「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」開幕、佐藤琢磨ら日本人選手が出場

グッドウッドの象徴、今年のホストメーカーであるアウディが建てたモニュメントの前を通過する中嶋一貴

英国ウェスト・サセックス州グッドウッド
2009年7月3日~7月5日(現地時間)



 世界的なモータースポーツの祭典「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」が7月3日(現地時間)、英国ウェスト・サセックス州のグッドウッドで開幕した。

 フェスティバル・オブ・スピードは、グッドウッドの領主であるマーチ卿が1993年から開催しているモータースポーツイベントで、350台にのぼるレーシングマシンが集結する。メインイベントは約1.86kmのコースを使ったヒル・クライムで、19世紀から21世紀にかけての様々なレーシングマシンやスーパーカーが走行する。ドライバーも往年の名選手から現役チャンピオンまでが勢揃いし、今年はF1のジェンソン・バトン選手やルイス・ハミルトン選手、WRCのセバスチャン・ローブ選手らがハンドルを握る。

 開幕2日目となる7月4日、レーサーの佐藤琢磨選手、中嶋一貴選手らがヒル・クライムに出場し、迫力ある走行を見せた。

 佐藤選手が乗ったのは1988年のF1マシン「ベネトン・フォードB188」。同選手は「10代の、F1にあこがれていた頃のマシンで、どんなマシンかよく覚えていますし、こんなマシンに乗るのが夢でした」と語っている。時折底面から火花を散らす激しい走りを見せた。

ベネトン・フォードB188を駆る佐藤琢磨選手

 また、F1ウイリアムズ・チームの中嶋選手は2007年のウィリアムズ・トヨタFW29を走らせた。これはフェスティバル・オブ・スピードにおいて行われている「F1におけるフランク・ウィリアムズの40年」と題したトリビュートの一環。5日には歴代ドライバーが集結し、同氏のF1生活40周年を祝う予定。

 このほかスーパーバイクの加賀山就臣選手、玉田誠選手も出場した。

FW29を走らせる中嶋一貴選手フランク・ウィリアムズゆかりのF1マシンが多数集結した
スズキGSX-R1000と加賀山就臣選手玉田誠選手はカワサキZX-10Rに乗った日本人には懐かしいレイトンハウス・ジャッドCG901B。現レッドブルのエイドリアン・ニューウェイの手になる空力マシンで、ターボ勢を相手に自然吸気で健闘した
トヨタはTF108のほか、ニュルブルクリンク24時間に出場したばかりで傷跡や汚れも生々しいレクサスLF-Aを持ち込んだ。展示車両(右)には第1ドライバーにモリゾー選手の名前が
ラリーカーのステージでもトヨタは多数の車両を出走させている。左からセリカST205、グループBのセリカ・ツインカム・ターボ、カローラWRC。このほかトヨタはNASCARのカムリなども持ち込んだ
ラリーステージの日本車。パルサー(左)とインプレッサ。このほかにも多数の日本車が走っている「スーパーカーラン」に登場したi-MiEV。強烈なエグゾーストノートやスキール音とともにスタートするスーパーカーの後で、静かに発進したかわいらしい車に会場は大喝采
日産がジュネーブショーに展示したハイブリッド・スポーツカー「インフィニティ・エッセンス」。展示されただけでなく、スーパーカーランにも出走した

(編集部:田中真一郎)
2009年 7月 6日