米GM、「シボレー カマロ」最強モデル「ZL1」
6.2リッタースーパーチャージャーを搭載



 米Gゼネラル・モータース(GM)は、シボレー「カマロZL1」を、2月9日(現地時間)に米国で開幕したシカゴ・モーターショーで公開した。2012年初頭に北米市場に投入する。

 2009年に登場した5代目カマロに、最高出力410kW(550HP)、最大トルク677Nm(550lb-ft)の6.2リッターV型8気筒スーパーチャージャーエンジンを搭載した高性能モデル。なおカマロZL1は現在も開発が進められており、これらの性能値はすべて推定値となっている。


 

 カマロZL1のエンジンは、専用に開発された「LSA」エンジン。アルミのシリンダーブロックとヘッド、高剛性軽量ピストン、ピストン冷却オイルノズル、インタークーラー付きのイートン製スーパーチャージャーなどを装備する。またデュアルモード排気システムにより、エンジンの回転数に応じてサウンドを変化させる。

 トランスミッションはトレメックの6速MT「MG9」。新開発のショートシフターを備える。

 サスペンションにはマグネティック・ライド・コントロールを採用。「ツーリング」と「スポーツ」の2モードにセッティングを切り替えることができる。またリア・スタビライザーのドロップリンクを制御アームの外に移すことで、ロールの抑制を図った。

 ブレーキはブレンボと共同開発したもので、フロントは370mm径ローターに6ピストンキャリパー、リアは365mm径ローターに4ピストンキャリパーを備える。ホイールは鍛造の20インチで、タイヤはカマロZL1専用のグッドイヤー スーパーカーF2を装着する。

 このほか、電動パワーステアリング、LSDなどを備える。

 エクステリアはフロントエンドとエンジンフードを変更。エンジンフードはアルミ製だが、中央部にはサテンブラックのカーボンファイバーインサートを備える。このフードには、ダウンフォースを生み出すエアインテークが開いている。

 このほかブレーキを冷却するエアインテークを備えた縦型のフォグランプ、HIDキセノンヘッドライト、ディフューザー、スポイラーなどを備える。

 エクステリアの色はカマロの標準車の色すべてが選べるが、インテリアはブラックのみ。ステアリングホイールとアルミペダルは新型になり、ヘッドアップディスプレイとブースト計、パワーシート、ボストンアコースティックのBluetooth対応オーディオ、リアカメラシステムなどを備える。

 「ZL1」の名称は、1969年にレース用に開発された、アルミブロックとアルミヘッドを持つV型8気筒エンジン「ZL1」に由来している。初代カマロにZL1を搭載したスペシャルモデルは、「COPO(Central Office Production Order)」と呼ばれる少数生産システムによって69台だけ製作されており、伝説のスーパーカーとなっている。

(編集部:田中真一郎)
2011年 2月 10日