長期レビュー
カメラマン高橋学のはたらくスバル「レヴォーグ」
第3回:ナビなし生活5カ月目、の巻
(2014/12/31 11:54)
Car Watchの読者のみなさまこんにちは。7月中旬に納車された我がレヴォーグですが早5カ月。順調に距離も重ね1万4000kmを超えたところです。
さて、今回はカーナビの話です。レヴォーグのナビってライン装着されるメーカーオプションの設定がないんですよね。すべて後からディーラーで装着するんです。今までのレガシィに設定されていたマッキントッシュオーディオとか、そういうのも全部なし。ちなみに最新のレガシィにはメーカーオプションのナビもありますし、オーディオもマッキントッシュからハーマンカードンに変更されたシステムの設定もちゃんとあります。
サイズや価格の面でレガシィの後継的な側面を持つレヴォーグですが、スバルのラインアップ中のポジションにおいては必ずしもそうではないんですよね。それは、ナビやオーディオに限らずここまで乗ってきたレヴォーグのいろいろなところで感じるのですが、その辺は連載中にチラチラ触れることになると思います。とりあえず今回はレヴォーグそのものではなくナビの話ということで。
ナビを付けない、という選択
ディーラーオプションしかない=いつでも装着できる、っていうことですよね。しかも発表当時のレヴォーグの話題性の大きさからするとアフターパーツとしてジャストフィットする大画面ナビとか、ディーラーオプションより魅力的なタイプが登場するのではないか?なんて期待も少々ありまして、基本純正好きではありますが今回はアフターパーツも視野に入れつつとりあえずナビなしで注文してみました。
とは言ってもドコへ行くにもナビ頼りの生活が長すぎたので今さら紙の地図に戻るわけにも行かず、編集部からの「カーナビを付けるまでの間、今話題のスマホナビでも使ってみたら?」との提案に安易に乗っかったような形でしばらくの間過ごすこととなりました。で、数ある中から選んでみたのが「MapFan+」っていうiOS向けスマホナビアプリです。
ならばスマホのナビアプリMapFan+を使ってみようじゃないか
ちなみに姉妹サイトにケータイWatchなどデジタル系コンテンツが並ぶCar Watchにおいて、筆者はスマホでも文字入力すらおぼつかないこのテの携帯端末弱者でありまして、その辺を念頭に置いて読んでいただくとありがたいと思います。
で、MapFan+。使うスマホ&タブレットはiPhone 5とレヴォーグ購入時に予約特典としてもらったiPad mini(Wi-Fiモデル PF854J/A)です。結論から言うとタダで超高機能。こんなんでいいの?って感じ。地図は詳しくてキレイだし、検索機能も充実してるし、ちょっとだけ追加投資すればできることいっぱいあるし……。基本機能は無料で使えるため両方にインストールしてみたのですが、結論から言うとiPad miniの方はナビとしては使えませんでした。画面が大きくて見やすいかな、とか思ってしばらくテザリングで使ってみたのですが……本体にGPS機能が備わっていないモデルだと電波が途切れたとたんアウトです。
実際、通信環境がよくてもメーカーが「Wi-Fi専用モデルは自車位置精度が低いためナビゲーションの利用は推奨しない」と言っているので想定内の結果ではありますが少々残念。最近細かい字が読みにくくなってきている筆者にはiPhone 5の画面サイズではちょっとキツイかなぁ、なんて思いながらしょうがないからiPhone 5で利用開始です。そのためだけに大画面モデルに買い換えるのも本末転倒な感じもしますしね。
で、まあ今日まで何とかなってる訳ですからナビとしては合格ってことですね。ただし、先にも言ったとおり携帯端末弱者ですから目的地入力は簡単なものがよいわけで、できればsiri(音声入力)だけで済ませたいのですが、その辺にちょっとコツがいりそうな感じです。
という訳でフリー検索あれこれ。
「神宮外苑(東京都新宿区)にあるあの有名な絵画館に行きたい!」
正確な名称は「聖徳記念絵画館」ですがそう呼んでる人と会ったことのない絵画館です。正確に入力すればもちろん大丈夫ですが、コレ、日常的には「神宮絵画館」とか呼ばれることも少なくないのですが、これでは残念ながら出ません。AND検索できますので「神宮 絵画館」ならいくつかの候補の中にちゃんと出ます。
「伊香保(群馬県)にある自動車博物館に行きたい!」
正確には「伊香保 おもちゃと人形 自動車博物館」です。そう、自動車だけではなくおもちゃや人形の博物館でもあったのです。だから「伊香保自動車博物館」では×。でもスペースを入れて「伊香保 自動車博物館」なら○です。「伊香保 博物館」でも変換候補に上がります。
