日産「NV200」がNYの次世代“イエローキャブ”に パノラミックルーフ、乗客用電源、USBプラグなど備えた専用車両を導入 |
日産自動車は5月4日、米国ニューヨーク市のタクシーに、同社のバン「NV200」をベースとした専用車両が選ばれたと発表した。2013年後半から導入が始まり、1万3000台全車が同車になり、10年間使用される。
「イエローキャブ」の通称で知られる同市のタクシーは、2007年から次世代型を検討する「タクシー・オブ・トゥモロー」プロジェクトを開始。2009年12月に自動車メーカーからの提案を募集した。最終選考には日産と米国フォード・モーター、トルコのカルサン・オートモーティブが残り、最終的に日産が選ばれた。
ニューヨーク市のタクシー専用車両となるのは、NV200をベースとしたもので、2リッター4気筒エンジンとトラクションコントロールシステム、横滑り防止装置「VDC」を搭載、4名の乗客と荷物を載せることができる。
クラクションは車外灯と連動することで音量を抑え、騒音低減を図っているほか、1万3000台が年間累計5億マイル(約8億467万km)を走行するというイエローキャブにふさわしい耐久性も備えていると言う。
シートは本革調ファブリックの抗菌仕様で、乗客用には前席と独立して動作する後席用ブドウポリフェノールクリーンフィルター付きエアコン、読書灯、足下照明、12V電源コンセントと2つのUSBプラグ、シェード付きのパノラミックルーフを備える。
乗降には開閉時警告灯付きのスライドドアを採用し、ヒンジドアよりも歩行者や自転車へのリスクを軽減すると言う。また、乗降用の補助ステップと手すりも備える。
ドライバーズシートは6段階調整可能なランバーサポート付きで、カーナビとテレマティクスシステムを搭載。運転席・助手席サイドエアバッグ付SRSエアバッグシステムと前席・後席SRSカーテンエアバッグシステムを備える。
価格は約2万9000ドルの見込み。メキシコの同社クエルナバカ工場で生産される。
あわせて同社は電気自動車「リーフ」6台と充電設備を、同市タクシーとして提供。2012年からパイロットプログラムを開始する。
(編集部:田中真一郎)
2011年 5月 5日