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富士通テン、“地図データ自動更新機能”を持つSZシリーズなど2014年秋モデル9機種

「Future Link」を採用。「CarafL(カラフル)」を進化させナビ&オーディオ操作も実現

専用取り付けキットでプリウスに装着された9型AVN「AVN-SZX04i」
2014年11月上旬発売予定

オープンプライス

 富士通テンは、イクリプスカーナビの2014年秋モデル9機種を発表した。通信ユニットが付属して地図データが毎月自動更新されるSZシリーズの「AVN-SZX04i」「AVN-SZ04iW」「AVN-SZ04i」、スマートフォン連携機能を強化して、スマートフォンアプリ「CarafL(カラフル)」で従来からの目的地検索に加え、ナビやオーディオの音声操作も可能になったZシリーズの「AVN-ZX04i」「AVN-Z04iW」「AVN-Z04i」、「シンプルメニュー」で簡単に扱えるAVN Liteシリーズの「AVN-G04」「AVN134MW」「AVN134M」をラインアップ。11月上旬の発売予定で、価格はすべてオープンプライス。

SZシリーズ

種類型番店頭予想価格
メモリーナビゲーション内蔵/通信ユニット SD/DVD/Bluetooth/Wi-Fi/地上デジタルTV 9型WVGA AVシステムAVN-SZX04i200,000円前後
メモリーナビゲーション内蔵/通信ユニット SD/DVD/Bluetooth/Wi-Fi/地上デジタルTV 7型WVGA AVシステムAVN-SZ04iW120,000円前後
メモリーナビゲーション内蔵/通信ユニット SD/DVD/Bluetooth/Wi-Fi/地上デジタルTV 7型WVGA AVシステムAVN-SZ04i120,000円前後

Zシリーズ

種類型番店頭予想価格
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/Bluetooth/Wi-Fi/地上デジタルTV 9型WVGA AVシステムAVN-ZX04i170,000円前後
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/Bluetooth/Wi-Fi/地上デジタルTV 7型WVGA AVシステムAVN-Z04iW90,000円前後
メモリーナビゲーション内蔵 SD/DVD/Bluetooth/Wi-Fi/地上デジタルTV 7型WVGA AVシステムAVN-Z04i90,000円前後

AVN Lite

種類型番店頭予想価格
メモリーナビゲーション内蔵 DVD/CD/地上デジタルTV 7型WVGA AVシステムAVN-G0470,000円前後
メモリーナビゲーション内蔵 CD/ワンセグ 7型WVGA AVシステムAVN134MW60,000円前後
メモリーナビゲーション内蔵 CD/ワンセグ 7型WVGA AVシステムAVN134M60,000円前後

 新たにラインアップされたSZシリーズはNTTドコモの3G回線を利用する通信ユニットを備えており、特別な手続きや接続作業なども必要なく本体とデータセンターが常に通信状態になる製品。この通信を使って市販カーナビで初めて、毎月のデータ更新で全国すべての道路情報が自動更新される新サービスを提供する。2017年10月までは通信費と地図データの更新費用なども必要なく無料となり、それ以降は通信費と更新費を合わせて3万円で2年間で契約の更新が可能となっている。

 具体的には、装着車のキー操作でACC(アクセサリー)状態になったときに新しい地図データがないか通信でチェックし、更新データが見つかったときは15分ほどかけてダウンロード。エンジンキーがオフになってから5分ほどで地図データの書き換え作業を行うとのこと。これにより、ユーザーは自分で意識的に操作などを行わなくても、購入から最大3年間はデータセンターに用意された最新の地図データでルート案内などを利用できる。

 また、通信機能を使い、データセンターに用意されたデータベースを使った予測候補やAND検索などのフリーワードで目的地を検索したり、事前設定で目的地に近づいたとき、目的地の周囲にある駐車場を自動検索して地図上に表示して新しい目的地に再設定する機能なども搭載している。

「AVN-SZX04i」
「AVN-SZ04iW」
「AVN-SZ04i」
2014年秋モデルの大きな目玉は「自動地図更新」。SZシリーズの3機種で対応する
通信ユニットを使って地図更新に加え、施設情報や駐車場のリアルタイム満空情報なども手に入れる
通信ユニットはセイコーソリューションズ製。エリアの広さからNTTドコモの3G CDMAが選択されている
AVN-SZX04iのフロントパネル内部。地図用と音楽用のSDメモリーカードスロットや地上デジタルTV用のmini-B-CASスロットを備えている

 Zシリーズでは2013年の秋モデルから導入した対話型エージェントアプリ「CarafL(カラフル)」を進化させ、これまでの対話型音声入力による目的地検索に加え、自宅を目的地に設定したルート案内、地図の表示方法の変更、音楽の再生やソースの切り替えなど、カーナビやオーディオの操作が音声によって行えるようになった。

 このほか、地図表示のピンチイン・ピンチアウト操作対応、別売りケーブルを使ったHDMI入力対応などの新機能を追加。なお、Zシリーズの追加内容はSZシリーズにも導入されている。AVN Liteシリーズでは文字入力方式に「50音直接入力方式」を追加した。

「AVN-ZX04i」
「AVN-Z04iW」
「AVN-Z04i」
「AVN-G04」
「AVN134MW」
「AVN134M」
富士通テン 代表取締役社長 山中明氏

 10月15日に行われた製品発表会では、新発売する9機種の解説に合わせ、富士通テン 代表取締役社長の山中明氏から同社の新しいサービステーマ「Future Link」について説明が行われた。

 これまでにも同社では、2011年にスマートフォン連携、2013年にセンター連携と音声認識などをカーナビに導入してユーザーに提供してきたが、山中氏は「これからは単なるカーナビメーカーではなく、つながる車載情報機器とサービスなどを提供して、クルマの価値をより高めていくようなメーカーに進化していきたい」というビジョンを語り、新製品に投入した地図の自動更新機能を新しいサービスの第1弾として、より簡単にユーザーに提供していきたいと語っている。

「Future Link」では、車載器としてのカーナビをネットワークにつなげることで、外部から道路状況の変更や気象状況などの公共サービスとしての情報を受け取り、車両側からも走行状況やドライバーの状態などを発信することで車車間通信、歩車間通信などにも広げていくことも視野に入れている
通信機能を標準装備するSZシリーズは、通信環境が利用できる場合は最新の地図データや駐車場のリアルタイム満空情報、最新の目的地情報などをフル活用。通信できない状態でも本体メモリーに収めた情報でナビゲーションする“ハイブリッドなカーナビ”という位置づけ

(編集部:佐久間 秀)