トレッサ横浜で脇阪寿一選手がトークショー
SUPER GT 第7戦 富士をPR

トレッサ横浜のリヨン広場には、とても多くのお客さんが集まった

2009年9月5日開催



 翌週末にSUPER GT 第7戦富士を控えた9月5日、神奈川県横浜市港北区にあるオートモール複合施設「トレッサ横浜」で、SUPER GTドライバーの脇阪寿一選手のトークショーが開催された。

 会場には、脇阪選手が昨年ドライブしたPETRONAS TOM'S SC430も展示されており、トークショーの他、車の前での記念撮影会や、子供限定で、GTマシンのシートに座れるサービスなども用意された。脇阪選手のファンも多く訪れ、開店と同時に、記念撮影会の整理券を求める行列ができたと言う。

脇阪選手が昨年ドライブしたPETRONAS TOM'S SC430SC430のまわりには常に人が集まり、携帯電話などで写真を撮っていた

 トークショー会場に用意された席はすべて埋まり、その外側に何列もの立ち見ができていた。また、会場は吹き抜けになっているため、上階の通路にも、脇阪選手の姿をひと目見ようと多くの来場者が詰めかけていた。

 トークショーでは、脇阪選手の経歴などが話された。脇阪選手は子供時代、車やレースにはあまり興味がなく、野球やドッジボールをやったり、虫取りや魚釣りに夢中になったりしていたとのこと。車に乗り始めたきっかけも「魚釣りに行くのに車があったら便利だなぁ」というのがきっかけ。しかし走り始めるとやはり速さに興味が出てきて、当時レースを見に行って知り合った道上龍選手に誘われ、カートを始めたと言う。

 そこからは1995年に全日本F3選手権で新人賞を獲得、翌年にはシリーズ優勝、97年からはフォーミュラ・ニッポン参戦、98年からはF1 ジョーダン無限ホンダのテストドライバーに選ばれ、イギリスに渡ったと言う。

 「子供のころは魚や虫を追っかけていたので、当時F1のこともよく分かっていなかった。テレビに出ている車に乗れるんだというイメージでしかなかった」と当時のことを振り返っていた。

 同年帰国すると、すぐに全日本GT選手権(現在のSUPER GT)のシートが用意されていて、ここから現在に至るまで、SUPER GTへの参戦を続けている。「僕は基本的に人との巡り合わせでここまで来ている」と自らのモータースポーツ人生について振り返った。

 現在ドライバーズポイントで2位につけている今シーズンのSUPER GTに関しては「ウエイトを積んでいて本当に苦しい。次の富士スピードウェイからはウエイトが半分になるので、ライバルとのウエイト差も減って、久しぶりに元気なところが見せられると思う」と述べた。

 会場には大型モニターが用意され、昨年のインカー映像を見ながら脇阪選手の解説も行われた。

 当日は家族連れが多かったこともあり、質問コーナーでは、自分の子供もレーシングドライバーにしたいか、という質問が出たが、「僕はしたいとは思わないですね。テレビで二世タレントが『親の力を借りずにがんばりたい』と言っていたのを見たけどそんなのは無理ですよね。親が手を貸さなくても、まわりの人間が手助けしてしまう。そうなるとやっぱり甘さが出てくる。レースという勝負の世界で子供のころにそういう甘さを経験した人間は無理です」「もしやりたいと言えばやらせるかもしれないけど、本当に自分の気持ちでやりたいことを見つけてほしい」と述べた。

 二世ドライバーの星野一樹選手に話が及ぶと、一樹選手に相談を受けた際「おまえはきつい。もしオレの親父が星野一義さんだったら今のオレはいない。もっとつぶされてるしもっと小さくなってる。それだけでもおまえはよくやってる」と元気づけたエピソードを述べ、二世の厳しさを語った。

トークショーでは立ち見の人も多く黒山の人だかりとなっていたトークショーは富士スピードウェイの西川氏が司会を務め、脇阪寿一選手とクレインズの2人を招いて行われた脇阪寿一選手
インカー映像を見ながらの解説も行われたクレインズの布施曜子さん(左)と秋葉ミキさん(右)

 トークショーの後には、今週末の9月12日、13日に開催されるSUPER GT第7戦富士のパドックパスなどが、じゃんけん大会でプレゼントされたほか、人数限定で写真撮影会も用意された。撮影会は少しでも多くの人に参加してもらうべく、時間短縮のためサインなどは禁止されていたが、それでも求められるサインには快く応じ、終了時刻を大幅に過ぎたものの、最後までファンサービスに応じる脇阪選手の姿が印象的だった。

また、会場には富士スピードウェイのイメージガール「クレインズ」の布施曜子さんと秋葉ミキさんも訪れ、子供達に風船のプレゼントなどを行っていた。

じゃんけん大会ではSUPER GT第7戦富士のパドックパスなどがプレゼントされた人数限定で、写真撮影会も開催された
撮影会終了後もサイン攻めにあう脇阪選手。時間がおしていたにもかかわらず快く応じていたクレインズの2人は子供達に風船を配っていた
子供限定でGTマシンのコクピットに乗れる催しも行われた

(瀬戸 学)
2009年 9月 7日