スバル、4代目となった新型「フォレスター」発表会
「最新で最高のスバルの技術が入っている」

富士重工業 代表取締役社長 吉永泰之氏と、新型「フォレスター」

2012年11月13日発表



 スバル(富士重工業)は11月13日、4代目となる新型「フォレスター」を発売。同日、日本未来科学館において発表会を開催した。この発売にあわせて、「FORESTERLIVE.COM」で実証ライブ配信も開始。フォレスターの価格やグレード体系については関連記事「スバル、2.0リッター直噴ターボをラインアップする新型『フォレスター』」で、実証ライブ配信については関連記事「スバル、『FORESTERLIVE.COM』で新型『フォレスター』の実証ライブ配信」を参照いただきたい。

直噴ターボモデル
自然吸気モデル。フロントマスクなどが直噴ターボモデルと異なる

新型フォレスターの発表会は、ベールに覆われたフォレスターに対するプロジェクションマッピングで始まった

富士重工業 代表取締役社長 吉永泰之氏

 発表会には、富士重工業 代表取締役社長 吉永泰之氏が登壇。同社のブランドステートメントである「Confidence in Motion」を掲示し、信頼(Confidence)と革新(in Motion)が「確かなクルマ作りを行い、お客様に安心と愉しさを提供し、お客様の人生を豊かにしたい。それが、ほかにない独創的な商品群を持つスバルならではの魅力」と紹介。それを具現化した、「BRZ」「インプレッサ」「インプレッサ XV」が世界中で高い評価を得ており、販売についても好調に推移。「これは安心と価値がお客様に受け入れられた結果」と語った。

 「スバルは、全世界でのシェアが1%と大きくありません。だからこそコモディティ商品ではない、市場で存在感のあるスバルならではの魅力的な商品を今後も提供し続けます」と言い、新型フォレスターを紹介した。

 この新型フォレスターは、1997年に登場した初代から4代目にあたり、ユーザーに安心と愉しさを提供すると言う。「フォレスターは2011年度には、全世界で約17万台を販売し、レガシィ、インプレッサあわせて3本柱となる重要な車種となっている」と、その位置づけを語った後、新型フォレスターのコンセプトが「SUVとしての本質的な価値の実現」にあると述べた。

ブランドステートメント「Confidence in Motion」初代フォレスターは1997年に登場
Confidence in Motionを具現化したクルマSUVとしての本質的な価値の実現

 この本質的な価値の実現のために、「スバルのコア技術を最大限活用した“安心”を土台に、SUVならではの“使う愉しさ”、自由な移動を可能にする“走る愉しさ”を大きく向上させ、進化することで実現した」と言う。安心は「走る、曲がる、止まる」の基本性能と、「EyeSight」による安全性能に加え、「クラストップレベルとなる燃費」などの環境性能を徹底的に追求。使う愉しさは「車体パッケージをいちから見直し、視界から乗降性、居住性、そしてSUVらしい機能の向上を図った」ことで実現していると言う。

 走る愉しさは「車体剛性の向上」「新しいパワーユニット(2.0リッター直噴ターボ)」でオンロードでの気持ちのよい走りを実現。ラフモードでの走破性の向上のために「X-MODEというAWDの新しい制御」を追加した。この本質的な価値を実現したと言う新型フォレスターの日本市場での月販目標は2000台。日本での発売を皮切りに、グローバル戦略車として全世界に展開していく。


富士重工業 スバル商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 台卓治氏

 フォレスターの詳細については、富士重工業 スバル商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 台卓治氏が解説。同社独自のエンジンからトランスミッション、駆動部まで対称性を持つ4WDパワートレーン「シンメトリカルAWD」を採用し、CVT(リニアトロニック)車では全車が平成27年燃費基準に合致。SUVとしての機能性・実用性では、ヒップポイントを従来型に比べ36mm上げ、サイドミラー位置やピラー、ガラス形状を最適化し、優れた前方視界と後方視界を確保。乗降性についても、ヒップポイントを上げて、サイドシルを下げたため「どのような年代のお客様にも容易な乗り降りを可能とした」と言う。

 最高出力206kW(280PS)/5700rpmの水平対向4気筒 DOHC 2.0リッター直噴ターボエンジン(FA20 DIT)搭載車には、高トルク対応のリニアトロニックを組み合わせ、最高出力109kW(148PS)/6200rpmの水平対向4気筒 DOHC 2.0リッターエンジン(FB20)には、インプレッサに搭載していた軽量タイプのリニアトロニックを最適化して組み合わせている。

スバルのコア技術であるシンメトリカルAWDCVT(リニアトロニック)車では全車が平成27年燃費基準に合致新開発のパワーリアゲートを2.0i-S Eyesightに標準装備
2種類のエンジンラインアップ直噴ターボは高トルク対応リニアトロニック自然吸気の新世代ボクサーエンジンは、軽量タイプの新リニアトロニック

 「車高が高いSUVでありながらドライバーの思いどおりにクルマが動くスポーティな走りの実現のため」にボディーとシャシーを見直し、とくに直噴ターボモデルでは「よりスポーティな専用チューニングを施している」と言う。

 また、注目の「X-MODE」については、エンジン、トランスミッション、VDCを統合制御することで、悪路や雪道の走破性を高め「特別な運転スキルを必要とせずに安心して運転できるシステム」と紹介。坂道を安心して下るための「ヒルディセントコントロール」も搭載している。

新世代4WDシステムと紹介したX-MODEグレードと価格スバルの誇る各種技術

 最後に台氏は、直噴ターボやロングストローク型の新世代水平対向エンジン、新世代の4WDシステム、先進安全運転支援技術EyeSightが搭載された新型フォレスターは、「最新で最高のスバルの技術が入っている」クルマであると詳細説明を結んだ。

(編集部:谷川 潔)
2012年 11月 14日