アストンマーティン、新型「V8 ヴァンテージS」を発売
新開発7速セミATの採用のほか、エンジン出力・トルクが向上

V8 ヴァンテージS

2011年1月25日(現地時間)発売
日本導入時期:4月上旬



 英アストンマーティンは1月25日(現地時間)、「V8 ヴァンテージ」の高性能モデル「V8 ヴァンテージS」を発売した。日本には4月上旬に導入予定で、価格は未定。ボディータイプはクーペとコンバーチブルを用意する。

 V8 ヴァンテージSは、新開発のトランスミッション「7速スポーツシフトII」を標準装備した。機構がシンプルで軽量にできるメリットから、デュアルクラッチではなくシングルクラッチシステムを採用した。V8 ヴァンテージが搭載する「スポーツシフト」も0.2秒以下でのシフトチェンジが可能とされているが、さらに20%高速化したと言う。

 また、7速スポーツシフトIIはスポーツシフトより24kg軽量化され、デュアルクラッチよりも50kg以上軽量、マニュアルトランスミッションよりクイックと、その性能をアピールしており、7速スポーツシフトII搭載モデルへの需要が集中することが予測されることから、マニュアルトランスミッションの設定はない。

 エンジンはV8 ヴァンテージと同様にV型8気筒 4735ccを搭載するが、バルブ付きのエアインテークシステムの採用、点火プログラムの改良により、最高出力が10bhp、最大トルクが20Nm増となる430bhp(436PS)/7300rpm、490Nm/5000rpmを発生。最高速は305km/h。

 ボディーサイズは4385×1865×1260mm(全長×全幅×全高、クーペ。コンバーチブルの全高は1270mm)、ホイールベースは2600mm。車重はクーペが1610kg、コンバーチブルが1690kg。コンバーチブルの幌は自動開閉が可能で、30km/hまで操作できる。

 エクステリアでは、エンジンとフロントブレーキに外気を導くための大型エアインテークを備えた、新デザインのフロントバンパーを採用するほか、ダイヤモンド研磨仕上げの新型19インチホイールを装着。ブレーキシステムもアップグレードされ、フロントのブレーキディスクは355mmから380mmに拡大するが、材質に鋳鉄とアルミを使うことで重量を0.4kg軽量化。さらにペダル踏力を軽減し、踏み込み量を短縮するという「ブースター」が装備される。

 そのほかの改良点としては、同社初のHSA(ヒルスタートアシスト)の装備、ダンパーバルブのチューニング、リアスプリングのレート変更(クーペ)などが挙げられる。また、タイヤについては、ブリヂストンと共同開発したポテンザ RE050を標準装備し、V8 ヴァンテージより前後とも10mm幅が広がったとしている。

(編集部:小林 隆)
2011年 1月 26日