富士通テン、ニンテンドーDSとつながる9型大画面ナビ「AVN-ZX02i」など6機種 イクリプス カーナビ2012年夏モデル。「クルマでDS」に対応 |
富士通テンは5月16日、ECLIPCE(イクリプス)カーナビ 2012年夏モデル6機種を発表した。2012年夏モデルでは、ニンテンドーDSとつながる「クルマでDS」対応の9型大画面モデル「AVN-ZX02i」、2DINインダッシュモデル「AVN-Z02i」のほか、4機種をラインアップ。発売日はいずれも7月上旬で、価格はオープンプライス。
商品名 | 型番 | 店頭予想価格 | 発売日 |
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/地上デジタルTV 9.0ワイド VGA AVシステム | AVN-ZX02i | 22万円前後 | 7月上旬 |
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/地上デジタルTV 7.0ワイド VGA AVシステム | AVN-Z02i | 18万円前後 | |
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/地上デジタルTV 7.0ワイド VGA AVシステム | AVN-V02BT | 16万円前後 | |
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/地上デジタルTV 7.0ワイド VGA AVシステム | AVN-V02 | 14万円前後 | |
メモリーナビゲーション内蔵 ワンセグ/CD 7.0ワイド VGA AVシステム (バックアイカメラセット) | AVN112MBC | 9万円前後 | |
メモリーナビゲーション内蔵 ワンセグ/CD 7.0ワイド VGA AVシステム | AVN-Z02i | 7万5000円前後 |
9型大画面ナビ「AVN-ZX02i」 |
7型2DINナビ「AVN-Z02i」。AVN-ZX02iとAVN-Z02iが「クルマでDS」に対応する |
クルマでDSを実行中のニンテンドーDS | クルマでDSのカード。カーナビと通信するためのBluetoothモジュールが内蔵されている | 左が7型のAVN-Z02i、右が9型のAVN-ZX02i。 |
量販を狙う機種となる「AVN-V02」 |
ワンセグタイプの7型2DINカーナビ「AVN112M」 |
富士通テン CI技術本部 技術三部 製品仕様企画チーム チームリーダー 永元覚氏 |
発表会では、新たに搭載したニンテンドーDSとつながる機能「クルマでDS」について解説。9型大画面のAVN-ZX02iと、7型2DINサイズのAVN-Z02iがその対応機種となり、ファミリードライブにおける退屈を追放するものであると言う。
富士通テン CI技術本部 技術三部 製品仕様企画チーム チームリーダー 永元覚氏は、「『長距離ドライブ中に子供に退屈してほしくない親』は94%、『渋滞中にやることがなくて、退屈だと感じる子供』は84%になる」と、同社独自の調査を紹介。AVN-ZX02iは、7型2DINカーナビの約1.8倍の大画面を持ち、直射日光補正機能などを備える同社独自の画像処理専用プロセッサー「Vivid View Processor 3」搭載することで、WVGA(800×640ピクセル)の画面に美しく描画することができると言う。
この9型大画面を持つAVN-ZX02iには、車種専用の取り付けキットが用意され、当初ラインアップされるのは、「プリウス」「フィット/フィットシャトル」「アルファード/ヴェルファイア」になる。「ノア/ヴォクシー」「プリウスα」「アクア」「ステップワゴン」については、順次発売されていく。
富士通テンは、9型の大画面カーナビ「AVN-ZX02i」と、クルマでDSをメインに夏のカーナビ商戦を戦っていく | 「長距離ドライブ中に子供に退屈してほしくない親」は94% | 「渋滞中にやることがなくて、退屈だと感じる子供」は84% |
9型は、2DINカーナビで一般的な7型の約1.8倍の面積になる | WVGAのタッチパネルを搭載する。解像度は、9型も7型も同様 |
