トヨタ、40km/h~60km/hからの追突事故までカバーする衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステム
追突事故の90%以上の速度域に対応

2012年11月12日発表



 トヨタは11月12日、40km/h~60km/hからの追突事故までカバーできる衝突回避支援型プリクラッシュセーフティシステム(PCS)を開発したと発表した。

新開発したPCSはミリ波レーダーにより、追突の危険を検知した場合、まずはドライバーに警報やディスプレイ表示で通知することでブレーキを踏むように促す。ドライバーが追突の危険に気づいてブレーキを踏んだ場合、ブレーキを踏む力を強力にアシストすることにより一般ドライバー平均の約2倍(米国事故データの解析結果)の最大60km/hの減速(先行車20km/h、自車80km/h)が可能であるとしている。また仮に、ブレーキを踏まなかった場合でも、自動的に減速することにより15km/h~30km/h減速する。

追突事故は停止している車両に対してだけでなく、急減速した先行車など移動車両との間で発生しており、例えば追突事故の90%以上が、前を走るクルマとの速度差が60km/h以内で起きている。トヨタは、実際に生じている追突事故のデータに基づいたシステム開発を目指しており、今回のシステムで業界トップレベルの追突事故低減効果を達成。なお、新システムは多くの車種への搭載を目指して開発、近々発売する新型車から順次展開していく予定としている。

システム動作図

(編集部:谷川 潔)
2012年 11月 12日