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メルセデス・ベンツ、“The Monster”新型「GLクラス」発表会

関西にもメルセデス・ベンツ コネクションを展開、4月26日オープン

メルセデス・ベンツ日本 代表取締役副社長 マーク・ボデルケ氏
2013年4月22日開催

 メルセデス・ベンツ日本は4月22日、新型「GLクラス」を発表した。7年ぶりのフルモデルチェンジとなり、メルセデス・ベンツのラインナップの中では“ファーストクラスSUV”と位置づけられる。グレードは「GL 550 4MATIC」「GL 63 AMG」の2モデルで、前者は1290万円、後者は1750万円。

 同日、東京 六本木のメルセデス・ベンツ コネクションと、大阪府大阪市のグランフロント大阪「ナレッジキャピタル」に26日グランドオープンする、大阪のメルセデス・ベンツ コネクション(大阪府大阪市北区大深町3-1)を中継で結んで発表会を開催した。

あらゆる面で進化したGLクラス

王者の風格漂う堂々たるボディーサイズ、圧倒的なパワーがもたらす豪快な走り、厳しい山道をものともしない走破性。これらをもって新型GLクラスは“The Monster”のキャッチコピーが与えられた

 新型「GLクラス」は7人乗りの大型SUV。標準車の「GL 550」のボディーサイズは5125×1935×1850mm(全長×全幅×全高)で、重量は2500kg。V型8気筒DOHC 4.7リッター直噴ツインターボエンジンを搭載し、最高出力320kW(435PS)/5250rpm、最大トルク700Nm/1800-3500rpmを発生。トランスミッションは電子制御の7速AT「7G-TRONIC PLUS」で、4輪駆動の「4MATIC」を採用する。

 エンジンは従来モデルから高出力、高トルク化されているにも関わらず、アイドリングストップ機構の「ECOスタートストップ」を備え、JC08モード燃費は7.9km/Lをマーク。10・15モード燃費比較で従来型GLクラスに比べ44%も改善されていると言う。

 路面状況や走行状況に応じてばね定数、減衰力、車高を自動調整するADS付き電子制御式エアサスペンション「AIRマティックサスペンション」や、走行中の横風に対してブレーキ制御で安定走行に導く「クロスウインドアシスト」を装備する。

 また、今回はGLクラスとして初めてAMGモデル「GL 63 AMG」を用意した。エンジンはV型8気筒DOHC 5.5リッター直噴ツインターボで、最高出力は410kW(557PS)/5250-5750rpm、最大トルクは760Nm/2000-5000rpmを発生。GL 63 AMGの「4MATIC」システムは前後トルク配分を40:60としている。

GL 550(AMGエクスクルーシブパッケージ装着)のボディーサイズは5245×1980×1850mm(全長×全幅×全高)
フロントバンパーとオーバーフェンダーが標準のGL 550と異なる
セカンドシートはボタン1つでサードシートへ乗り込めるポジションに変化する。戻すときは手動
サードシートも電動でシートをたたむことができる
AMGエクスクルーシブパッケージ装着車は21インチホイールとなる

 GL 63 AMGには「AIRマティックサスペンション」をAMG専用に最適化した「AMG RIDE CONTROL スポーツサスペンション」を装備、「Comfort」「Sport」「Sport Plus」から走行モードの切り替えが可能。また、コーナリング時のロールを油圧アクティブアンチロールバーによって軽減する「ACTIVE CURVEシステム」を搭載する。

 また、新型GLクラスでは、上空からの見たかのように車両周囲360度を表示するカメラシステムをメルセデス・ベンツでは初搭載したほか、5つのミリ波レーダーセンサーと1つのカメラを用い、前方や左右後方の車両や障害物との距離を図り自動ブレーキを作動させる「レーダーセーフティパッケージ」、縦列駐車のステアリング操作をサポートする「アクティブパーキングシステム」などを標準装備し、GLクラスの運転をサポートする。

 スタイリングでは大型のワイドなフロントグリルや、最新のメルセデス・ベンツデザインを取り入れたヘッドライトなどを採用したほか、Dピラーまわりのウインドーデザインの変更など、細部に渡ってリファイン。とくにGL 63 AMGや、AMGエクスクルーシブパッケージを装着したGL 550は、前後オーバーフェンダーや大型のエアインテークを備えたフロントバンパーを装備し、よりダイナミックなスタイリングとした。なお、両モデルのボディーサイズは標準車と比べて全長で20mm、全幅で45mm拡大し、5245×1980×1850mm(同)となる。

