プジョー、「208」のバリエーションを2013年に拡大、「GTi」など投入
「5008」も来春国内投入

208と上野社長

2012年9月20日開催



 プジョー・シトロエン・ジャポンは9月20日、新型コンパクト「208」の発表会を都内で開催した。208のスペック、グレード構成などは関連記事を参照されたい。

小型車本来の魅力
 同社の上野国久社長は「20x」シリーズの歴史を振り返りながら「208は、プジョーの歴史を紡いできた200シリーズの新世代。最量販車種で、プジョーの価値を象徴する存在。80年以上、プジョーの価値を具現化してきた」と紹介。「プジョーはクルマづくりにおいて、人と車の一体感を追求してきた。208はドライバーの意のままに、軽快で小回りが効く、小型車本来の魅力を備えている」とアピールした。

 今回発表されたのは、新開発の直列3気筒DOHC1.2リッターエンジンと5速MTを3ドアボディーに積む「アリュール」、直列4気筒DOHC1.6リッターエンジンと4速ATを5ドアボディーに積む「プレミアム」と「シエロ」、直列4気筒DOHC1.6リッター直噴ターボエンジンと6速ATを3ドアボディーに積む「GT」の4モデル。アリュールが12月1日、その他のモデルは11月1日に発売される。2012年内の目標販売台数は4モデル合わせて1000台とした。

 なお208は全車、インストゥルメントパネルにタッチパネル付き7インチディスプレイを標準で備えており、これでオーディオやトリップコンピューター、車両設定などの操作が可能になっている。

 このディスプレイを利用したカーナビは現在開発中で、2013年春にディーラーオプションとして発売される予定。価格は明らかにされていないが、カーナビの発売以前に購入した車両にも、取り付けが可能だ。

ターボエンジンを積むスポーツモデル「208 GT」。17インチホイール、ルーフスポイラー、デュアルエグゾーストパイプ、バケットシート、アルミシフトノブ、イルミネーションメーターなどを備える

 

3気筒エンジンを積む3ドアの「208 アリュール」

 

「208 シエロ」
「208 プレミアム」のみ、フロントグリルの形状が異なる

 

プレミアムのインテリア。楕円の小径ステアリングの上からメーターパネルを覗きこむレイアウト
全車インストゥルメントパネル中央に7インチタッチパネルディスプレイを備える。カーナビ(右)は来春発売予定
シエロのグラスルーフシエロのシート

2013年夏にバリエーションを拡大
 これに加え、3ドアの「GTi」、5ドアの1.2リッターモデル「シエロ」「プレミアム」「スタイル」を2013年夏に発売されることが上野社長から明らかにされた。

 GTiという名称は、「205」(1983年)のイメージリーダーとなった傑作スポーツモデルのもの。エンジンは直列4気筒DOHC1.6リッター直噴ツインスクロールターボで、GTを上回る最高出力200PSを発生するとしている。また、内外装に205 GTIのイメージを取り入れたものになると言う。208 GTiは、27日に開幕するパリ・モーターショーで公開される。

 また5ドアの1.2リッターモデルには、アイドリングストップ機構が搭載されるとした。

 これらのバリエーション拡大により、2013年は208シリーズ全体での販売目標を4000台とした。

208のグレード構成2013年夏にバリエーションが拡大される208 GTiも投入される
207から201へ、20xシリーズの歴史を振り返った
全長、全幅、前後オーバーハングを207より短縮、軽量化も図った

「5008 シエロ」も投入予告
 会場には208に混じって、ミニバン「5008 シエロ」の英国仕様も展示された。こちらも2013年春に国内市場にお目見えする予定だ。

 5008は2009年のフランクフルト・モーターショーでデビューした3列シート7人乗りのミニバン。2列目、3列目シートはフルフラットに折りたたむことができる。また広大なグラスルーフを備える。

 4530×1840×1650mm(全長×全幅×全高)のボディーを、直列4気筒1.6リッター直噴ターボ+6速ATで引っ張る。エンジンのチューンは208 GTと同等で、最高出力115kW(156PS)/6000rpm、最大トルク240Nm/1400-3500rpmとなっている。

展示された5008 シエロ。コックピットは3008のように航空機風の作り

(編集部:田中真一郎)
2012年 9月 21日