独メルセデス・ベンツ、「SLS AMG ロードスター」の概要を発表
秋に正式発表、ソフトトップを採用

2011年9月発表



 独メルセデス・ベンツは5月5日、開発中の「SLS AMG ロードスター」の概要を発表した。

 2009年のフランクフルトショーで発表された、2シータースポーツカー「SLS AMG」のオープントップモデル。2011年9月のフランクフルトショーで正式発表される。

 SLS AMGは1950年代のスポーツカー「300 SL」のモチーフをスタイリングに取り入れており、300 SL同様にガルウイングドアを持っている。ロードスターは、SLS AMGのロングノーズ&ショートデッキのプロポーションはそのままに、ドアを一般的なヒンジのものに改め、固定ルーフを布地のソフトトップに変更した。

 ソフトトップはシートの背後にZ型に畳んで格納されるが、317km/hの最高速度でもばたつかない堅牢性や耐候性への配慮はもちろんのこと、マグネシウムとスチール、アルミを使うことで低重心化が図られている。ソフトトップは油圧電動機構により、11秒で開閉。50km/hまでは走行しながら開閉できる。

 ロードスターの設計にあたって特に留意されたのは、ボディシェルの剛性と運動性能、NVH(騒音、振動、ハーシュネス)。ボディシェルはクーペ同様の運動性能と、ソフトトップの密閉性を実現するために重視されている。具体的にはダッシュボードを載せるクロスメンバーを支持するストラットを増やし、ソフトトップと燃料タンクの間にもストラットを増やした。

 クーペモデルのような固定されたルーフとガルウイングドアがないため、サイドシルも強化されており、クーペモデル同様の安全性を確保したとしている。また固定ロールバーのためにシート背後のクロスメンバーも補強されている。

 こうした補強にも関わらず、ロードスターのボディシェルの重量は、クーペの2kg増しとなる243kgに抑えられている。

 パワートレーンの詳細には触れられていないが、最高出力420kW(571PS)となっており、クーペ同様と思われる。

(編集部:田中真一郎)
2011年 5月 6日