トヨタとテスラ、電気自動車開発で提携
トヨタはテスラに5000万ドルを出資

テスラモーターズが開発中の5ドアサルーン「モデルS」

2010年5月21日発表



 トヨタ自動車とテスラモーターズは5月21日、電気自動車とその部品の開発、生産システムおよび技術に関する業務提携を実施していくことで基本合意したと発表した。今後両社は、専門チームを組織し、具体的な提携業務の内容や対象範囲等について、検討を開始すると言う。

 なお、今回の業務提携に伴い、トヨタはテスラに対して総額5000万ドルを出資し、テスラの株を保有する。

 テスラは電気自動車専業の自動車メーカーで、すでに「ロードスター」を1000台以上販売。2011年には5ドアサルーンの「モデルS」を発売することをアナウンスしている。バッテリーについては、パナソニックとの共同開発を2010年1月に発表していた。

 トヨタとテスラの米国での共同記者会見には、テスラのイーロン・マスクCEOのほかカリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガー知事も出席した。この会見でトヨタの豊田社長は、自身も出向経験のあるトヨタとGMの合弁事業であったNUMMI(New United Motor Manufacturing)の跡地の一部をテスラが購入し、電気自動車の生産を開始することに触れ、NUMMI跡地のあるカリフォルニア州知事のシュワルツネガー氏と、マスクCEOに感謝の意を述べている。

 NUMMIは2010年4月1日に最後の生産車を送り出し、26年間の操業を終了。従業員が解雇されることから、カリフォルニア州においてその雇用などが問題となっていた。

(編集部:谷川 潔)
2010年 5月 21日