マツダ、新型「アテンザ」「アテンザ ワゴン」を正式発表
JC08燃費はディーゼル6速ATが20.0km/L、6速MTがセダンで22.4km/L。2.5リッター車以外は免税車に

新型アテンザ、新型アテンザ ワゴン

2012年11月20日発売
250万円~340万円



 マツダは11月20日、新型「アテンザ」「アテンザ ワゴン」を正式発表し発売した。価格は、250万円~340万円。アテンザ、アテンザ ワゴンともすでにグレード体系や価格などは発表され、事前予約が開始されている。今回正式発表となったことで、JC08モード燃費値や正式な仕様などが明らかとなった。

アテンザアテンザ ワゴン


ボディー機種エンジン変速機駆動方式価格JC08モード燃費
(km/L)
セダン20S直列4気筒 DOHC 2.0リッター
(SKYACTIV-G 2.0)
6速AT
(SKYACTIV-DRIVE)
2WD(FF)2,500,000円17.4
25S
L Package
直列4気筒 DOHC 2.5リッター
(SKYACTIV-G 2.5)
3,000,000円15.6
XD
(クロスディー)
直列4気筒 DOHC 2.2リッターディーゼル
(SKYACTIV-D 2.2)
2,900,000円20.0
6速MT(SKYACTIV-MT)3,026,000円22.4
XD
L Package
6速AT
(SKYACTIV-DRIVE)
3,400,000円20.0
ワゴン20S直列4気筒 DOHC 2.0リッター
(SKYACTIV-G 2.0)
6速AT
(SKYACTIV-DRIVE)
2WD(FF)2,500,000円17.4
25S
L Package
直列4気筒 DOHC 2.5リッター
(SKYACTIV-G 2.5)
3,000,000円15.6
XD
(クロスディー)
直列4気筒 DOHC 2.2リッターディーゼル
(SKYACTIV-D 2.2)
2,900,000円20.0
6速MT(SKYACTIV-MT)3,026,000円22.2
XD
L Package
6速AT
(SKYACTIV-DRIVE)
3,400,000円20.0

 新型アテンザは、セダンとワゴンのボディータイプがあり、直列4気筒 2.2リッターのクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 2.2」、直列4気筒 2.0リッターのガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」と、2.5リッターのガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5」を用意。それぞれのグレードには、6速ATの「SKYACTIV-DRIVE(6EC-AT)」搭載車が用意されるが、SKYACTIV-D 2.2搭載のXDにのみ6速MTの「SKYACTIVE-MT(6MT)」が用意される。駆動方式はいずれも、2WD(FF)のみ。

 SKYACTIV-D 2.2、SKYACTIV-G 2.0搭載車は、エコカー減税(環境対応車普及促進税制)によって、取得税、重量税が免税(100%減税)となり、SKYACTIV-G 2.5搭載車は、50%減税となる。

SKYACTIV-D 2.2SKYACTIV-D 2.2エンジン性能曲線
SKYACTIV-G 2.5SKYACTIV-G 2.5エンジン性能曲線SKYACTIV-G 2.0エンジン性能曲線
6速ATダウンシフト変速時間比較
6速MT

エンジンSKYACTIV-G 2.0SKYACTIV-G 2.5SKYACTIV-D 2.2
種類ガソリンディーゼル
排気量[cc]199724882188
形式直列4気筒 DOHC 16バルブ 直噴直列4気筒 DOHC 16バルブ ターボ 直噴
最高出力[kW(PS)/rpm]114kW(155PS)/6000rpm138kW(188PS)/5700rpm129kW(175PS)/4500rpm
最大トルク[Nm(kgm)/rpm]196Nm(20.0kgm)/4000rpm250Nm(25.5kgm)/3250rpm420Nm(42.8kgm)/2000rpm
燃料種類無鉛レギュラーガソリン軽油

 正式発表で明らかになったJC08モード燃費は、SKYACTIV-D 2.2を搭載するセダンの6速MTが22.4km/L、6速ATが20.0km/L。ワゴンは6速MTが22.2km/Lとなるが、6速ATは20.0km/Lと同様の値となっている。SKYACTIV-D 2.2は、4.2リッターガソリンエンジン並みの420Nm(42.8kgm)の最大トルクを2000rpmで発生。最高出力は129kW(175PS)/4500rpmと、2.5リッターガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5」搭載車の138kW(188PS)/5700rpmに譲るものの、より低い回転数で発生させている。

