フェラーリ、「レーシング・デイズ2012」でミカ・サロが激走!
「599XX エボリューション・パッケージ」が世界初走行

2012年3月16日~18日
鈴鹿サーキット



 フェラーリはフェラーリオーナー向けイベント「フェラーリ・レーシング・デイズ鈴鹿2012」を、三重県 鈴鹿サーキットで16~18日に開催した。

 これまで「フェラーリ・フェスティバル」として開催されてきたイベントを拡大したもの。これまでも行われてきたオーナーによる各種サーキット走行や、サーキット走行専用車「FXX」「599XX」によるプログラム、個人所有のフェラーリF1マシンを走らせる「F1クリエンティ」といったプログラムに加え、「458」のワンメイクレース「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・アジア・パシフィック」の第1戦や、クラシック・フェラーリのコンクール・デレガンス「コンコルソ・デレガンツァ」などのプログラムが新たに加わった。とくにフェラーリ・チャレンジ・トロフェオは日本初開催のイベントとなる。

 また、元スクーデリア・フェラーリのF1ドライバーであるミカ・サロが来場し、F1マシンでの走りを披露したほか、フェラーリ・チャレンジ・トロフェオにも参戦した。

 フェラーリ・アジアパシフィックのハーバート・アプルロス プレジデント&CEOは会見で「このイベントはおそらく日本最大、アジア最大のもの。フェラーリ・ワールドが日本に上陸したと言っていい。フェラーリにとって日本は重要なマーケットであり、今後も日本でNo.1であるように努力しなければならない。このようなイベントが、No.1の座を守るために必要」とレーシング・デイズの意義を語った。

パドックに並んだ参加車両。600台以上のフェラーリがやってきた

 

ミカ・サロのF1ショー

レーシング・デイズ2012のゲストは元スクーデリア・フェラーリのF1ドライバー、ミカ・サロ。F1をドライブしたほか、フェラーリ・チャレンジ・トロフェオにもゲスト参戦した
ミカ・サロは「F2008」でのドライブを披露。ホームストレートではスピンターンをサービス
奥様が日本人というミカ・サロ。「TVでF1のリポートもしているけど、自分はドライバーと自負している」と、F1開幕戦が行われているオーストラリアではなく鈴鹿に来た理由を語った

 

ミカ・サロのF1ショー

 

599XX エボリューション・パッケージ

3台の599XX エボリューション・パッケージが、FXXとともに走行した。「XX」プログラムは、サーキット走行専用車「FXX」「599XX」と、車両の保管、メンテナンス、年数回のドライビング・スクールやサーキット走行イベント、宿泊などのホスピタリティまでがセットになったパッケージ商品だ
599XXエボリューション・パッケージと599XXの違いは、側方排気になったことと、電子車両制御システムと連動する可変ウイングが着いたことなど。エンジンはパワーアップしている
こちらはミッドシップのFXX。599XXより前のモデルだ

 

ミカ・サロがゲスト参戦した「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ」

フェラーリ・チャレンジ・トロフェオはフェラーリの車両によるワンメイクレースで、現在の車両は458イタリア。イタリア、欧州、アジア・パシフィックの3シリーズがあり、アジア・パシフィックは年間6戦。この日が開幕戦となった
ミカ・サロはカーナンバー458でゲスト参戦。最後尾からスタートして、9ラップのうちに3位になるという“オーバーテイク大会”を見せてくれた
カーナンバー32の林選手を激しく追い上げる87のプレート選手(左)。トップでゴールしたのは林選手だった。ミカ・サロは3番目にゴールしたが、ゲスト参戦のため表彰はされず、3位は石川選手に

 

F1クリエンティ

F1クリエンティは、スクーデリア・フェラーリで使用したF1マシンを所有するオーナーが、そのマシンをサーキットで走らせるプログラム。F1マシンを譲り受けられるのは、フェラーリに選ばれた特別な顧客だけで、マシンの維持にはフェラーリの専門チームがあたる

 

そのほか

パドックに設けられたフェラーリ・ショールーム。注目の的は458スパイダーやFFなどの最新モデル
認定中古車の展示や試乗も行われたピレリによるピット作業体験。ホイールガンで458のタイヤの脱着を体験することができる
F40、599 GTO、F50など限定モデルの展示スペース
スポーツ走行やフリー走行などの各種サーキット走行プログラムが行われ、さまざまなフェラーリが走行を楽しんだ
パドックのテントが会場となった「コンコルソ・デレガンツァ」。1950年製の「195ツーリング・ベルリネッタ」から2008年の「SP1」まで、18台がその保存状態や来歴を競った。写真中はベスト・オブ・ショーに輝いた「250 GT SWB」(1961年)、右はプリザベーション・トロフィーを獲得した「250 GTO」
一般投票によるエクセレンス・カップを獲得した「ディーノ 206GT」(1968年)と「340 アメリカ・ヴィニャーレ・スパイダー」(1951年)。後者はわずか8台しか作られなかった希少車「SP1」(2008年)は名デザイナー レオナルド・フィオラヴァンティの手になるワンオフモデルで、発注したのは日本人
フェラーリ・アジアパシフィックのアプルロス プレジデント&CEOオーストラリアに居るアロンソとマッサからはビデオメッセージがよせられた
今年からフェラーリのオフィシャルウォッチベンダー、オフィシャルタイムキーパーになり、レーシング・デイズのスポンサードもするスイスの高級時計メーカー「ウブロ」から、ジャン・クロード・ビバー会長が直々に来日。「フェラーリもウブロも、製造の中心に人がいて、人の手によって魂のこもったものが作られる」。ビバー会長は素材やエンジン(=ムーブメント)へのこだわり、手作りによるエモーショナルな製品づくりがウブロとフェラーリの共通点と語ったウブロとフェラーリのコラボレーションモデル「ビッグ・バン フェラーリ」はチタン製(223万6500円)が世界限定1000本、マジックゴールド製(310万8000円)が世界限定500本。マジックゴールドは24金にセラミックを配合して傷がつきにくくしたウブロ独自開発の素材。ビバー会長は自らのペンでマジックゴールドを引っ掻き、傷がつかないところを見せた

(編集部:田中真一郎)
2012年 3月 19日