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日産、NASA(アメリカ航空宇宙局)と自動運転車の研究・開発を行うパートナーシップ締結

プロトタイプ車両の実証実験を2015年内に実施

2015年1月13日発表

自動運転技術「NISSAN AUTONOMOUS DRIVE」を搭載したEV「リーフ」

 日産自動車は1月13日、NASA(アメリカ航空宇宙局)と自動運転システムの発展、および、同技術の商業的応用を目指し、共同で研究・開発を行う5年間のパートナーシップを締結したと発表した。2015年内に実証実験を開始する。

 具体的には、米国にある日産総合研究所シリコンバレーオフィスと、カリフォルニア州モフェットフィールドにあるNASAエイムズ研究センターが、自動運転システムやヒューマン・マシン・インターフェース、ネットワーク対応アプリケーション、ソフトウェアの分析・実証、道路交通環境および宇宙で使用される高度なハードウェア・ソフトウェアを含むすべての技術開発に取り組んでいく。

 日産自動車 社長兼CEOのカルロス ゴーン氏は、「一方は宇宙に、もう一方は地球に向けた、NASAと日産の取り組みは、共通の課題によって結ばれています。今回のパートナーシップは、日産が2016年に市場投入を開始し、2020年に向けて段階的に実用化を目指す、安全・安心で信頼できる自動運転技術の開発を加速させることでしょう」とコメント。ゴーンCEOは、2018年に「危険回避や車線変更の自動化」、2020年までに「十字路や交差点を横断できる自動運転技術」を導入予定とのスケジュールを発表しており、スケジュールの実現に向けて取り組んでいく。

 NASA エイムズ研究センターのピート・ウォーデン所長は、「これから日産と共同で行う研究内容はすべて、これまでエイムズ研究所がNASAの主要プログラムに大きく貢献してきた領域です。例えば、火星探査計画ソフトウェアや、国際宇宙ステーションに搭載されているロボット、次世代の航空管制システムなどは当研究所が開発に貢献しました。私たちは、このパートナーシップによって培われた知識を、将来の宇宙航空分野の発展に活用できることを楽しみにしています」とのコメントを発表している。

(編集部:谷川 潔)