フォルクスワーゲン、「ゴルフTSIトレンドライン」にアイドリングストップを搭載
2012年には「up!」を投入、販売台数約18%増を狙う

ゴルフ TSI トレンドライン ブルーモーション テクノロジーとドリザス社長

2012年1月16日発売
2,640,000円



 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは16日、アイドリングストップとブレーキエネルギー回生システムを搭載した「ゴルフ TSI トレンドライン ブルーモーション テクノロジー」を発売した。

 同日、都内で記者会見を開催し、ゴルフ TSI トレンドライン ブルーモーション テクノロジーの概要と、2012年の同社の戦略を解説した。

ゴルフにアイドリングストップを搭載
 ゴルフ TSI トレンドライン ブルーモーション テクノロジーは、1.2リッターターボエンジンを搭載するエントリーモデル「TSI トレンドライン プレミアムエディション」に、アイドリングストップとブレーキエネルギー回生システムを搭載したモデル。同社はアイドリングストップとブレーキエネルギー回生システムを「ブルーモーション テクノロジー」と総称している。

 ブルーモーション テクノロジーを搭載し、装備もほぼ同じ(フロントフォグランプが省かれたのみ)にも関わらず、価格はプレミアムエディションから1万円高の2,640,000円に設定された。

ブルーモーション テクノロジーにはフォグランプがないのが、前面外観の相違点
ブルーモーション テクノロジーのバッヂがリアに付くホイールは15インチアルミ。展示車の装着タイヤはグッドイヤー「エクセレンス」。プレミアムエディションよりもエコ志向のタイヤが装着されると言うエンジンルームも一見、プレミアムエディションと同様
プレミアムエディションと同じくステアリングやサイドブレーキグリップなどにレザーをおごるインテリアシフトレバー右上にアイドリングストップキャンセルスイッチがある

 パワートレーンは直列4気筒SOHC 2バルブ1.2リッターターボエンジン+7速デュアルクラッチAT「DSG」。77kW(105PS)/5,000rpmの最高出力と175Nm(17.8kgm)/1,500-4,100rpmの最大トルクもプレミアムエディションと同じ。4,210×1,790×1,485mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2,575mmというディメンションも、1,270kgの重量もまったく同じだ。

 しかしブルーモーション テクノロジーにより、10・15モード燃費は17.4km/Lから18.4km/Lに改善されている。75%のエコカー減税対象となるほか、100,000円のエコカー補助金の対象にもなる。

 同社ラインアップでは「シャラン」「パサート」「パサート ヴァリアント」に続く4車種目のブルーモーション テクノロジー搭載車となるが、ゴルフ ヴァリアントのほか、順次、全車種にブルーモーション テクノロジーを展開する予定だ。

TSIトレンドライン ブルーモーションテクノロジーの概要今後、ヴァリアントはじめ、様々な車種にブルーモーション テクノロジーを展開する

 

ドリザス社長

2012年の自動車市場は好調、フォルクスワーゲンは18%増目標
 発表会で同社のゲラシモス・ドリザス社長は、2011年の世界のフォルクスワーゲン グループの販売台数が過去最高の816万台(前年比14.3%増)となったこと、フォルクスワーゲンブランドの乗用車も13.1%増の509万台になったこと、世界の全地域で前年比増となったことを紹介。

 日本では「前半は在庫不足に悩まされたものの、夏以降は新型車の導入や数々の販売施策などを通して挽回し、最終的に前年比で+8.4%となり、2007年以来となる5万台の大台を回復し、12年連続で輸入車販売No.1を達成した」とアピール。純輸入車の販売が20万台を回復するなかで、25%のシェアを維持し、全乗用車におけるシェアも約1.5%に伸ばした。

 この好調の要因は「7車種の新型車の導入」「ポロ、ゴルフ、ゴルフ ヴァリアントがエコカーとして認知が進み、販売台数の85%がエコカー減税対象車」「輸入車への不安を払拭するパッケージやキャンペーン」を挙げた。

全世界の売上が初めて800万台を突破全地域で前年増国内は8.4%増で5万台を回復。輸入車No.1は12年連続

 2012年は「欧州の財政危機、円高による輸出の低迷、生産の海外シフトによる国内設備投資の停滞など、不透明な環境が予想される」が、その一方で「復興需要の本格化が景気押上げに作用」し、「エコカー減税延長」「エコカー補助金導入」「大震災やタイ洪水からの回復による車両の安定供給」「ダウンサイジングエンジンや“第3のエコカー”などの既存技術を改善した環境車の浸透」により、「全乗用車市場は430万台程度に回復、輸入車マーケットも引き続き好調に推移し、昨年の約10%増である約22万台規模に2ケタ成長することが予想されている」と、自動車市場の明るい見通しを述べた。

 こうした中、ディーラーの再編、フォルクスワーゲン オーナーとディーラーを結ぶツールである「フォルクスワーゲン オーナーズパス」の全国展開、世界統一の新認定中古車制度「Das Welt Auto(ダス ヴェルト アウト)」の開始といった新施策を導入。新型車の導入や、ブランド強化と認知向上、販売支援キャンペーンも継続し、2012年は6万台(2011年比約18%増)を狙う。

2012年の施策ディーラーを「ハブ店」「ブランチ店」「サテライトサービス」に分けて再編し、全国をカバーする
オーナーズパスは2011年秋にトライアル導入されているが、2012年は全国展開する新認定中古車制度「Das Welt Auto」はアフターセールスや新車販売との連携を強める

 

2012年の新車導入スケジュール

「up!」を日本に導入
 気になる2012年の新型車だが、すでに日本でお披露目された「ザ・ビートル」は、夏頃に発売される予定。

 またザ・ビートルと同時に東京モーターショーで披露された「パサート オールトラック」は第2四半期から第3四半期にかけて、「CC」は第3四半期後半に発売される。

 パサート オールトラックはパサート ヴァリアントをベースとしたクロスオーバーモデルで、フェンダートリムなどクロスオーバー風アイテムを与えられた外観や、4WDシステムと高められた車高、オフロード向けのドライブプログラムを備える。

 CCは「パサートCC」の後継となる4ドアクーペ。メカニカルコンポーネントはパサートCCのものを継承するが、外観や内装は大幅に手が入る。

 さらに、ポロよりも小さなサブコンパクト「up!」の日本導入が正式に発表された。仕様や価格などは明らかにされていないが、2012年第4四半期頃に導入される予定。安価で良質な国産競合車が居並ぶセグメントだが「環境にいいだけでなく、品質、ボディー剛性、運転する楽しさなど、フォルクスワーゲンらしさ」(正本嘉宏マーケティング本部長)、「このサイズのクルマとは思えないクオリティ」(ドリザス社長)を訴求する。

ザ・ビートルは夏ごろCCとパサート オールトラックは第2四半期から第3四半期にかけて導入up!の導入も正式発表

(編集部:田中真一郎)
2012年 1月 16日