トヨタ、「ランドクルーザープラド」をフルモデルチェンジ いつでもどこへでも行ける“安心感”と“快適性”を両立 |
トヨタ自動車は9月14日、ミッドサイズ4WD「ランドクルーザープラド」のフルモデルチェンジを行い、発売を開始した。価格は315万円~475万円。
今回で4度目のフルモデルチェンジを受けるランドクルーザープラドは、オフロードおよびオンロードで快適な走行性能を進化させ、さらにユーティリティを徹底的に追求し、「いつでもどこへでも行ける安心感と快適性」を備えたモデルとした。
■エクステリアは機能性とスタイリッシュさを両立
エクステリアでは4WDらしい躍動感をイメージし、フロントビューはワイドスタンスに低重心を強調することにより安定感を演出。前後フェンダーはボディーパネルと一体構造としたほか、流麗な造形を実現したサイドビュー、立体感を強調したバックドア、機能別に張り出したリアコンビネーションランプ、ワイパー格納式リアスポイラーなどにより、機能性とスタイリッシュさを両立したと言う。
また、直前側方死角の確認もできるマルチテレインモニターやワイドビューフロント&サイドモニターを採用したことにより、従来は助手席側のフロントフェンダーに装備していた補助ミラーを不要としている。
ボディーカラーはスーパーホワイトII、ホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、グレーメタリック、ブラック、ブラッキッシュレッドマイカ、ベージュメタリック、グリーンマイカメタリック、グレイッシュブルーメタリックに、新色のダークスチールマイカを加えた全10色を用意。
■エンジンは2.7リッターと4.0リッターの2種類
プラットフォームは、フルフレーム構造をベースに強度と剛性を向上させ、優れた操縦性や走行安定性、乗り心地、衝突安全性能を実現したと言う。エンジンは直列4気筒 DOHC2.7リッターエンジンとV型6気筒 DOHC4.0リッターエンジンを設定する。2.7リッターエンジンの最高出力は120kW(163PS)/5200rpm、最大トルクは246Nm(25.1kgm)/3800rpm。4.0リッターエンジンの最高出力は203kW(276PS)/5600rpm、最大トルクは380Nm(38.8kgm)/4400rpm。2.7リッターエンジンは4速ATを、4.0リッターエンジンは5速ATをそれぞれ採用。全グレードともトルセンLSD付きフルタイム4WDとなる。
■機能面の装備が充実
機能面では、オフロード走行時にエンジンとブレーキを自動制御して極低速を維持する「クロールコントロール」のほか、トラクションコントロールの制御変化により車両側で駆動と制動を最適に制御し、オフロードの走破性を向上する「マルチテレインセレクト」を装備。マルチテレインセレクト作動中はフロント・リア、左右サイド前方・後方の計6エリアの映像を確認できる「マルチテレインモニター」も連動して作動する。その他、中立および左右3段階の、計7段階のタイヤ切れ角をメーター内のディスプレイに表示するタイヤ切れ角表示機能を持つ。
また、油圧システムにより前後スタビライザーを最適に制御し、オンロードでロール剛性を確保し優れた車両安定性を実現するいっぽうで、オフロードで大きなサスペンションストロークを確保し卓越した悪路走破性を実現する「キネティックダイナミックサスペンションシステム」を、4.0リッターエンジン搭載車のTZ-GおよびTZに標準装備した。
TZ-Gには車両姿勢に配慮した乗り心地や、悪路での操縦性・走行安定性を確保する「AVS&リア電子制御エアサスペンション」も採用された。スイッチで「コンフォート/ノーマル/スポーツ」の3つの走行モードが選択できる。さらにHDDカーナビ装着車両はAVSとカーナビを連動させ、カーナビからの路面インフォメーションに基づき、ショックアブソーバーの減衰力を制御することで、高い操縦性・走行安定性を確保する「NAVI・AI-AVS」を採用する。
マルチテレインモニターのセレクト画面 | キネティックダイナミックサスペンションシステム |
標準装備は7.5Jアルミホイールと265/65 R17タイヤ | TZ-GおよびTZには18×7.5Jアルミホイールと265/60 R18タイヤが組み合わせられる |
■インテリアは上質で快適な空間を追求
インテリアでは、上質で快適な空間を追求した。風切音を低減する高遮音性「フロントウインドシールドガラス」や、ロードノイズ・エンジン音を低減する吸・遮音材を最適に配置させ、静粛性を向上した。
メタル調リングが奢られたオプティトロンメーターは高い視認性を誇り、メーター中央部には燃費・航続距離などの車両情報の表示が可能なマルチインフォメーションディスプレイを設置する。オーディオは5.1chサラウンド・サウンドに対応する「プラド・スーパーライブサウンドシステム」を装着し、スピーカーは14個配置。また、AUX端子やUSB端子を装備し、ポータブルオーディオプレーヤーなどの接続も可能としている。
4:2:4分割可倒式のセカンドシートは、足元スペースを広げるスライド機構(スライド幅135mm)を装備。3列目シートには乗降性を高めるウォークイン機構(助手席側)のほか、スイッチでシートの格納・復帰が可能な電動フロア格納機構を採用し、さらに3列目の足元を約50mm低床化することで、利便性と居住性を両立させた。
TZ-G(アイボリー) | TZ(アイボリー) | TX(ミディアムグレー、5人乗り) |
TZ-G(アイボリー) | TX(ミディアムグレー、5人乗り) | セカンドシートはスライド機構を備える |
センターコンソールにAUX端子やUSB端子を装備する |
■快適・安全装備も多数備える
また、バックドアを開けないでも荷物の出し入れができる「バックドアガラスハッチ」を採用するほか、ラゲッジルームで荷物の固定などに使用するラゲッジユーティリティレールを新たに設置した。
その他、キーを携帯しているだけで施錠・解錠ができる「スマートエントリー&スタートシステム」、肩や腰、脚部にヒーターを配置し、無段階式ダイヤルノブで任意の温度設定ができる「快適温熱シート」を運転席・助手席に装備。また先行車との車間距離を走行速度に応じて維持する「レーダークルーズコントロール」を採用するなど、快適・安全装備を多数備える。
グレード | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 定員数 | 価格 |
TX | 直列4気筒 DOHC2.7リッター | 4速AT | 4WD | 5 | 315万円 |
TX | 7 | 330万円 | |||
TX“Lパッケージ” | 374万円 | ||||
TX | V型6気筒 DOHC4.0リッター | 5速AT | 370万円 | ||
TZ | 410万円 | ||||
TZ-G | 475万円 |
(編集部:小林 隆)
2009年 9月 14日