パナソニック、テスラにEV用リチウムイオン電池を供給 高級EVセダン「モデルS」に搭載 |
パナソニックとテスラモーターズは10月11日、自動車用リチウムイオン電池の供給契約を締結したと発表した。供給する自動車用リチウムイオン電池は、テスラの高級電気自動車(EV)セダン「モデルS」に搭載される。
この契約に基づき、パナソニックは、今後4年間でテスラが生産する自動車8万台分以上のリチウムイオン電池を供給。テスラ側では、6000台を超える予約分を含め、2012年に量産体制に入る「モデルS」の生産に十分な電池供給量を確保でき、同車の目標とするコストと利益の実現に目処をつけることができたとしている。
パナソニックが供給するリチウムイオン電池は、ニッケル系正極を用いた独自技術により、高エネルギー密度と、業界トップクラスの性能を実現すると言い、このニッケル系正極の技術をベースに、両社は共同で次世代電池を開発。モデルSに搭載される新しい電池は、テスラロードスターでの1500万マイル以上の走行実績および数千時間におよぶ電池パック試験により、高性能を実証してきたとする。
テスラの共同創業者で会長兼CEOのイーロン・マスク氏は、「世界のリーディング電池メーカーであるパナソニックが、EVの性能や価値を高めるためにテスラをパートナーに選んだことは、我々の技術に対する力強い後押しになる」「『モデルS』のバッテリーパックに、パナソニックの次世代電池が組み入れられることにより、比類なき走行距離と高性能を実現できる。パナソニックと素晴らしいパートナー関係を持つことができて、大変光栄です」とコメントているほか、パナソニック エナジー社社長の伊藤正人氏は、「高容量で走行距離を伸ばすなど、EV用に優れたリチウムイオン電池が開発できた。今後、テスラの『モデルS』への供給をスタートして、サスティナブルモビリティの促進に貢献していきたい」とコメントしている。
(編集部:谷川 潔)
2011年 10月 11日