 また、アテンザでは電気二重層キャパシタ(EDLC)を使った減速エネルギー回生システム「i-ELOOP(アイ・イーループ)」が組み込まれている。このi-ELOOPは、効率的な発電を行うオルタネータと、電気エネルギーを蓄えるキャパシタから構成されている。エンジンの動力を使っての常時発電を廃することで、加速時は100%の動力を使えるようにし、減速時にのみオルタネータが発電してキャパシタに電気を蓄え、それを適宜利用していく。加速中のエンジンを発電の仕事から開放することができるほか、アイドリングストップ時間も長くできるようになった。

i-ELOOPのシステム構成メーターパネル内に動作状態が表示される

「魂動」をテーマとしたエクステリアデザイン
 エクステリアデザインのテーマは、新世代マツダ車共通のテーマとなっている「魂動(こどう)」を採用。シグネチャーウイングの刻まれたフロント部、3本の特徴的なラインを持つサイド部、そのラインがスムーズに収束していくリア部と、生産工程の工夫も行うことで、高いデザイン性を維持したまま市販車として登場した。

 ボディーサイズなどは、別表の値を見ていただきたいが、セダンが全長4860mm、ホイールベース2830mmに対し、ワゴンは全長4800mm、ホイールベース2750mmとなっており、ワゴンのほうが若干コンパクトなものとなっている。これは、Bピラー以降の異なる個所で差が付いており、セダンは後席を広く取り、ワゴンはラゲッジルームを広く取る。マツダのスタッフによると、セダンとワゴンの使われ方の違いにより、4人の大人で旅行する機会が多いのなら後席がゆったりしたセダンを、2人の大人と子供での旅行する機会が多いのならラゲッジルームが広いワゴンをという狙いによる。

ボディーカラーバリエーション
セダン XD L Packageのインテリア
ワゴン XD L Packageのインテリア
L Packageには、ブラックとオフホワイトのインテリアカラーを用意20SとXDではブラックのインテリアカラーのみとなる
セダンのトランク。定員乗車時の容量は483L(VDA方式)ワゴンのラゲッジルーム。定員乗車時の容量は506L(VDA方式)後席フォールダウン時
静粛性対策も徹底して行われている


ボディー形状セダンワゴン
全長×全幅×全高[mm]4860×1840×14504800×1840×1480
ホイールベース[mm]28302750
定員[名]5
最小回転半径[m]5.65.5

先進安全技術をフル装備
 マツダでは、マツダ レーダー クルーズ コントロール(MRCC)、前方衝突警告システム(FOW)、車線逸脱警報システム(LDWS)、リアビークルモニタリングシステム(RVM)など多数の先進安全技術を開発。それらを総称して「i-ACTIVSENSE」としており、マツダのフラッグシップとして登場するアテンザは、現在同社が持つすべての先進安全技術を搭載したクルマになる。L Packageには標準装備、そのほかのグレードには一部オプション設定となっている。

マツダの先進安全技術をフルに装備する

新型アテンザ主要諸元

グレードアテンザ XD L Packageアテンザ ワゴン 25S L Package
トランスミッション6速AT6速AT
定員[名]5
全長×全幅×全高[mm]4860×1840×14504800×1840×1480
ホイールベース[mm]28302750
前後トレッド[mm]1595/1585
最低地上高[mm]160
室内長×室内幅×室内高[mm]1960×1550×11701930×1550×1170
エンジン直列4気筒 DOHC 2.2リッターディーゼルターボ直列4気筒DOHC 2.5リッター直噴
最高出力129kW(175PS)/4500rpm138kW(188PS)/5700rpm
最大トルク420Nm(42.8kgm)/2000rpm250Nm(25.5kgm)/3250rpm
使用燃料軽油無鉛レギュラー
JC08モード燃費[km/L]20.015.6
重量[kg]15101470
ステアリング形式ラック&ピニオン
前/後サスペンションマクファーソンストラット/マルチリンク
主ブレーキ形式ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ225/45 R19

【2014年2月10日 訂正】SKYACTIV-D 2.2のエンジン性能曲線を変更するとともに、SKYACTIV-G 2.0のエンジン性能曲線を追加しました。変更理由については、マツダのWebサイト(http://www.mazda.co.jp/philosophy/tech/env/info/20140207.html)をご覧ください。

(編集部:谷川 潔)
2012年 11月 20日