首都高、大橋ジャンクション屋上がキャンバスに
地元小学校の児童らが大型絵画を制作

大橋ジャンクションで行われた屋上キャンバス

2009年11月12日開催



 首都高速道路は11月12日、建設中の中央環状線山手トンネル「大橋JCT(ジャンクション)」の屋上で、大型絵画制作「大橋JCT屋上キャンバス」を実施した。これは大橋JCTがある東京都目黒区内在住の小学生を対象にしたイベントで、目黒区立菅刈小学校の児童らが参加して行われたもの。

 この企画は、首都高から学校に提案したもので、長期間に渡って行われている大橋JCTの工事に対して、地元住民の理解に感謝するとともに、より大橋JCTに興味を持ってもらいたいことから生まれた企画だと言う。

 当日は菅刈小学校の6年生35名が2班に分かれて、「夢のハイウェイ『首都高』」、「夢の未来都市『東京』」の2つを作画。場所は大橋JCTの屋上で、事前にコンクリートの一部が水性の黒ペンキで塗装され、児童らはその上にダストレスカラーチョークを使って絵を描いた。作品のサイズは、1作品につき5×7m(縦×横)という大型のもの。

画材はダストレスカラーチョーク絵を描き始めたところ。生徒一人一人が担当するパートや場所は、あらかじめ決められていた
菅刈小学校の先生のほか、首都高の担当者らがサポートしていた。マントをまとった謎の人物も見える謎の人物は中央環状線のイメージキャラクター「C2くん」C2くんも絵を描くお手伝い。生徒からは「もっとちゃんとやってよC2くん!」と、いじられ役としても活躍した愛すべきキャラクター
チョークしか使っていないのに、上手に描かれていた
汚れたところをていねいに拭き取って、仕上げ2班それぞれで記念撮影

 2つの作品の内容は、児童らが事前に共同で原画を考えたもので、あらかじめ児童一人にあたり2m2の区分が割り振られていた。担当する区分によって絵の完成が早い子供と、時間のかかる子供がいたが、完成に向けて共に助け合う場面もあり、児童らはチームワークや助け合いの精神を学んでいたようだ。

 所要時間はおよそ2時間だったが、無事に作品が完成。そして作品の前で記念撮影を行い、学校へ戻った。この作品が描かれた屋上は、将来的には目黒区が管轄する公園になる予定で、作品の上には土が盛られてしまう。そのため、できあがった作品はカメラで撮影され、それをパネル化し、首都高施設や菅刈小学校に展示されることになっている。

夢のハイウェイ「首都高」。左が原画で、右が屋上キャンバスに描かれたもの
夢の未来都市「東京」。左が原画で、右が屋上キャンバスに描かれたもの
大型クレーンを使って地上から運ばれてきた高所作業車。地上6mまで対応する高所作業車にのって作品全体を撮影したのだが、屋上は地上35mの位置にある上、風であおられて作業車が揺れるため、高所恐怖症の記者の膝はガクガクだった

(編集部:小林 隆)
2009年 11月 13日