NEXCO東日本、4月は東北地方無料措置見直しで料金収入増へ 高速ツアーバス事故対応のガードレール改修は管内で2400個所 |
NECXO東日本(東日本高速道路)は5月24日、年度第2回目となる定例会見を開催。NEXCO東日本 代表取締役会長兼社長 佐藤龍雄氏、管理事業本部長 長尾哲氏、事業開発本部長 窪寺克次氏が、営業概要や高速ツアーバス事故対応の道路改修などについて発表を行った。
4月の通行台数は、日平均259万9000台となり対前年比0.9%増。料金収入は、508億2700万円で対前年比17.8%増となった。通行台数に関しては、昨年は高速道路無料化の社会実験が増要因としてあり、震災の影響が減要因としてあったとし、結果的には微増となっている。料金収入は、無料化措置などが終了したことにより増加している。
SA(サービスエリア)/PA(パーキングエリア)の売上高に関しては、115億3200万円と対前年比3.5%減。飲食エリアでの売り上げは増加したものの、ガソリンスタンドの売り上げが16.3%減となり、これが大きく影響した形となっている。
そのほか、昨日発表した関越自動車道における高速ツアーバス事故対応についてふれた。NEXCO東日本管内では、コンクリート壁とガードレール前面の不連続部分が、現在約2400個所あるが、これを順次改修。具体的には、規制速度が速く、大型車の交通量が多いところから改修工事を行っていき、年度内におよそ1/3の個所を手がけると言う。来年度はさらに1/3ほどの工事を行い、再来年度に終了する予定。現在暫定2車線(上下)で運用しており、将来的に4車線運用とする個所や、IC(インターチェンジ)への流入路のような速度の遅い個所については、再来年度などに行う予定と言う。
高速ツアーバスの事故対策として、コンクリート壁とガードレール前面の不連続部分の改修が完全に有効かどうかは実証されていないが、より安全になることは間違いなく、国土交通省の改修方針もあり、3年ほどの時間をかけて行っていく。この改修費用の概算は、ガードレールの改修のみで約8億円とのことだ。
不連続防護柵の例 |
関越道衝突事故地点の防護策(左)と、現行基準の防護策(右) |
そのほかの対策として、舗装路面に凹型の溝を連続して配置することで居眠り運転を防ぐランブルストリップ対策を実施。また、ポスターやチラシなどで居眠り運転の危険性を訴える安全啓発活動を行っていく。これらは、通常も行っているものだが、高速ツアーバスの事故原因として居眠り運転が挙げられており、より強化して取り組んでいくとした。
(編集部:谷川 潔)
2012年 5月 24日