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日産、「CEATEC JAPAN」で自動運転技術搭載車を使ったデモンストレーション

10月1日~5日。自動運転車が相手の動きを読み、場面に応じて停止・発進を判断

グローバルイベント「日産360」で公開された、自動運転技術を搭載した電気自動車(EV)「リーフ」
2013年10月1日~5日開催

 日産自動車は9月26日、幕張メッセで開かれる最先端IT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2013」(会期:10月1日~5日)において、自動運転技術を搭載する電気自動車(EV)「リーフ」を使ったデモンストレーションを行うと発表した。自動運転技術のデモンストレーションを日本で一般公開するのは初。

 デモで使われる車両は、米カリフォルニア州で行われたグローバルイベント「日産360」で公開したリーフをベースに、市街地走行を目的とする自動運転技術を搭載した車両。5つのレーザースキャナー、5つのカメラを用いて周囲360度の状況を常時把握し、他の車に遭遇すると人工知能が「相手の動きを読み」、その場に応じた適切な行動ルールを蓄積された知識の中から選び出すことができる。このシステムにより、信号機のない交差点への侵入や駐車車両の追い越しといった複雑な運転環境においても、正しく状況判断して安全な走行を実現すると言う。

 CEATEC JAPANでのデモでは、会場内に日本の市街地走行を想定した特設コースを設け、クルマの人工知能(AI: Artificial Intelligence)にスポットをあてた実演走行を行う。実演走行では、ドライバーが運転する車両と自動運転車を同時に走らせ、交差点や駐車車両の追い越しの場面で遭遇すると、自動運転車に組み込まれた人工知能が「相手の動きを読み」、場面に応じた停止、発進の判断を行う様子を分かりやすく解説すると言う。また、CEATEC JAPANでは「高度運転支援システムの将来を支えるIT&エレクトロニクス技術」に主眼を置き、同社の役員が対談およびパネルディスカッションを実施する。

 なお、CEATEC JAPANのデモで使われる車両とは別に、高度運転支援技術を搭載したリーフが、公道実証実験を目的に神奈川運輸支局相模自動車検査登録事務所において自動車検査証およびナンバープレートを取得したと9月26日に発表。ナンバーは自動運転技術の実用化を目指す2020年を意味する「2020」とした。

 こちらのリーフは車両が周辺の道路状況等を検知し、ハンドル・ブレーキ等を自動的に制御してドライバーの運転を支援するシステム(高度運転支援技術)を搭載。ドライバーが常に操作介入を行えることを前提としたものとなっている。

CEATEC JAPANでの対談およびパネルディスカッションのスケジュール

日程:10月2日(水)14時~17時20分
場所:幕張メッセ 国際会議場2F「コンベンションホールA」

セッション1(14時~14時20分)
「モビリティサービスの新しいパラダイム」

セッション2(14時20分~15時20分)
「“考えるクルマ”と交通社会の未来」
ジャーナリストの木村太郎氏、グーグルのプロダクトマネージャー Anthony Levendawski氏を迎え、日産の副社長 山下光彦氏が「クルマの知能化」と自動運転をテーマに、新たに生み出される価値、技術、ビジネス、社会などについて論ずる。

セッション3(15時20分~16時)
次代のクルマ技術を担う「昆虫力」~昆虫の感覚・脳・行動のしくみ~

セッション4(16時5分~17時30分)
パネルディスカッション「より安全で安心な自動車社会を実現するために」
日産の執行役員中畔邦雄氏が、経産省、東京大学、NECの専門家とともに、自動運転実用化のロードマップ、課題などについて論ずる。

(編集部:小林 隆)