クライスラー、フィアットと正式提携し新会社に移行
CEOにはフィアットのマルキオンネ氏


 米Chryslerと伊Fiatは6月10日(現地時間)、戦略的提携を最終的に締結したと発表した。

 FiatがChrysler株の35%を取得し、Fiatは小型車や環境の技術を提供、両者間で流通網を相互利用する旨の提携に、両者が1月に合意していた。

 Chrysler LLCは米政府による公的資金の支援を受けたが4月30日に破産を申請、操業を停止して再建に向けて手続きを進めてきた。このほど米連邦破産裁判所が、Chrysler LLCの資産を、新会社であるChrysler Group LLCに売却することを認めたため、提携が正式なものになった。

 なおChrysler Group LLCの株式の55%は全米自動車労組が、8%を米国が、2%をカナダが持つが、Fiatの保有割合が増やされる可能性もある。

 Chrysler LLCのロバート・ナルデリ会長兼CEOは辞任。Chrysler GroupのCEOには、現Fiat SpAのCEOであるセルジオ・マルキオンネ氏が就任した。またFiatから3人が取締役会に送り込まれる。

(編集部:田中真一郎)
2009年 6月 11日