ちなみに最近話題の「Yahoo!カーナビ」なら「神宮絵画館」であろうが「伊香保自動車博物館」であろうが「伊香保自動車」であろうが一発で検索候補が出ます。トップ画面でいきなりマイクのアイコンが現れるので1、そこをタップする→2、うろ覚えでもいいから行きたい場所を話す(音声入力)→3、出てきた変換候補から目的地を選び「ここへ行く」ボタンをタップする→4、「ナビ開始」をタップ。これで完了。こんなわずかなステップでナビを開始できる優れもの。GoogleMapsのナビ機能も使ってみましたが、いつのまにか使わなくなりました。今から思えばナビの優劣じゃなくてナビを読み上げる女性の声が好みじゃなかったためだと思います。ナビって目的地まで結構頻繁にじゃべり続けますからね。
大概の場合AND検索でOKのようです。ホント何でも出てきます。ただYahoo!カーナビのユルさもちょっと捨てがたいのが正直なところ。「おい!」と言えばお茶がでてくる昭和の妻的ユルさが素敵。たまに新聞が出てきちゃったりしますけどね。
ちなみに経路の引き方に関しては、MapFan+、Yahoo!カーナビでは微妙に違うこともありますが、個人的にはそのどちらが正しかったのかは判断できませんし、どちらでも大した不満を持ったことはなかったので互角とします。本来ソコが一番大事だろ!って思う人も少なくないと思いますが筆者にはそう思えるのです。別にどちらも使えるのだから比較しても仕方ないし。
という訳で実は今はその日の気分とかで、MapFan+とYahoo!カーナビを使い分けながら両方使ってます。割と近距離だと「Yahoo!カーナビ」、遠くに行くときは「MapFan+」が多いですね。
遠くに行くときにMapFan+を使っているのは、有料オプションですがオービス通知機能を使っているからです。もちろん日頃から安全運転を心がけているつもりですけど交通の流れに乗っているだけで違反者になってしまう可能性も否定できない現状の道路環境ではこの機能はありがたいものです。免停とかくらったら仕事できなくなっちゃいますもん。もちろん単体のレーダー探知機を使用している人も多いと思いますが、無闇にダッシュボードまわりを賑やかにしたくない筆者には最適なのです。あとは刻々と変わるオービス事情に素早く対応できるかがカギなので、その辺の対応は強く希望したいものです。
そして筆者が気に入っていると同時に今後もっとも期待しているのが「旅比較ねっと」というアプリとの連携強化です。これは特定エリア周辺の宿泊情報を「楽天トラベル」や「じゃらん」等複数の旅行サイトの宿泊プランから比較検索できる便利なアプリです。ただしナビソフトとの連携なのに単なるエリア情報サービスにとどまっていることが惜しい。単なるエリアではなく目的地へ向かうルート上の宿泊情報検索できたら非常に便利ですね。ナビ自体は到着予想時刻が表示されるくらいだから、ルート上で2時間後にいる地点の宿泊情報など経過時間を考慮した地点の検索ができれば理想的です。あと2時間ぐらい進んだらどっかで泊まろうってことあるんですよ、筆者は。
そんな訳で小言をいいつつも案外どこ行くときも重宝してます、スマホナビ。常に最新の地図情報を届けてくれる上に、あらかじめ地図データをダウンロードしておくと圏外でもちゃーんと使えるのは◎ですし。
ただ、ちょっと贅沢を言わせてもらえれば……おっさんにはちょっと字が小さすぎて読みにくい部分をなんとかしてほしいな。特に到着時刻が……。そこだけ何とかしてくださーい!!
ちなみに先日新潟に用事があったのですが、チェーン規制や通行止めは正確無比(当たり前?)。もしかしたら走れるかなぁ、なんて甘い期待を持って向かった先はやっぱり通行止め。それにしてもこの規制中の黄色いギザギザ感、ちょっと不思議な感じです。
今回の仕事では途中群馬県の榛名山あたりに立ち寄り一仕事した後新潟、そして東京方面へ折り返したわけですが一回目の給油は736.7km走って59.47L使用。満タン法による燃費は12.38km/L。抵抗も大きいであろう重い雪の中を走った結果のこれがいいのかわるいのかは分からないけど、そんな具合に毎日アチコチ走っておりますのでやっぱりナビは必需品です。ガソリンスタンドがどこにあるのか、目的地まであと何km走るのか、必要な情報は山ほどあるのです。
機能的にはその需要のすべてを満たしている今のスマホナビ。しかも日に日に進化しているのでいっそ大画面のスマホにして常に最新の状態で使おうか、運転席からの操作という観点からは分がありそうな車載型ナビをやっぱり導入しようか、そろそろ決めなければならないと思っています。
高橋 学
1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員