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ダイハツ、30km/Lのガソリン車技術「e:Sテクノロジー」発表
停車前アイドリングストップや軽量化、圧縮率向上などで効率改善

2011年7月19日発表



 ダイハツ工業は7月19日、低燃費技術「e:Sテクノロジー」を発表した。9月に発売される80万円からの新型軽自動車に搭載し、JC08モード燃費で30km/Lを達成する。

 「e:Sテクノロジー」は「Energy Saving Technology」の意味。エンジン、CVT、ボディー構造などの既存技術を見直し、約40%の燃費向上を実現した。

 エンジンは、圧縮比向上(10.8→11.3)やインジェクター噴霧微粒化など8項目の改善で燃焼効率を向上。また燃焼室内のイオンで燃焼状態を検知するイオン電流燃焼制御をEGR制御に応用した「i-EGRシステム」を採用し、エンジン特性に合わせ緻密に制御することで、EGRガスをより大量に送り込み、ポンピングロスを大幅に低減した。

 また、チェーン幅細化による張力低減、ピストンリングの低張力化、オイルシールの見直しなど、11項目の改善でメカニカルロスを低減した。

 このほか軽量な樹脂製電子スロットルボディを採用し、エンジンとCVTの協調制御を緻密に制御して、最も効率のよい状態を維持する。

 CVTは、高効率オイルポンプやCVT制御圧の低圧化など8項目の改善で動力伝達効率を向上。さらに走行抵抗の低減、車両の軽量化などを踏まえた変速ギア比の最適化(ハイギア化)により、エンジン負荷を低減した。

エンジンの改善 新i-EGRシステムにより、EGRガスを増やし、ポンピングロスを低減した
CVTの改善

 ボディーは骨格を合理化することで全長を短縮することなく約30kgの軽量化を実現。シートやインストルメントパネル、ドアトリムなど内装部品の軽量化、CVTユニットの軽量化をあわせ、合計で約60kg軽量になった。

ボディーの軽量化。シェルのみで約30kg軽量化され、全体で約60kg軽量になった

 また低転がり抵抗タイヤの採用、駆動部品の改善により転がり抵抗を低減したほか、CAEシミュレーションや風洞実験により空気抵抗の低減を図り、走行抵抗を低減した。

 ボディーに関してはさらに、バンパーの開口部やエアクリーナーダクトの最適配置、導風経路の改善によりエンジンルームの熱マネジメントを行い、吸気温度を下げて体積膨張による吸気量減少を抑え、エンジンの燃焼効率を向上した。

走行抵抗の低減

 またe:Sテクノロジーでは停車前アイドリングストップ機能付「eco-IDLE」を仕様。ブレーキをかけて7km/h以下になるとエンジンを停止し、アイドリングストップ時間を増やす。またこのシステムでは、アイドリングストップコンピューターとCVT用ECUを統合するなど、アイドリングストップ専用部品を減らし、軽量・コンパクト化されている。

eco-IDLEは車体が停止する前にエンジンを止め(右)、アイドリングストップ時間を増やす

 さらに「エコ発電制御(減速エネルギー回生機能付)」は、オルタネーターの発電量を増やし、バッテリーの受入性を向上させて蓄電量を増やすことで、通常走行時と加速時のオルタネーターによる発電を抑制する。

エコ発電制御

(編集部:田中真一郎)
2011年 7月 19日