 なお、新型GLクラスのラインアップは2グレードだが、AMGエクスクルーシブパッケージを装着したGL 550をあわせて実質的には3グレードとして展開。メルセデス・ベンツ日本では、AMGエクスクルーシブパッケージを装着したGL 550が量販グレードになると見込んでいる。

GL 63 AMG。エンジンはV型8気筒DOHC 5.5リッター直噴ツインターボで、最高出力410kW(557PS)/5250-5750rpm、最大トルク760Nm/2000-5000rpmを発生
GL 63 AMGもホイールは21インチ。ホイールは専用デザイン
GL 63 AMGのインテリア。専用デザインのAMGスポーツシート(本革)やAMGメーターパネルなどを装備する

新型GLクラスは“The Monster”

 今回の発表会では、東京会場にはAMGエクスクルーシブパッケージを装着したGL 550がアンベールされるとともに、GL 63 AMGが展示された。

 3月にメルセデス・ベンツ日本 代表取締役副社長に就任したマーク・ボデルケ氏は、新型GLクラスについて「王者の風格漂う堂々たるボディーサイズ、圧倒的なパワーがもたらす豪快な走り、厳しい山道をものともしない走破性。これらを端的に表す言葉として“The Monster”というキーワードで展開する」と発表。モンスターでありながら低燃費、クラストップレベルの環境性能を持っていることを強調した。

 ボデルケ氏は「他を圧倒し、差をつけるGLクラスがMonsterのような成功を収めることを確信している。SUVは一層充実し、Mクラス、Gクラス、GLKクラスに加えて新型GLクラスの導入によってさらに販売は伸び、とどまることはない」と自信を見せた。

 また、新型のSUVについても言及、上海モーターショーでワールドプレミアしたコンパクトSUVのコンセプトモデル「GLAクラス」についても、将来的に日本導入することを明言した。

メルセデス・ベンツ日本 代表取締役副社長 マーク・ボデルケ氏
アンベールを控える新型GLクラス
メルセデス・ベンツのSUVラインアップ
この日、東京 六本木のメルセデス・ベンツ コネクションではMクラス、Gクラス、GLKクラスとSUVクラスの各車が展示された

関西にもメルセデス・ベンツ コネクション

関西のメルセデス・ベンツ コネクションから中継映像で参加したメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長の上野金太郎氏

 今回の発表会は、26日にグランドオープンする関西のメルセデス・ベンツ コネクションも結んで行われた。メルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長の上野金太郎氏が中継映像で大阪から参加し、新しくオープンするメルセデス・ベンツ コネクションについて紹介した。

 上野氏は「メルセデス・ベンツ コネクションは一般的なディーラーのショールームとは異なり、新しいお客様との関係を作るべく、さまざまな活動をしてきた。結果、オープン以来100万人の来場があった。今回、関西でもやってみたいという思いがかなって嬉しく思っている」と挨拶を述べた。また、関西地域はメルセデス・ベンツの販売台数のうち、20%を占める重要な市場の1つと説明、阪神甲子園球場のリリーフカーも、スマートEVが導入されていることも語られた。

 大阪のメルセデス・ベンツ コネクションのポイントは4つ。

 1つ目はカフェで、こだわりのコーヒー、オリジナルフードメニュー、テークアウトもできること。2つ目は気軽にメルセデス・ベンツ車の試乗が楽しめる「トライアルクルーズ」。試乗車を20台ほど揃え、普段の街並みが少し違って見えるエンターテイメントとした。3つ目はオリックス自動車とコラボレーションし、電気自動車(EV)を使ったカーシェアを実施する予定と説明された。そして4つ目は、グランフロント大阪全体を盛り上げ、この街を楽しんでもらえるようにすることとした。

 東京 六本木に続いて2拠点目となる関西のメルセデス・ベンツ コネクションは、JR大阪駅北側に新しくオープンするグランフロント大阪 ナレッジキャピタルの1階にある。営業時間は10時~20時で、カフェは9時~22時までとなっている。

(正田拓也)