ブリヂストンは1月13日、環境タイヤ「ECOPIA」ブランドのスタンダード製品となる「ECOPIA EX10（エコピア イーエックステン）」を2月1日から発売すると発表した。発売サイズは50サイズで、価格はオープンプライス。

ECOPIA EX10 155/65 R14。高い制動性能を発揮するため、中央よりのブロックは2つのブロックを連結した2in1ブロックを採用している
ECOPIA EX10 195/65 R15。幅広のタイヤサイズでは、基本的なトレッドパターンのデザインは同じものの、タイヤ幅に対応するため一部異なるものが用いられている

　ECOPIA EX10は、タイヤのコンパウンドに使われているシリカとポリマーを結合させ、シリカを最適配置するNanoPro-Tech（ナノプロ・テック）技術を採用。これにより、タイヤ回転時に発生するエネルギーロスを抑制して転がり抵抗を低減するほか、タイヤサイドの形状をベーシックタイヤである「B'STYLE EX（ビースタイル イーエックス）」と比べ丸くすることや、重量バランスを最適化することでも転がり抵抗を低減。結果、B'STYLE EX比で、転がり抵抗を25％低減している。

　NanoPro-Techによるシリカ配置の最適化はウェット性能の向上にも寄与し、排水性能を考慮したトレッドパターンにより、ウェットブレーキ時（水深2mm、速度80km/h）の停止距離はB'STYLE EXに比べ、33.5mから28.9mへと14％短縮したとしている。

従来タイヤのポリマーとシリカの結合関係。紫色の小さな球がポリマーで、白色の球がシリカ。シリカ同士が擦れあって発熱し、エネルギーロスが発生	左図の場合の発熱図。赤い部分が発熱個所
EX10の末端変性ポリマー。シリカを分散させ、発熱を抑制。結果エネルギーロスを低減している	白い部分がシリカ。シリカの配置も最適化したと言う
タイヤの断面図。これはB'STYLE EXで、タイヤサイド部の赤い部分が発熱部分	EX10の断面図。タイヤサイド部の形状を変更することで、発熱を抑制

　EX10の発売に伴い、同サイズのB'STYLE EXは販売を終え、EX10がブリヂストンのベーシックタイヤとなる。また、同社は従来からエコタイヤとして「ECOPIA EP100（エコピア イーピーヒャク）」をラインアップしてきたが、EX10より転がり抵抗に優れ、高い燃費性能を持つEP100は“エコプレミアム”、低燃費と安全性を両立させたEX10は“エコスタンダード”と位置づけ販売を行っていく。

　EX10、EP100とも「低燃費タイヤ等の普及に関する表示ガイドライン（ラベリング制度）」に基づいた低燃費タイヤグレーディング情報を公開している。タイヤサイズとグレード一覧は下記のとおり。

●ECOPIA EX10

●ECOPIA EP100