm)/rpm] | 138(14.1)/4400 | ||
燃料消費率(10・15モード燃費)[km/L] | 20 | 18 | 20 |
燃料消費率(JC08モード燃費)[km/L] | 18.8 | 17.2 | 18.8 |
トランスミッション | CVT | 5速MT | CVT |
エンジンは直列4気筒DOHC 1.3リッターと1.5リッター、直列3気筒DOHC 1.0リッターの3種類をラインアップし、トランスミッションは全車ともCVTを組み合わせる(RSのみ5速MT車も設定)。
F“SMART STOP パッケージ”に搭載されるアイドリングストップ機構「Toyota Stop&Start System」は、新たに独自の技術を投入した。従来の機構では飛び込み式と呼ばれる、スターターモーターをリングギアに飛び込ませて始動させる方式が採用されていたが、ギアがかみ合うまでの時間ロスがあったと言う。そこで今回、ワンウェイクラッチを備えたリングギアを採用し、スターターモーターを常時かみ合わせる「常時かみ合い式スターター」を用いたことで、始動時間を短縮するとともに静粛性も向上させた。
アイドリングストップ機能は、信号待ちなどで停車するとエンジンを停止させ、ブレーキを離すと約0.35秒後に再始動する。アイドリングストップ中にシフトを「P」「N」レンジに入れたり、交差点などでステアリングを切ったりしても停止状態は続き、「R」レンジでは作動しない。
インテリアデザインは「スポーティさ」と「温かみ」を融合した造形とし、ワイド感のあるインストゥルメントパネルを採用したほか、室内の各立体部にゆるやかに波打つ曲線を与え、上質感を演出した。
室内サイズは1915×1390×1250mm(室内長×室内幅×室内高)で、特にラゲッジスペース長を従来モデルよりも145mm延ばし710mmを確保。ラゲッジスペースでは、積載物に応じて2段階で高さを調節できるアジャスタブルデッキボードを、2WD車に採用した。
フロントシートは新骨格シートを採用し、太ももと背中のパッド幅を拡大したことで、ホールド性とフィット感を高めた。上下アジャスターは、従来モデルで15mmの調整幅だったが60mmに拡大し、さらにシートスライドは10mm×8段だったのを、10mm×24段とした。あわせて、この新骨格シートにより、後席の膝まわりは従来モデルよりも35mm拡大している。
左右のフロントドアガラスにはUV(紫外線)を約99%カットする「スーパーUVカットガラス」を採用したほか、フロントピラー部の三角窓を大型化することで左右前方の視認性を向上させている。
助手席グローブボックスにはシークレットボックスが備わる | 助手席は、かばんや買い物袋などを置いた際にすべり落ちないような機構を備える | |
2WD車はラゲッジスペースにアジャスタブルデッキボードを備え、約120mmの幅で2段階で使い分けができる | ||
センターコンソールはCDなどを置けるスペースや後席用のドリンクホルダーなどが用意される | シューズなどを収納できる助手席シートアンダートレイ |
(編集部:小林 隆)
2010年 12月 22日