日本ミシュランタイヤは、新スタッドレスタイヤ「 X-ICE XI3（エックスアイス エックスアイスリー）」を9月1日から発売する。発売サイズは14インチ～18インチの計32サイズで、価格はオープンプライス。

　X-ICEシリーズの第3世代モデルとなるX-ICE XI3は、スタッドレスタイヤへの基本要求であるアイス性能の向上を第一に目指すとともに、耐久性、省燃費性、静粛性も高次元で確保することを目指して開発された。

X-ICE XI3は転がり抵抗の低減にも配慮して開発。同社では転がり抵抗に配慮した製品に「GREEN Xマーク」を表示している

　ブロックでは剛性を保ちつつ、吸水とエッジ効果を実現するクロスZサイプ、マイクロポンプに加え、ブロックエッジに独自のカッティングを施し、エッジ効果を増大させる「ZigZagマイクロエッジ」を新たに配置する「トリプル・エフェクト・ブロック」を採用し、アイス路面でのグリップ力を向上させた。

　また、従来のX-ICE XI2に対しブロック数を15％増やした「115％ブロック」を採用し、耐久性を損なうことなく溝とエッジの増加に成功した。これにより排水性や雪を掻くスノー性能だけでなく、エッジ効果によるブレーキ性能やトラクション性能も大幅に向上したと言う。

　コンパウンドには、低温での柔軟性と常温でのトレッド剛性を最大限に高めたシリカベースの「フレックスアイスコンパウンド」を採用し、力強いグリップに不可欠な柔軟性と安定した剛性を両立した。

トリプル・エフェクト・ブロック	最新のシミュレーションツールを用いて均一な接地面圧を確保した	ZigZagマイクロエッジ
バリアブルアングルサイプにより多方向へのエッジ効果を発揮し、安定感のある運転を実現	115％ブロック	フレックスアイスコンパウンド

X-ICE XI2に比べアイスブレーキ性能が約9％向上した

　トレッドパターンは、センターからV字型に広がる独創的なデザインで、アイス・スノー性能の両立をはじめ、ハイドロプレーニング現象を抑制することでシャーベット路面での性能も向上した。また、トレッドデザインは深溝構造を採用し、50％摩耗時でも新品時のトレッドデザインを極力維持することで初期性能の維持を実現したと言う。

　これらにより、X-ICE XI2に比べアイスブレーキ性能が約9％向上している。

　そのほか、ノイズ周波数をコントロールすることでドライバーに届く不快な音域を抑制し、静粛性を高めた。また、溝の形状の最適化、縦穴「サイレントアイ」の配置により、空気の流れで発生するノイズを低減するとともに、偏摩耗の抑制による摩耗後のノイズ低減にも成功した。さらにブロックの耐久性の向上により、高速耐久性がアップすることでスピードレンジ「Hレンジ」（一部サイズを除く）を実現している。

新Vシェイプデザイン	トレッドデザインは深溝構造を採用し、50％摩耗時（写真右）でも新品時（写真左）のトレッドデザインを極力維持することで初期性能の維持を実現している