NEXCO中日本、圏央道 海老名JCT~海老名IC間 開通式を開催
圏央道と専用連絡路の走行写真も掲載

圏央道 海老名JCT~海老名IC 通り初めの模様

2010年2月27日開催



 NEXCO中日本(中日本高速道路)は2月27日、同日15時に開通した首都圏中央連絡自動車道(圏央道)海老名JCT(ジャンクション)~海老名IC(インターチェンジ)間の開通式を開催した。式にはNEXCO中日本 会長の矢野弘典氏のほか、来賓として、神奈川県知事 松沢成文氏や多くの衆参議員らが訪れた。

開通式であいさつを行うNEXCO中日本 会長 矢野弘典氏

 矢野氏によれば、海老名JCTから海老名ICの1.9kmは、1998年12月に事業化され、11年2カ月で完成したと言い、予定より1カ月早く開通にこぎ着けたと言う。また、今回の開通により、これまで東名高速道路 厚木ICに集中していた交通が海老名ICへ分散され、厚木IC周辺の道路の混雑が緩和され、また、海老名市や寒川町など相模川東側地域では、混雑している相模川に架かる橋を渡らずに、海老名ICから東名高速を利用できるようになると、その効果を説明。「この開通によって、物流の効率化や地域の経済活動の活性化などの効果が期待されるだけでなく、日常的な利便性を実感していただけると思う」と述べた。また、今回開通した区間は、東名高速と中央自動車道を繋ぐ重要な路線の1区間になると言い、今後も引き続き尽力していくとした。

 来賓代表としては、神奈川県知事の松沢氏のほか、衆議院議員の甘利明氏、中塚一宏氏、橘秀徳氏、後藤祐一氏、本村賢太郎氏、勝又恒一郎氏、参議院議員の金子洋一氏が祝辞を述べた。松沢氏は「今回の開通は私ども神奈川県にも待ちに待った圏央道の県内区間の最初の開通であり、この区間の事業を担当されたNEXCO中日本の皆さま方や、国土交通省をはじめとする多くの関係者の皆さまの長年に渡るご尽力と、地元の皆さまによるご理解、ご協力に心から感謝を申し上げる」と関係者や地元住民への謝意を述べ、「沿線では神奈川の企業誘致策が進められ、圏央道に期待する企業がすでに数多く進出しておりますが、圏央道の整備により今後も企業立地の促進など地域の活性化にも弾みがつく」と期待を語った。

神奈川県知事 松沢成文氏衆議院議員 甘利明氏衆議院議員 中塚一宏氏
衆議院議員 橘秀徳氏衆議院議員 後藤祐一氏衆議院議員 本村賢太郎氏
衆議院議員 勝又恒一郎氏参議院議員 金子洋一氏参加者全員起立で万歳三唱

 開通式典の後、引き続きテープカットとくす玉開披が行われ、その後海老名ICへと移動して、地元警察や開通式出席者らの乗ったクルマ、計45台によって通り初めが行われた。

海老名ICで行われる予定だった鋏入れ式は、雨天のため開通式会場で引き続き行われた白バイとパトカーを先頭に、来賓者らが乗った車が通り初めを行った通り初めでは神奈川県立有馬高校吹奏楽部によるブラスバンド演奏も行われた
開通数時間前の海老名IC料金所海老名ICは相模川沿いの県道43号に繋がる。左折すると小田急厚木駅が近い今回開通した海老名ICより先(八王子方面)の建設状況。橋脚はできている

圏央道の走行写真を掲載
 出席者の通り初めの後、我々記者らも海老名ICから厚木ICまで走ることができたので、その模様を写真で掲載する。走行したルートは海老名ICから圏央道を通り、海老名JCTから専用連絡路を通って厚木ICで降りるというもの。

走行ルートは写真右下の海老名ICから、写真左手の海老名JCTを通り、東名高速と併走する専用連絡路を通って右上の厚木ICに向かう海老名ICの料金所を過ぎたところ。左手に見えるのが圏央道で海老名JCTは後方に位置するのでグルっと180度ターンする形となる「東京 名古屋」の案内看板。将来的には八王子方面への分岐がここにできる
圏央道へと合流する部分圏央道本線。道は広いが暫定で片側1車線。将来的には片側2車線になる海老名JCTまではほぼ真っすぐ。まわりに高い建物もなく見晴らしがよい
圏央道から西の方向を見る。天気がよければ富士山も見える圏央道から東の方向を見る。こちらも見晴らしはよい海老名JCTまで800mの看板。案内看板は東名方向のみだが、将来的には右側に新湘南バイパス方面の看板が付くのだろう
海老名JCTまで400mの看板。左手のナイター施設は海老名運動公園のもの海老名JCTへの分岐。将来的には右側の本線が新湘南バイパス方面へと続くが、ガードレールによって規制されている
海老名JCTに入る。上を横切るのは東名から圏央道の新湘南バイパス方面へ合流する道。2012年度開通予定海老名JCTの案内看板。右は専用連絡路に繋がり、厚木ICから東名の名古屋方面に合流、直進はそのまま東名の東京方面に合流する緩やかに左にカーブ
その先で東京方面と厚木 名古屋方面が分岐する。今回は厚木方面に向かう長い右カーブが続く。ちょうど東名の上を越えているややカーブがきつくなり、道が下り始める
カーブが終わると道が2車線に変わる右に平行して走るのが東名。走っているのが連絡路になる右車線が東名への合流、左車線が厚木IC出口へと繋がる
案内板右手を見ると東名を走るクルマが見える左手を見ると、ここが相模川の上だということがわかる
連絡路の案内看板。小田原厚木道路方面に行く場合も左側の車線を走る東名名古屋方面と厚木IC出口、小田原厚木道路方面との分岐厚木IC出口方面へ進む
厚木IC出口方面右側から流れてくるのは東名から厚木ICに流出してきたクルマ厚木IC料金所

圏央道 海老名IC開通記念割引
 なお、開通日から3月31日までの間、全車種(ETCの有無にかかわらず)を対象とした開通記念割引が実施される。対象となるのは、海老名ICから流入し、隣の厚木ICか横浜町田ICで流出する場合と、その逆の厚木IC/横浜ICから流入して海老名ICで流出した場合。いずれの場合も、軽自動車、普通車、中型車で100円引、大型車で150円引、特大車で200円引となる。

(瀬戸 学)
2010年 3月 1日