直射日光補正機能などを備える同社独自の画像処理専用プロセッサー「Vivid View Processor 3」 | 9型大画面のAVN-ZX02iは、独自サイズとなるため、車種別取り付けキットを用意 |
AVN-ZX02iとAVN-Z02iには、ニンテンドーDS用のソフト「クルマでDS」を同梱。このクルマでDSのカードには、Bluetoothユニットが内蔵されており、Bluetooth経由でAVN-ZX02i/AVN-Z02iとの連携が行われる。
クルマでDSは、ファミリードライブを楽しくするために、現在地付近の「ご当地クイズ」が出題されたり、ご当地キャラによる「観光案内」が行われたりするほか、ニンテンドーのユーザーキャラクターであるMiiとの交流機能を備える。
また、クイズや観光案内だけでなく、ニンテンドーDSの手書き文字認識機能を利用して「ナビリモコン」としても使用可能。検索したい場所を、ニンテンドーDSのタッチパネルを使って手書き入力。検索にマッチして、最大100件までのスポットが表示されるので、行きたいスポットを選択し、AVN-ZX02i/AVN-Z02iに送信すれば目的地設定が完了する。
クルマでDSの仕組み | ご当地クイズ。位置情報を共有することで、現在地にちなんだクイズが出題される | 観光案内。これも位置情報を活かしたコンテンツになる |
パーソナルキャラクターであるMiiを使ったコンテンツも用意 | ナビリモコン。ニンテンドーDSの手書き文字認識機能を利用した検索システム | 基本的なナビの使い勝手であるスクロール操作も改善 |
カーナビでは、スマートフォン連携がトレンドとなっているが、ニンテンドーDSとの連携を選択した点について、「子供を退屈させないということで選んだ。クルマで楽しく過ごすことでお父さんも楽しくなり、安全運転に寄与する。子供が持っていることの多いニンテンドーDSにした。ほかのモバイルゲーム機もあるが、任天堂のシェアを考えてコラボレーションした。任天堂は子供を楽しくすることについては世界一の企業」(永元氏)と語り、当面スマートフォンやほかのモバイルゲーム機器での展開はないとした。
クルマでDSの開発は、任天堂と富士通テンが共同で行っており、AVN-ZX02iとAVN-Z02iの2機種への同梱のみが行われる。ソフト短大での別売などは、対応機種の拡大によって、考えていくものであるとした。
イクリプス カーナビ2012年夏モデルは、2012年2月の地図をベースに、新東名に対応したものだが、クルマでDSは、2011年5月時点の地図をベースに東京スカイツリーなど主要なスポットを収録したものになる。イクリプス カーナビでは地図の差分更新に対応し、最新の道路が反映されるが、クルマでDSは地図のアップデートは行えない構造になっている。スポット検索をクルマでDSで行い、ルート設定はカーナビで行う仕組みのため、この差はそれほど問題にならないだろう。ご当地クイズに関しても、1万問ほど収録されているため、長期間楽しめるコンテンツになっている。
AVN-ZX02iとAVN-Z02iは、ニンテンドーDSとの連携だけでなく、スマートフォンとの連携も図られている。iPhoneに同社がAppStoreで公開している「Drview」をインストールし、別売ケーブルでカーナビと接続することで、iPhoneのカメラからの映像をカーナビに表示。その映像上に案内情報を表示できる。
iPhoneを使ってスマートフォン連携も可能 | 従来のスマートフォンアプリも利用できる | 2012年夏モデルのラインアップ |
Drviewのデモ機 | iPhoneの奥の壁に、道を描いた紙が貼られている | ナビ上での表示。右画面がiPhoneから送られてきた映像。吹き出しが、つぶやきポイントであることを示している |
そのほか、昨年発売したカーナビ「AVN-F01i」用にリリースされたiPhoneアプリ、「TwitDrive」(つぶやき共有)、「とこ Car」(駐車場で車を探索)、「Car ニュースリーダー」(ニュースの音声読み上げ)の利用も可能となっている。
(編集部:谷川 潔)
2012年 5月 16日