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トヨタ、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)向け非接触充電システムの実証実験を開始

2月下旬より愛知県内で1年間実施

非接触充電システムのイメージ図
2014年2月13日発表

 トヨタ自動車は2月13日、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)などの電気利用車両向け非接触充電システムの実証実験を2月下旬より開始すると発表した。

 トヨタが開発した非接触充電システムは、磁界共鳴方式で、地面に設置したコイル(送電側)と車両に設置したコイル(受電側)の2つのコイル間における磁界の共鳴現象を利用して電力を伝送するもの。入力電圧はAC200Vで、充電時間は約90分。同方式では、受電コイル間の位置ズレ・高低差における電力伝送効率の低下を少なくすることが可能としており、電磁波による周辺機器などへの影響を抑制するとともに、送電側コイルは車両の乗り上げに耐えられる構造にしているという。

 また、車両側では最適な位置合わせをガイドするために、ナビ画面上で駐車場に設置した送電側コイル位置を表示する駐車支援機能を新たに開発。「インテリジェントパーキングアシスト」機能(縦列駐車や車庫入れの際にステアリング操作をアシストするシステム)と相まって、車庫入れ駐車を容易にしている。

 実証実験は愛知県内のPHVオーナー宅などで車両3台を用いて、おのおの3カ月ごとにモニター参加宅を変更しながら4回実施。1年間実証実験を行うことで10名以上のモニター参加者を予定している。この実証実験によって、充電システムの満足度や利便性をはじめ、日常的な使用での駐車位置ズレ量の分布、充電頻度やタイマー充電の利用等の充電行動に与える影響などを検証していく。

充電仕様

充電方式:磁界共鳴方式
使用周波数:85kHz
入力電圧:AC200V
充電電力:2kW
充電時間:約90分

(編集部:谷川 潔)