自工会、FMラジオ局と共同制作した「耳カー」出発式
“耳”だけにスペシャルゲストであの人も登場

自工会 理事・事務局長の岩武俊廣氏(中央)、スペシャルゲストのマギー審司さん(右から2人目)ほか出席者一堂と耳カー

2011年9月26日開催



 日本自動車工業会は9月26日、12月3日~12月11日の会期で行う「第42回東京モーターショー2011」の告知活動の一環として、FMラジオ局のエフエム東京、J-WAVEと共同で制作した「耳カー(みみかー)」の除幕・出発式を都内で開催した。

 耳カーとは、「どんなクルマが世界を変える?」をテーマとした質問をユーザーに投げかけ、その回答を収集するプロモーション活動で使われるクルマ。例えば「リッター100km/Lのクルマがほしい」「会話ができるクルマを買いたい」など、クルマにまつわる内容であれば投稿可能となっている。

 車両はファンカーゴをベースに、リアドアの両側に140×210cm(幅×高さ)のFRP製の“耳”を装着。耳の内側にICレコーダーを内蔵し、そこに声を集積していく。ちなみに片耳30kgの重量があるそうで、特装車両として車検を取得している。制作期間はおよそ1カ月と言う。

 耳カーはエフエム東京モデルとJ-WAVEモデルの2台を用意し、エフエム東京モデルで収集した声は「シンクロノシティ」(月~木曜日/16時~18時45分)で、J-WAVEモデルで収集した声は「CIRCUS CIRCUS」(金曜日/16時30分~20時)で紹介する。さらに、両局共同で運営する特設サイト(http://www.mimicar.jp/)や、東京モーターショーの会場でも披露する。また、特設サイトは投稿が可能なほか、情報収集活動を行うエリア(都内)の予告も行う。

ファンカーゴベースの耳カー。FRP製の耳を装着し、内側にICレコーダーを内蔵してユーザーの声を収集する

自工会 理事・事務局長 岩武俊廣氏

 除幕・出発式では、自工会 理事・事務局長の岩武俊廣氏が12月に行われる東京モーターショーについて「今年は『世界一のテクノロジーモーターショー』と銘打って企画しており、最新鋭のクルマや最先端技術の展示を行う」と述べるとともに、次世代自動車やそれを取り巻く社会システムの展示、2輪・4輪の最新モデルの試乗会、自動車ジャーナリストによる「見どころガイドツアー」など、多彩な内容を用意していることをアピール。

 また、耳カーを使った活動に参加した理由については、東日本大震災で被災した岩手県、宮城県、福島県の復興支援策になるからと言い、収集した声に10円をかけた金額を各県に寄付することを明らかにするとともに、「多くの方がこの耳カーに声を寄せて頂くことにより、震災からの復興の一助となれるよう、モーターショー関係者一同願っている」と述べた。また、耳カーで集めた声については「これからのクルマがどのように変わって欲しいか、すぐには実現できなくても東京モーターショーに出展する自動車メーカー、部品メーカーにその声を伝え、実現に向けて務めていきたい」と、その意義を説明した。

 なお、除幕・出発式には“耳”にちなんだスペシャルゲストとして、マジシャンのマギー審司さんが登場。

 「耳、でっかくする仕事しててよかったなーと思います」と挨拶を行い会場を沸かせるとともに、自身が宮城県気仙沼市の出身であることから「(声を集める以外に)復興支援活動も一緒に行ってくれるということで、本当にうれしい」と、感謝の意を述べた。

 また、マギー審司さんも「どんなクルマが世界を変える?」と質問され、「未来を変えるクルマは空を飛べるクルマ、できればこの耳が羽になって空を飛んでくれると嬉しいですね。耳カーで、夢がでっかくなっちゃった!」と吹き込んでいた。

マギー審司さんTOKYO FMでパーソナリティを務める堀内貴之氏(右)J-WAVEでリポーターを務める土屋礼央氏
耳カーのアンベールの様子マギー審司さん、土屋礼央氏らも“耳”に声を吹き込んでいた

(編集部:小林 隆)
2011年 9月 26日