SUPER GT300クラス連覇に挑む番場選手を、小林可夢偉選手と片山右京氏が激励
グッドスマイルレーシング カートグランプリ in 茂原ツインサーキット


 2011年のSUPER GT300クラスのチャンピオンを獲得したグッドスマイルレーシングは、「グッドスマイルレーシング カートグランプリ in 茂原ツインサーキット」を1月14日に開催した。

エキシビションレースを走った番場琢選手、片山右京氏、小林可夢偉選手(写真左から)

ずらりと勢揃いした、エキシビションレース参加ドライバーと、グッドスマイルレーシング スーパーバイザー 安藝貴範氏(後列中央右)

 このカートグランプリは、同チームのファンとモータースポーツを楽しむことを目的に開催されたのだが、日本のトップドライバーがゲストドライバーとして参加。その顔ぶれも、小林可夢偉選手(F1ドライバー)、番場琢選手(2011年GT300クラスチャンピオン)、片山右京氏(GSR&Studie with TeamUKYO スポーティングディレクター)のほか、安田裕信選手(GT500クラスドライバー)、阿部翼選手(GT300クラスドライバー)、国本京佑選手(2008 F3マカオGPチャンピオン)、 国本雄資選手(全日本F3・GT300クラスドライバー)、笹原右京選手(2011ROTAX MAX Jr WORLDチャンピオン)、藤波清斗選手(2011カート世界選手権最終戦2位)、小高一斗選手(2011全日本カート選手権Jrクラス東地域チャンピオン)という豪華なもの。一般参加者によるレース後行われた、ゲストドライバーによるエキシビションレースでは、それらトップドライバーが激しい戦いを繰り広げていた。

 グッドスマイルレーシングのドライバーである番場選手、同チームのスポーティングディレクター片山右京氏、そして現役F1ドライバーであり同チームのサポーターでもある小林可夢偉選手に、2012年の展望を聞いてみた。


左から、小林可夢偉選手、番場琢選手、片山右京氏

──グッドスマイルレーシングを応援する右京さん、可夢偉選手から見て、2011年のチャンピオン獲得をどう思われましたか?
片山右京氏:結果から振り返ったら(チャンピオン獲得には)運もあったと思う。ただ一言で表すと「よかったなぁ」になるかな。SUPER GTの場合は、性能調整がある。富士みたいなうち(グッドスマイルレーシング)に向いたサーキットではポイントを確実に重ねられたし、それ以外のオートポリスとか菅生とかコーナーが続くようなサーキットでは厳しい部分があった。ただ、菅生に関しては、アップダウンがあり、トルク特性の関係から思ったよりはよい結果になった。

小林可夢偉選手:僕はSUPER GTのレースに関しては、ライブで見られないので、結果は後で確認していました。僕のレース(F1)とSUPER GTのレースは、スケジュールが重なるんですよ。去年チャンピオンを獲ってくれたのはうれしかったし、自分の力にもなりました。今年、スケジュールが合うようだったら、どこかのレースを見に行きたいと思っています。

 去年のレースはすごくよかったと思っていますよ。安藝さんはいつも「バンビー(番場選手)が失敗するんじゃないか」と言っていましたが、そういうのもなかったし、いいシーズンだったと思います。レーサーは速くて当たり前。なので、失敗するとそのシーズンが難しくなります。SUPER GTの性能調整を受ける中で戦っていくのは難しいと思うが、年間チャンピオンを獲ったので、その実績を活かして連覇をしてほしいです。

番場選手:2011年は、シーズンが始まる前からおまえ次第だとみんなから言われていました。僕もちょっと心配だったんですが(笑) それを見返してやろうと、(パートナーである)谷口選手のアドバイスを参考にしながらがんばってきた。可夢偉もさっき言っていたけど、レーサーなんだから速くて当たり前。ミスをしないことが大切なんです。

 ミスに関しては、谷口選手から言われていたのですが、1年を通じて言葉の理解から、意味の理解へと進みました。速さの面よりも、内面が成長できたと思う。それは、右京さんのアドバイスであり、可夢偉のサポートであり、GSRという体制があったからだと思ってます。ある意味、ドラマチックですごく充実した1年でした。

──チャンピオンを獲って変わったことはありますか?
番場選手:正直、いろいろな人からチャンピオンを獲って変わったことはと聞かれるのですが、あまり変わりません。どちらかというと、イベントなどで「チャンピオ~ン」といじられるんです。ただ、なかなかチャンピオンは獲れないと思うので、それはとてもうれしいです。

──2012年シーズンの課題はありますか? やはり連覇の期待がかかると思いますが。
片山右京氏:去年チャンピオンを獲った番場君は、「いじられるんだ」ではなくプライドを持って、次にもう一つ伸ばさないといけない。2011年はマシンがよかった点もあるけど、2012年はドライバーがやっているんだということをもっと見せてほしい。

小林可夢偉選手:僕は応援する立場なんですが、レースはシーズンを通すとすごく長くて、どんなときでも2年目は強くないといけない。なぜなら、相手もチャンピオンだからという目で見るから、強くないと戦えない。まわりからも、チャンピオンとしての成績を求められるのが普通だと思うんです。

 それに打ち勝たないと次に行けないから。プレッシャーは、2011年以上にあると思うんです。それに勝つしかないのではと思うんです。そこを超えたら、完全にベッテルです。ベッテルは超えたから。もちろん、超えられない人もいるし、簡単に言うとハミルトンは超えられなかった。

 ベッテルは、最終戦でチャンピオンを獲得した後、冬のテストで自分のための体制を築いてきた。そこで、あれほど強くて速くなることができたんです。

片山右京氏:いきなりベッテルは無理だけど、バトンくらいの安定感でやってほしい。4位、5位、ときには7位で終わることがあるかもしれないけど。あせって狙ったりすると、とっちらかって終わるので。

小林可夢偉選手:7位でも、よかったなって思えるような仕事ができたらいい。1位を取るのがベストだけれど、どうしようもないクルマで勝つのは不可能だから。でも、クルマのパフォーマンスの上を行けたら、喜ばなければいけない。それを心からよかったと思って、まわりもそれが分かるくらいになれば、すごく満足なこと。それがすごく大切だと思う。

番場選手:今年は、僕の中でもプレッシャーがかかっています。ただ、ある意味去年よりも楽しみに思っています。去年1年間、谷口選手やチームから学んだことを、自分のものになったということをしっかり見せたい。勉強は、去年まで。今年は、もう1つ上に行きたいと思っています。


 カートレースの合間の短い時間の中でのインタビューだったが、番場選手には、チャンピオンを獲得した自信のようなものがうかがえた。3人とも参加したエキシビションレースの結果は、現役F1ドライバーらしい、激しい走りを見せた小林可夢偉選手が1位。レースの模様は、ニコニコ動画に掲載されているので(1月19日時点)、興味のある方はご覧になってほしい。なおニコニコ動画の視聴には、ID登録(無料)が必要となる。

ニコニコ動画 小林可夢偉・片山右京出場!グッドスマイルレーシング カートGP
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16692921
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16693266
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16693421


(編集部:谷川 潔/Photo:山口直人)
2012年 1月 20日