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東京都交通局、“都民の足”都営バスが90周年を迎えイベント開催
ノスタルジックな旧塗装のラッピングバスが都バス発祥の2系統を走行!
(2014/1/20 14:56)
東京都交通局は1月18日、初運行から90周年を迎えた都営バスの記念イベントを行い、5台の旧塗装ラッピングバスと2台の特別ラッピングバス計7台を記念走行させた。
都営バス(当時は市営バス)の初運行は大正13年1月18日。前年の関東大震災で打撃を受けた路面電車の復旧までの代替輸送手段としてTT型フォードを緊急輸入し、これが現在の都営バスの前身となった。路面電車復旧後にその使命を終える予定だったのだが、多くの都民(市民)の支持により存続し、90年もの長期に渡り都民の足として現在も親しまれているのだ。
東京都交通局深川営業所では記念運行される6台のラッピングバスが勢揃い
大手町駅近くに設置された特設会場でのセレモニーの前に、旧塗装ラッピングバスと記念ラッピングバスの計6台の撮影会が朝9時より東京都交通局深川営業所で行われ、多くのバスファンが集まった。この6台のほか、現在運行中でもっとも古い1999年度導入モデルと最新モデルの2台も同時に展示された。ちなみに最新モデルはハイブリッド車ではなくディーゼル車というところも興味深い。
東京サンケイビル特設会場でのセレモニー
特設会場で行われたセレモニーで、東京都交通局 新田洋平局長は震災により壊滅的なダメージを受けた東京の足を、国産の車両がまだなかった当時にアメリカから緊急輸入し、わずか4カ月半という短時間で市民の足を確保した当時の関係者に敬意を表するともに、90年間都営バスを支えてくれた乗客に感謝しつつ、100周年に向けての抱負を述べた。
また同セレモニー内では、昨年に公募を行った「ラッピングバスお絵かきコンテスト」で最優秀賞を獲得したデザインのラッピングバスが初公開され、最優秀賞を獲得した高橋匠君を乗せ多くのファンの集まる特設会場から出発した。なお、このラッピングバスは当面、巣鴨自動車営業所大塚支所管内で運行される。
今回90周年を記念し、発祥の2路線を走る旧塗装ラッピングバスと90周年記念ラッピングバスの6台への乗車は、特設会場で販売された記念1日乗車券購入者の中から抽選で選ばれた。
運行系統は東京~巣鴨、東京~渋谷の2系統で、現在では都営バスが走らないルートも多く盛り込まれているとのこと。巣鴨行きには記念ラッピング車、1951年~カラー、1959年~カラーの3台が運行。この3台は当面、巣鴨自動車営業所管内の通常運行に使用される。また渋谷行きには1968年~カラー、1980年~カラー、1982年~カラーの3台が運行。こちらは渋谷自動車営業所管内で、こちらも当面運行されるとのことなので、これからもしばらくは街で見かける機会もあるだろう。
また会場では記念グッズも販売され、購入者にはオリジナル記念ピンバッジがプレゼントされた。