マツダ、新型「デミオ」に搭載予定の新直噴エンジン「スカイアクティブ-G 1.3」公開
「人とくるまのテクノロジー展2011」で展示

スカイアクティブ-G 1.3

2011年5月18日発表



 マツダは5月18日、次世代技術の総称「SKYACTIV(スカイアクティブ)」を商品化するにあたり、その第一弾として直噴1.3リッターガソリンエンジン「スカイアクティブ-G 1.3」の詳細を公開した。同エンジンは、5月18日~20日の期間にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催されている自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2011」に出展する。

 同エンジンは、2011年前半に発売を予定している新型「デミオ」に搭載されるもので、アイドリングストップ技術「i-stop(アイ・ストップ)」やCVTと組み合わせることで、10・15モード燃費30km/Lを実現する。

 特徴点としては、レギュラーガソリンを燃料とする自動車用量産エンジンとして史上最高を謳う圧縮比14.0を採用し、低回転高負荷領域での効率化を図った。この高圧縮比とマツダ初の「デュアルS-VT」(可変バルブタイミング機構)の組み合わせにより、従来にないミラーサイクル化を実現したほか、ロングストローク化したコンパクトな燃焼室設計などにより徹底した効率化が図られる。

 また、軽量・高剛性のアルミ合金製エンジンブロックを採用したほか、機械抵抗の30%低減化、徹底したノッキング対策などを実施。i-stopでは作動頻度を向上させるとともに、再始動時の燃料噴射量を低減して燃費性能を8%向上させたと言う。

 なお、同社はスカイアクティブを用いて自動車のベース技術を徹底的に改良し、その上で段階的に減速エネルギー回生システムやハイブリッドシステムといった電気デバイスを投入していくという「ビルディングブロック戦略」を発表しており、まずは2015年までにグローバルで販売するマツダ車の平均燃費を、2008年比で30%向上させることを目標に掲げている。

主要諸元
・直列4気筒1.3L直噴ガソリンエンジン(i-stop付)
・排気量:1298cc
・ボアxストローク:71.0mm×82.0mm
・圧縮比:14.0
・最高出力(ネット):62kW(84PS)/5400rpm
・最大トルク(ネット):112Nm/4000rpm

(編集部:小林 隆)
2011年 5月 18日